フェリーで行く神秘の島旅。隠岐の島々でパワースポット巡り
大小180あまりの島々から成り立つ隠岐は、約600万年前の火山活動により形成された島ならではの絶景が楽しめ、ユネスコ世界ジオパークにも認定されています。最大の面積をもつ隠岐の島町の「島後(どうご)」と、西ノ島、中ノ島、知夫里島の3つの島の「島前(どうぜん)」が観光の中心。島根県の七類港か、鳥取県の境港からフェリーで出発し、高速船で約1時間30分、フェリーで約2時間30分の船旅で到着です。 大自然や豊かな食文化も大きな魅力ですが、隠岐には古くから人々の信仰を集めてきた神社がなんと100あまりもあることをご存知ですか?ダイナミックな自然に触れながら、歴史ある神社を訪ねてみれば、日頃の悩みや疲れも吹き飛びそう。 神々が集まる島へ、パワーをいただく旅にでかけてみましょう!
summary
マイナスイオンに包まれる!壇鏡の滝
まずは島後にある神秘的な壇鏡の滝(だんぎょうのたき)へ。杉並木と緑に囲まれた静かで気持ちのよいゆるやかな坂道を歩いていくと、約40mの高さから雄滝・雌滝が流れ落ちる滝に到着。滝の間には壇鏡神社があり、神秘的な雰囲気。滝の裏側から見る青空と緑、そして気持ちのよい水流は、見ているだけで癒されます。日本の滝百選、日本名水百選にもなっています。
屏風のような岸壁の中央には壇鏡神社があり、岩と滝に守られているように見えます。
細かい水滴がシャワーのように光の中を流れ落ちる様にみとれていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
おいしい空気と木々からこぼれる光に包まれて、滝に向かう道も気持ちがいいのです。
■壇鏡の滝
住所:島根県隠岐郡隠岐の島町那久
TEL:08512-2-0787(隠岐の島町観光協会)
営業時間・定休日:周辺自由
アクセス:西郷港より車で50分
大迫力の隠岐造り!水若酢神社
実は隠岐エリアの4つの有人島には、100を超える神社があるそうです。最古の全国神社リストである「延喜式神名帳」に記載されている神社が隠岐には16座もあるとのこと。中でも強い力を持つ神を祀る神社を「名神大社」といい、島後の水若酢神社(みずわかすじんじゃ)もその一つであり、隠岐国の一宮でもあります。 隠岐造りといわれる建築様式の本殿は迫力があり、みごたえ充分。拝殿のサイドから見ると、造形をよく見ることができます。
境内には相撲の土俵があります。20年に1度、本殿の屋根を葺き替える際には「隠岐古典相撲」が行われるそうです。
■水若酢神社
住所:島根県隠岐郡隠岐の島町郡723
TEL:08512-5-2123
営業時間・定休日:周辺自由
アクセス:西郷港より車で25分
19年間この地で過ごした、後鳥羽上皇を祀る隠岐神社
承久3年(1221)の承久の乱に敗れ、隠岐に移ってきた後鳥羽上皇。亡くなるまでの19年間を過ごしたのが、隠岐の海士町(あまちょう)だったそう。隠岐神社は、昭和14年(1939)の後鳥羽上皇の没後700年に合わせ、島の歴史と文化の新たなシンボルとしてこの地に建てられました。伝統的な隠岐造りで作られています。後鳥羽上皇は島民から「ごとばんさん」と呼ばれ、今でも親しまれています。
和歌の才能に優れていた後鳥羽上皇。美しく整備された境内では、歌碑を見ることもできます
すぐ近くには、仮御所として後鳥羽上皇が崩御するまでの19年間を過ごした源福寺の跡地である行在所跡(あんざいしょあと)があり、見学することができます。
■隠岐神社
住所:島根県隠岐郡海士町海士1784
TEL:08514-2-0464
営業時間・定休日:周辺自由
アクセス:菱浦港より車で10分
この地の守護神を祀る、宇受賀命神社
この宇受賀命神社(うづかみことじんじゃ)は、平安時代の神社一覧「延喜式神名帳」に名を連ねる古い神社。この地の守護神として宇受賀命(うづかのみこと)を祀っています。この神社には面白い伝説も残っています。宇受賀命は、西ノ島町の比奈麻治比賣命(ひなまじひめのみこと)の美しさにひかれ、同じく姫に求婚する大山神社の神様との力比べに勝利し、結ばれたそうです。そして、その姫との間に御子が生まれた場所が明屋海岸(あきやかいがん)という海士町の絶景スポットだといわれており、そのことから、明屋海岸から宇受賀命神社に続く海岸線の道は「縁結び、子宝、夫婦円満」のご利益があるといわれているそうです。
周囲を田んぼに囲まれた参道。春から夏には青々とした稲、秋には黄金色の稲穂に囲まれます。
■宇受賀命神社
住所:島根県隠岐郡海士町宇受賀747
TEL:08514-2-0464
営業時間・定休日:周辺自由
アクセス:菱浦港より車で20分
船人たちの安全を見守り続ける、焼火神社
海抜452mの焼火山中腹にある焼火神社(たくひじんじゃ)は日本海を航行する船を見守るように立ち、現在も海上安全の神として崇められています。享保17年(1732)改築の社殿は隠岐最古の木造建築で、国指定重要文化財です。巌に食い込むように立っている様子は荘厳そのものです。大晦日の夜、海上から3つの火があがり、現在社殿のある巌に入ったのが焼火権現の起源とされています。
参道を歩いて約25分ほど上っていくと、ご褒美のような青く美しい日本海の絶景が眼下に広がります。
■焼火神社
住所:島根県西ノ島町美田波止
TEL:08514-7-8888(西ノ島町観光協会)
営業時間・定休日:周辺自由
アクセス:別府港より車で20分、駐車場から徒歩25分
隠岐の絶景スポット<赤尾展望所><摩天崖><通天橋><赤壁>
隠岐諸島の地形は2つの火山に由来しており、島前は、陥没した火山に海水が入り込んでできたと言われています。そんな隠岐には、絶景スポットがたくさんあります。他のどの場所とも似ていない、隠岐ならではの景色をぜひ楽しんでください。
■赤尾展望所、摩天崖、通天橋
日本海の大海原と断崖の絶景が目の前に広がる展望所。牛と馬がのんびりと草を食む向こうには、荒々しい崖と遠くまで続く緑が。今いる場所や時間を忘れて、いったいここはどこ?という錯覚に陥りそうなくらい、非日常的な景観が広がっています。通天橋へと続く遊歩道からは、海抜257mに垂直に切り立つ摩天崖を撮影することができます。
T住所:島根県西ノ島町浦郷
TEL:08514-7-8888(西ノ島町観光協会)
営業時間・定休日:周辺自由
アクセス:別府港より車で約30分
展望台や遊歩道を歩く時は、放牧されている牛や馬を驚かさないように注意して歩きましょう。写真を撮るときは、大きな音をたてたり、後ろから近づいたりしないよう注意を。
季節や天候によって、様々な表情を見せてくれる。ダイナミックな自然の中にいると、悩みも吹き飛ばしてくれそう。
長い年月をかけて波や風に削られた摩天崖。崖の地層は火山活動の跡を表しています。
摩天崖遊歩道を約60分~90分歩くと、波の浸食で洞窟の周辺部分が崩れてできたアーチ状の奇岩、通天橋に到着する。遊歩道を歩く場合はかなり傾斜があるので、歩きやすい靴と動きやすい服装ででかけましょう。通天橋には車でも行くことができます。
■赤壁(せきへき)
知夫里島の赤壁は、火山の噴火と波や風の浸食で長い年月をかけて作られた断崖がおよそ1km続きます。この場所には火口があり、ガスと鉄分を多く含む玄武岩のマグマが高温で火口から噴出、その溶岩のしぶきが空気中で酸化することで赤くなり、火口周辺に降り積もったそうです。はっきりとした赤褐色の岩肌は、大自然のダイナミックな美しさを見せてくれます。
住所:島根県知夫村
TEL:08514-8-2272(知夫里島観光協会)
営業時間・定休日:周辺自由
アクセス:来居港から車で25分
長い年月をかけて荒々しく削り取られた岩肌は迫力満点! 時間帯や天気によっても見え方が変わります。遊覧船で海側から1kmに渡る赤壁を堪能することもできます。
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