【福井】「一乗谷朝倉氏遺跡博物館」が2022年10月1日オープン。戦国大名の館を原寸再現!

【福井】「一乗谷朝倉氏遺跡博物館」が2022年10月1日オープン。戦国大名の館を原寸再現!

福井県 博物館 ミュージアム ニューオープン 体験 映像
るるぶ公式Twitter るるぶ公式Facebook るるぶ公式LINE はてなブックマーク Pocket

福井市の一乗谷朝倉氏遺跡は、全国で唯一、戦国時代の城下町跡がそのまま残る、日本最大の中世都市遺跡です。この遺跡の魅力を楽しみながら学べる「福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館(愛称:あさみゅー)」が、2022年10月1日(土)に待望のオープン!まるで戦国時代へタイムスリップしたような気分を味わえる、体感型ミュージアムに足を運んでみませんか。

summary

一乗谷朝倉氏遺跡って?

戦国時代に、5代100年余りにわたり越前を治めた大名・朝倉氏の城下町跡。京都に匹敵する栄華を誇りましたが、5代当主・朝倉義景が、1573年に織田信長との戦いに敗れて焼失しました。しかし、約400年の時を超えて発掘され、1971年に国の特別史跡に指定。長く土の下で眠っていたために、当時の町並みがほぼ完全な姿で出土した経緯から、「日本のポンペイ」と呼ぶ人もいます。

城下町の入口に遺跡見学の拠点となる博物館が誕生!

博物館は国内外で活躍する建築家・内藤廣氏が設計
博物館は国内外で活躍する建築家・内藤廣氏が設計

「一乗谷朝倉氏遺跡博物館」は、遺跡見学を楽しむためのゲートウェイ(玄関口)施設として誕生。博物館は、遺跡に向かう道路を挟んで右側にある本館の「展示・ガイダンス棟」と、左側の分館「調査・研究・収蔵棟」(旧資料館)で構成されていて、特に、本館の趣向を凝らした展示が話題になっています。今回は、この本館をメインにご紹介します。

本館のガイダンスコーナーで遺跡の歴史とみどころをチェック

幅6mのワイドなスクリーンがお出迎え
幅6mのワイドなスクリーンがお出迎え

本館は福井県産の木材がふんだんに使われていて、建物全体が温かみのある雰囲気に包まれています。玄関を入るとまずガイダンスコーナーがあって、映像シアターやパネル展示などで朝倉氏の歴史や遺跡のみどころを分かりやすく伝えています。

体験型の学びコーナーは大人も子どもも楽しめる工夫が
体験型の学びコーナーは大人も子どもも楽しめる工夫が

ガイダンスコーナーには自分で体験しながら発掘作業や文化財の修復・保存技術を学べるコーナーも。子どもはもちろん、大人も楽しみながら考古学の面白さにふれることができます。

戦国時代の巨大な遺構を発掘したままの姿で公開

掘り出したままの姿をダイナミックに展示。360度あらゆる角度から眺められます
掘り出したままの姿をダイナミックに展示。360度あらゆる角度から眺められる

ガイダンスコーナーの先には遺構展示室があり、幅約6m、長さ約38mの「石敷遺構(いしじきいこう)」が露出展示されています。戦国時代に川湊の船着き場か道路だったと考えられる遺構で、博物館の建設前の調査で偶然に発見されたものだそう。当時の一乗谷のにぎわいを伝える規模の大きさはもちろん、博物館ができたからこそ出土したと思うと、一層感慨深いですね。

戦国城下町のストリートビューが楽しめるジオラマ展示は必見!

戦国時代の一乗谷の活気が伝わってくるよう
戦国時代の一乗谷の活気が伝わってくるよう
俯瞰で見ても、ジオラマの人の目線で見ても楽しい展示
俯瞰でも、ジオラマの人たちの目線で見ても、楽しい展示

2階の基本展示室で見逃せないのが、当時の町並みを1/30スケールで再現した城下町ジオラマ。建物や町の風景だけでなく、人々も表情豊かにいきいきと生活している様子がリアルに表現されていて、時間を忘れて見入ってしまいます。

タブレットの画面を通して当時の城下町の様子を体感
タブレットの画面を通して当時の城下町の様子を体感

ジオラマの周囲に設置されているタブレットを操作するとジオラマのストリートビューが表示され、まるで自分がジオラマの中に入り込んだような感覚で城下町散歩が楽しめます。

気分は戦国大名!?朝倉義景の居館の一部を原寸で再現

中庭の花壇には越前和紙で作られた花が咲き乱れています。3万3000枚の県産材が張り付けられた天井も必見です!
館の中庭を再現した花壇には、越前和紙で作られた花が咲き乱れている。3万3000枚の県産材が張り付けられた天井も必見

展示室内には、最大のみどころである朝倉館(あさくらやかた)があり、室町幕府将軍・足利義昭を迎えた広間や庭園など、広大な館の一部が、なんと原寸で再現されています。

会所の広さは24畳。一乗谷最大の規模の建物です
会所の広さは24畳。一乗谷最大の規模の建物

接客の場である会所の障壁図は、500年以上前に朝倉氏お抱えの絵師が描いた大徳寺真珠庵蔵『四季花鳥図』を復元模写したもの。格調高いたたずまいにため息が漏れます。

中庭や池の石も3次元測定して遺跡と同じ形で再現されています
中庭や池の石も3次元測定して遺跡と同じ形で再現

朝倉館は金具の装飾品や庭石などが精巧に再現されています。これは、一乗谷朝倉氏遺跡の建物の礎石や庭石、金属製品などがそのまま残されていたため、これほど正確に再現することができたのだそう。一乗谷ののどかな風景を眺めながら朝倉館を回遊すると、本当に当時の館にいるような気分になれます。

一乗谷朝倉氏遺跡を感じるカフェ&ショップもオープン

福井の人気フレンチ店「サラマンジェフ」の藤井シェフが監修したCARAMONパフェ
福井の人気フレンチ店「サラマンジェフ」の藤井シェフが監修したCARAMONパフェ
館内にはカフェ「CARAMON」やミュージアムショップも併設されています。カフェでは、フルーツたっぷりのお洒落なパフェや一乗谷の伝承・復元料理を味わえる御膳など、福井テイストあふれるオリジナルメニューが楽しめます。
大人可愛いチェック柄の「あさみゅーチェック」のグッズ
大人可愛いチェック柄の「あさみゅーチェック」
ミュージアムショップには、越前和紙や越前織を使った小物や、朝倉氏の家紋入りTシャツなどのオリジナルグッズが勢揃い。朝倉義景が愛用した茶道具を入れる袋の柄「朝倉間道(あさくらかんとう)」をモチーフにした「あさみゅーチェック」のグッズはかわいらしくて要チェックです!

10月からJR越美北線で「戦国列車」の運行もスタート!

朝倉館からの眺望。越美北線を走るローカル列車も見えます
展示室からの眺望。JR越美北線を走るローカル列車も眺められる

博物館を満喫した後は、有名な唐門のある朝倉館跡や山すそに点在する遺跡群を周遊するのもオススメです。2022年10月からはJR越美北線で特別ラッピング列車「戦国列車」が運行されるので、福井駅から電車に揺られて足を運ぶのも楽しそう。博物館で往時を体感しながら学び、遺跡で戦国ロマンにどっぷり浸る。そんな休日を過ごしに、一乗谷を訪れてみませんか。

Text:佐藤公美恵
Photo:高橋良典、佐藤公美恵、福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館

■福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館(ふくいけんりついちじょうだにあさくらしいせきはくぶつかん)
住所:福井県福井市安波賀中島町8-10
TEL:0776-41-7700
開館時間:9~17時(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜、年末年始(12月29日~1月2日)
※開館記念特別展開催中は月曜日も開館します。
料金:一般700円、高校生400円、小中学生200円、70歳以上350円
※入館には事前のweb予約が必要です。
URL:http://asakura-museum.pref.fukui.lg.jp/

●新型コロナウイルス感染症対策により、記事内容・営業時間・定休日・サービス内容(酒類の提供)等が変更になる場合があります。事前に店舗・施設等へご確認されることをおすすめします。
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。

るるぶ公式Twitter るるぶ公式Facebook るるぶ公式LINE はてなブックマーク Pocket
記事トップに戻る

この記事に関連するタグ

編集部のおすすめ

ページトップへ戻る

検索したいキーワードを入力してください