界津軽

【青森・津軽】“こぎん模様”に魅せられて。津軽文化に浸るくつろぎステイ「界 津軽」

青森県 星野リゾート 泊まる 温泉 伝統工芸 りんご
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青森県の南津軽・大鰐に位置する温泉旅館「界 津軽」。青森県津軽地方で生まれた刺し子、「津軽こぎん刺し」の模様で彩られた客室や青森ヒバが香る温泉、大迫力の津軽三味線生演奏など、津軽文化を満喫できる仕掛けがたくさん。細部までこだわりを感じる空間で、おもてなしに浸りながら贅沢な時間を過ごしましょう。

Summary

伝統工芸品が彩る館内

春秋波濤
「界 津軽」ロビー 奥に見える壁画『春秋波濤』は1966年制作、加山又造の代表作。

新青森駅から車で約50分、温かく出迎えてくれたスタッフさんと共にエントランスをくぐると、まず目に入るのは日本画の巨匠・加山又造による津軽の風景を描いた壁画『春秋波濤(しゅんじゅうはとう)』。ロビーにはセルフサービスでコーヒーが用意されているので、チェックインまでの間、壁画を鑑賞しながらコーヒーを飲んで移動の疲れを癒やすのもよいでしょう。チェックイン後は客室へ。

界津軽客室
かわいらしいこぎん模様をあしらったご当地部屋「津軽こぎんの間」客室それぞれに違ったこぎん模様が楽しめる。料金:1泊25,000円~(2名1室利用時当たり、サービス料・税込・1泊2食付)

「界 津軽」では2013年からこぎん刺しの文様をモチーフにした空間づくりをスタートし、2019年にすべての客室がご当地部屋「津軽こぎんの間」となりました。障子や掛け軸、行灯など、いたるところにこぎん刺しを取り入れたお部屋は、青森県出身のkoginアーティスト・山端家昌氏のプロデュースにより誕生。

「津軽こぎん刺し」は、江戸時代に麻の着物しか着ることが許されなかった津軽の農民たちが、厳しく長い冬を少しでも快適に過ごすため、通気性の良い麻の目を埋めるために縫われていました。現在残るデザインは200種類以上で、当時は家庭ごとに模様が違ったそう。昔から親しまれている工芸品も現代風にアレンジすることで親しみやすく、より一層魅力を感じられます。

美しい廊下「木漏れ日Kogin」」
こぎん模様の5階廊下「木漏れ日Kogin」

5階には世界的に有名な海外のメディアで「ホテルの美しい廊下10選」に選ばれた、「木漏れ日Kogin」と名付けられた廊下 が。あまりの美しさに客室へ向かう事を忘れ、立ち尽くしてしまうしまうほど。“こぎん刺し模様”の透かし彫りになった天井から光が差し、壁に投影された模様が影絵アートのようで、とっても幻想的です。

津軽文化を体験してみよう

こぎん刺し体験
「津軽こぎん刺し体験」 期間:通年 場所:トラベルライブラリー

「界 津軽」では津軽文化を体験できるアクティビティを多数用意。館内を彩るインテリアのモチーフでもある「こぎん」は、無料の「津軽こぎん刺し体験」で挑戦できます。トラベルライブラリー(ロビー奥)に、穴の開いた紙のしおりと8色のこぎん用の糸が用意されているので、色を選択してお好きなタイミングで体験できます。自分用に作成するのもよし、大切な人へのおみやげにしてもいいですね♪

津軽三味線
ご当地楽「津軽三味線の生演奏」期間:通年 所要時間:約30分間

続いて津軽文化を音楽で体感できる、ご当地楽「津軽三味線の生演奏」をご紹介。毎晩21時ごろ、ロビーラウンジで演奏を聴けます。演奏者は全国チャンピオンの渋谷幸平氏とホテルスタッフ2名。ホテルスタッフは週に1度渋谷氏によってレッスンを受け、ここでのデビューに向けて練習を重ねるのだそう。

津軽地方の三味線は、他の三味線音楽とは一線を画し、「叩き」を主とする打楽器的な奏法が特徴。空気を震わす迫力とロビーに響き渡る独特な音色は、見る者を圧倒し引き込んでいきます。特に3人の旋律がひとつに合わさったときの迫力をぜひ現地で体感してください。

津軽三味線体験
宿泊者も希望すれば津軽三味線を体験可能。

演奏終了後、希望者はホテルスタッフか渋谷氏の指導のもと、津軽三味線の演奏を体験できます。取材時は伝統的な日本の歌曲「さくらさくら」が弾けるようになるまで、丁寧に教えてくださいました。

津軽三味線は約4.2kgと想像よりも少し重く、手を滑らせ弦をおさえる位置を変更するのがやっと。あれだけ力強く演奏するにはどれだけの力が必要なのか…と改めてプロの凄さを感じました。普段はなかなかできない経験、ぜひ挑戦してみてくださいね。

心と身体を整える“うるはし現代湯治”

うるはし現代湯治
「うるはし現代湯治」5か条 ①温泉について詳しく知る ②入浴法を実践する ③呼吸法を身に着ける ④湯上がりにくつろぐ ⑤温泉後のマッサージでリラックス

星野リゾートが全国に展開する温泉旅館ブランド「界」では、現代人のライフスタイルにあった湯治体験「うるはし現代湯治」を各施設の泉質や効能に基づいて提供しています。「うるはし現代湯治」とは、温泉入浴の効果を感じて楽しむ方法をまとめた5か条を元に、疲労した心と身体を1泊2日で整え、明日への活力を生みだす温泉療養。チェックイン後、ガイド役となる「界の湯守り」が効果的で楽しい湯治の方法を教えてくれるので、わかりやすく学べますよ。

温泉
温泉(内風呂)営業時間:15時~翌1時/5時~11時30分/写真提供:界 津軽

温泉療養について詳しく学んだあとは、いざ温泉へ!「界 津軽」の温泉は、古くから湯治にも使われてきた大鰐温泉のとろみの湯です。湯船は県木として親しまれている青森ヒバを使用。9月初旬~5月初旬の湯面には青森を代表する果実「りんご」が浮かぶ内風呂。収穫が盛んなこの時期は、りんごの甘~い香りが漂います。りんごとともに、ゆっくり湯を堪能しましょう。

津軽四季の体操
「津軽四季の体操」毎日7時~ 開催場所:津軽四季の水庭

疲れをリセットし、普段使わない筋肉を鍛える「津軽四季の体操」も毎日早朝に開催 。ここでは深呼吸と津軽の四季を連想させる動きのストレッチで体を目覚めさせましょう。朝から元気に体を動かした後は、おいしい朝ごはんが待っています♪さらに、「界の湯守り」 は入浴前、入浴後、就寝前、起床後、お出かけ前の5つのシーンに合わせて、温泉効果を高めるのに適した飲み物を「湯守りのこだわりドリンク」として提案しています。温泉入り口脇に準備されているので合わせて要チェックです。

津軽ご当地ごはんを堪能

朝食
「ご当地朝食」提供時間:7時30分~9時30分(最終)

最後は食事のご紹介。地域色を感じる食材や調理法を取り入れた界の「ご当地朝食」は、郷土料理「貝焼き味噌」がメインの和食膳です。ホタテの身を味噌で味付けした「貝焼き味噌」がフツフツと煮えてきたら卵でとじていただきます。左上のご当地ジュースは、青森が日本一の生産量を誇るシュチューベンという品種のぶどうと、旬のりんごをあわせたもの。訪れる時期にあったフレッシュなジュースが提供されます。

まぐろ会席
秋冬の特別会席「大間のまぐろづくし会席」 提供期間:2022年9月1日~2023年3月31日 ※5日前までに要予約 ※年末年始は除外日
/写真提供:界 津軽

「界 津軽」のスタンダードな夕食は、「季節の会席」。津軽の食文化を意識して一品一品丁寧に作られた料理が食べられます。より贅沢な料理を堪能したい人は「特別会席」にアップグレードしましょう♪秋~冬は津軽海峡で獲れた「大間のまぐろ」を存分に味わえます。季節によって料理の内容は異なるので、詳しくは公式サイトをチェック!

界 津軽

今回、1泊2日という短い滞在時間でも館内の内装や体験、食事を通して津軽文化を満喫し、”うるはし現代湯治”で心と身体がすっかり癒やされました。温泉旅館「界 津軽」で、贅沢なくつろぎ時間を体験してはいかがでしょうか。


■界 津軽
住所:青森県南津軽郡大鰐町大鰐字上牡丹森36-1
TEL:050-3134-8092 (界予約センター)
アクセス:新青森駅から車で約50分、弘前駅から車で約30分
JR奥羽本線駅 大鰐温泉駅からタクシーで約5分
チェックイン:15時 チェックアウト:12時

Photo:宮地 工

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