伊豆急行伊豆北川（ほっかわ）駅から旅をスタート。実はここ、北川温泉にある無人駅で、海絶景が眺められる穴場なんです。

高台にあるホームから、目の前に広がる太平洋を独り占め！弧を描く海岸線の辺りは北川温泉の街並み、手前には定置網漁の漁船が行き交う北川漁港が見えます。

駅周辺には採石場跡が多く残されています。徳川家康が江戸城を築城する際に採石された場所で、ノミで削った跡が残った巨石が今もごろんと転がっていました。

■伊豆北川駅(いずほっかわえき)
住所：静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本1225-12
営業時間・定休日：終日無人駅

国道135号線を南下して、湯けむり漂う熱川温泉にやってきました。こちらは海沿いにある「熱川ほっとぱぁ～く」で、温泉やぐらのモニュメントの足元にはお湯掛け七福神の恵比寿様が鎮座しています。鯛を掲げた恵比寿様は、海の守護と商売繁盛の神様。温泉の恵みに感謝して、ひしゃくで石像にお湯をかけて、ご利益をいただきましょう。

温泉やぐらのモニュメントの周りは、海を眺められる温泉足湯になっています。海の向こうには約29km離れた伊豆大島など伊豆諸島が一望。打ち寄せる波のBGMと潮の香りに包まれて、すっかりリラックス。

■熱川ほっとぱぁ～く(あたがわほっとぱぁ～く)
住所：静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本986-1
TEL：0557-23-0174
営業時間：9～19時
定休日：無休(荒天時は休業)
料金：無料

熱川温泉の観光スポットといえば、「熱川バナナワニ園」。温泉熱を利用した動植物園で、開業は東京タワーと同じ、昭和33年（1958）。湯治客の楽しみのためにワニを飼育展示し、当時は憧れの高級フルーツだったバナナも栽培したという温泉利用の先駆け的存在なんです。

3つのエリアに分かれていて、本園・ワニ園の向かいに本園・植物園があり、本園から無料マイクロバスで約3分の場所に分園があります。

ワニの飼育数は世界でもトップクラスの16種約100頭。小さい種類で体長約1.5ｍ、4.5ｍを超える大きいワニもいます。見比べてみると、目の大きさや歯の生え方、鱗もさまざま。

飼育されているワニは週に1度程度しかエサを食べないのだとか。大きな鶏肉のかたまりを食べる姿が見たいなら、エサやりタイムを狙って来園してみて。

＜ワニのエサやりタイム＞
10～3月は日曜13時～（本園・ワニ園と分園は隔週で交代）
4～9月は水曜13時～（本園・ワニ園）、日曜13時～（分園）
※ワニの体調や都合により変更・中止の場合あり

水槽内は温泉に水を加えて、約30℃に設定。外気温が低い冬は水槽にいることが多いのだとか。水中から目だけを出して、温泉に浸かって脱力しているかのような“立ちワニ”を発見！

土・日曜、祝日は、公式キャラクター・熱川ばにおに会えるチャンス。ずんぐりとした大きな体に、バナナを持った姿がかわいい人気者です。本園と分園を往復する無料バスでは、語尾に「わに」をつけて話すばにおのアナウンスが聞けるので、お楽しみに。

本園・植物園のみどころは、飼育展示は日本で唯一というアマゾンマナティー。体長240cm、体重300kgの大型哺乳類で、小さい目がかわいくて、愛嬌たっぷり。

分類としてはゾウに近い仲間で、ゾウが長い鼻を器用に使うように、口元のひげ（感覚毛）でエサを区別し、好物のニンジンから先に食べるんですよ。1食約5㎏の野菜を2時間ほどかけてゆっくり食事する姿は必見です。週に1度、水槽の水を抜いて、1週間分のアカをごしごしと磨くあかすりも見られます。

＜マナティーのエサやりタイム＞
毎日10時30分～、14時～

＜マナティーのあかすりタイム＞
金曜14時前後～
※マナティーの体調や都合により変更・中止の場合あり

分園には園のアイドル・レッサーパンダが10頭暮らしています。ヒマラヤに生息するニシレッサーパンダが見られるのは日本でここだけ。つぶらな瞳、ふさふさのしっぽがかわいすぎる！リンゴを手に持ってかじる姿にキュンキュンします。

＜レッサーパンダのエサやりタイム＞
毎日9～10時、15～16時

分園のフルーツパーラーでひと休みしましょう。園内では温泉熱を利用して、約20種類のバナナを栽培。通常、バナナは青いうちに収穫し、輸送後に追熟させますが、ここでは採れたての完熟バナナが味わえます。濃厚な甘みを持ったバナナをたっぷり使ったパフェを召し上がれ。

スライスしたバナナがたっぷりのったパンケーキや、バナナ＆牛乳にシロップを加えたジュースも人気です。

■熱川バナナワニ園(あたがわばななわにえん)
住所：静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本1253-10
TEL：0557-23-1105
営業時間：9～17時(最終入園は16時30分)
定休日：無休
料金：入園料大人1800円

稲取温泉へ向かう途中にある「Manas Cafe（マナス カフェ）」でランチと参りましょう。国道135号線から1本入った脇道の高台に位置し、テラスから海はもちろん、稲取港が一望できます。

健康食コーディネーターの資格を持つ女性オーナーが営むお店とあって、どのフードも野菜がふんだんに使われ、バランスよく食べられるのが魅力。写真映えばっちりの断面萌えサンドイッチには、海老カツとニンジンしりしり、紫キャベツのマリネ、たっぷりのレタスをサンド。ボリュームがありつつも、野菜たっぷりなのでペロリと完食できちゃいます。

ドリンクも種類豊富に用意。ジンジャーエールは、バタフライピーのハーブティにレモンシロップを注ぐと青紫色からピンクに変化する、魔法のような演出が楽しめます。テラスの前に広がる畑で育てたレモンを使ったレモネードもおすすめ。

雲が浮かぶ青空のようなドリンクは、とっておきの裏メニュー。「るるぶ＆more.の記事を見た」で、注文できます♪味のベースはミルク＆ハチミツですが、雲やブルーの材料は飲んでみてのお楽しみ。

テラスの前の広い庭にはブランコも。海に面した山の斜面に立つので、ブランコを漕ぐと、海に飛び出すような感覚に！

■Manas Cafe(まなす かふぇ)
住所：静岡県賀茂郡東伊豆町稲取3002-7
TEL：0557-95-5000
営業時間：11時～20時30分
定休日：日曜日

稲取はお寺が8つを超えるパワースポット。境内に楽しい仕掛けがたくさんある「済廣寺（さいこうじ）」にお参りすることに。

別名「かや寺」と呼ばれる済廣寺の境内には、静岡県指定天然記念物のかやの大樹がそびえたっています。樹高約18ｍ、根回り約6ｍの立派な木は、樹齢750年にもなるそう。木と結ばれた金色の球体に手を当てて、生命力あふれるパワーをいただきましょう。

本堂内部の「不動消災の道」もぜひ体験してみて。真っ暗闇の通路を手探りで進むと五感が研ぎ澄まされ、光に感謝することができ、厄落としになるんですよ。

厄落としの後は「占いまに車」で運試し。はじめに壁際に並んだ干支の仏様から自分の生まれ年の守り本尊様に合掌します。次に中央のまに車の前に立ち、自分の干支を正面にして、右回りに勢いよく回転させて。自分の干支がちょうど正面に戻ってきたら運気は最高、右にずれたら下り坂、左にずれたら上り坂、真後ろなら凶。結果が出たら、左右のまに車に手を添えて回しましょう。経典が書かれたまに車は転経器と呼ばれ、回し触れることで、お経を1回読むのと同じ功徳があるといわれているんですよ。

庭にはお釈迦様の弟子である羅漢様の石像がたくさんあり、「羅漢の窓」から覗くことができます。悟りを開き、あるがままの姿で悟後の修行をしているのだとか。あくびをしたり、釣り糸を垂れたり、将棋盤を挟んで対峙している姿も。

■済廣寺(さいこうじ)
住所：静岡県賀茂郡東伊豆町稲取563-1
TEL：0558-95-2737
拝観時間：9～16時
定休日：不定休
料金：入館料200円(不動消災の道・納経堂)

雛のつるし飾りとは、稲取温泉で江戸時代から続く桃の節句の風習で、端布で作った手の平サイズのぬいぐるみを雛壇の両脇につるして、女の子の無病息災や良縁を願う飾りです。雛のつるし飾りを制作・展示する「雛のつるし飾り体験工房 絹の会」では、制作体験ができます。

飾りのぬいぐるみは40種類以上あり、願い事が具体的な形となって込められています。たとえば、桃は鬼退治をした桃太郎のように、邪気や悪霊を退治する厄払いの意味が込められていて、サルは厄や難が去るという掛けことばです。

カット済みの生地や綿、説明書、完成写真がセットされた制作キットが種類別に並んでいるので、作りたいものを選んで。飾りによって難易度や所要時間、料金が異なり、初心者向けは1時間前後、上級者向けは3時間前後。初心者におすすめの桃を作ってみることにしました。

ベテランスタッフが先生となって、丁寧に教えてくれます。玉結び、返し縫い、中表、しつけ…。お裁縫用語が次々と飛び出し、なんだか懐かしい気持ちに。手芸部だったYURIEさんは徐々にコツを思い出し、着々と縫い上げていきます。

40分ほどで葉付き桃が完成！細かい手作業ですが、丁寧にやればやるほどきれいに仕上がります。

ぬいぐるみは55個が対になって飾られるので、雛壇の両脇につるす数は計110個！ひと針ごとに生まれた子への想いを込めて、お母さんやおばあさん、ご近所さんまでもが作っていたのだと想像すると、心があったかくなります。

■雛のつるし飾り体験工房　絹の会(ひなのつるしかざりたいけんこうぼう きぬのかい)
住所：静岡県賀茂郡東伊豆町稲取429
TEL：0557-95-0722
営業時間：9時30分～18時
定休日：火曜
料金：桃（2個分）材料費1320円＋受講料550円（飾りの種類により異なる）

お土産を買いに、稲取で100年以上続く「御菓子処 黒初」へ。普段使いのお菓子から結婚式の引き出物、仏事でのお供え物、クリスマスケーキまで作り、地元で愛されています。

三代目店主の黒田浩二さんが作るお菓子は、最中やおまんじゅう、きんつばといった和菓子から、フィナンシェやミルクバウム、ヴァッフェルといった洋菓子までバラエティ豊か。和洋問わず多彩なお菓子が生み出せるのは、ベテラン菓子職人のたゆまぬ努力と技術があるからこそ。

金目鯛やさざえといった港町らしいモチーフの最中。金目鯛はこしあん＆栗、さざえは粒あん入りで、食べやすい小ぶりのサイズです。

■御菓子処　黒初(おかしどころ　くろはつ)
住所：静岡県賀茂郡東伊豆町稲取672
TEL：0557-95-2976
営業時間：8時30分～17時30分
定休日：月曜日

東伊豆町では日の出と同じように、水平線から昇る“月の出”が見られます。満月前後の数日現れる、月光が海面に描き出す月の道「ムーンロード」は幻想的な美しさ。お月見スポットとして、北川温泉旅館街の海岸線にはベンチがあるムーンロードテラスが設置されています。

2022年12月21日（水）まで、JTBホームページ＆るるぶトラベルの宿泊サイトを利用して東伊豆町に泊まると、1部屋につき2000円分のクーポンがもらえます。クーポンが使えるのは、東伊豆町内の飲食店やお土産物店、観光施設など全75軒。対象店舗はクーポンと一緒に配布されるマップをチェックしてみて。記事内で紹介したスポットでも、もちろん利用可能です。

■ひがしいず2022おトクーポン
対象宿泊プラン：JTBホームページ＆るるぶトラベルで販売する東伊豆町宿泊施設の全プラン
クーポン配布期間：2022年12月21日（水）チェックアウトまで
クーポン有効期限：宿泊日を含めて2日間
配布枚数：1部屋につき1000円×2枚（おつりは出ず、差額はお客様の負担になります）

温泉に絶景、グルメ、パワスポ、体験など、大充実の東伊豆旅。日帰りでも十分に楽しめるけど、泊まってたっぷりのんびり観光するのもおすすめです。今ならお得なクーポンが利用できるチャンス。さっそく計画を立ててみては。

●新型コロナウイルス感染症対策により、記事内容・営業時間・定休日・サービス内容（酒類の提供）等が変更になる場合があります。事前に店舗・施設等へご確認されることをおすすめします。
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。
●マスクを外したカットがありますが、マスクを外したのは撮影時のみ、また、感染症対策に十分配慮したうえで撮影を実施しています。