【能登】千里浜に迫力のサンドアートが出現!

【能登】千里浜に迫力のサンドアートが出現!

石川県 インスタ映え 海岸 るるぶ&more.編集部 海ビュー アート
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石川県能登半島の中央部に位置する羽咋市は、車で砂浜をドライブできる「千里浜なぎさドライブウェイ」が有名ですが、もう一つ、訪れる人を魅了しているのが、海岸の砂で作ったサンドアート(砂像)作品です。「道の駅のと千里浜」と「能登千里浜レストハウス」の2会場で主に展示され、それぞれの作品に込められたテーマやメッセージがとても“アツイ”ことも人気の秘密。「千里浜なぎさドライブウェイ」でのドライブと一緒に、サンドアート巡りを楽しんでみませんか。

Summary

「道の駅のと千里浜」の毘沙門天は通年鑑賞が可能

金沢から車で約40分、羽咋市の名産品やご当地料理などを取り揃える旅のマストスポット「道の駅のと千里浜」。ここでは、高さ約3メートル、幅約4.5メートルの巨大なサンドアートが出迎えてくれます。2022年は仏教の守護神である毘沙門天。目を“くっ”と見開いた勇ましい姿を、砂のアートで精巧に表現しています。

砂の総重量は約30トンで、製作期間は約20日間。羽咋市内の海岸で集めた砂を、大型トラックで運び、水分を含ませて積み上げ、細工を施しています。「道の駅のと千里浜」では、表面を専用の糊で固めて強度を持たせ、1年を通して鑑賞できるようメンテナンスされています。2~3年ごとに作品を作り直しているそうで、2年前までは大黒天が鎮座していました。

作品をじっくり鑑賞すると、ユニークで奥深い世界が広がってきます。毘沙門天の足元に控えるのは、羽咋市のイノシシ「のとしし」。市内に増殖し、かつては田畑を荒す「厄介者」として人々を悩ませたイノシシですが、近年は、それを逆手にとってジビエ料理やイノシシ肉の土産品を開発して地域を盛り上げようという活動が広がっています。そんな期待を背負う「のとしし」が、血気みなぎる鼻息が聞こえそうなリアル感で表現されています。毘沙門天が腰かける中央部分の米俵は、羽咋市特産のおコメ「神子原米(みこはらまい)」がモチーフになっています。

毘沙門天の後ろには羽咋の3つの風景が描かれています。UFOの街として地域興しをする羽咋市には、NASA(アメリカ航空宇宙局)より提供されている本物の宇宙船などを展示する博物館「コスモアイル羽咋」があります。砂像で表現されているのは、宇宙船に引き込まれていく人間の姿。コミカルな一幕に思わず頬が緩みます。ほかには冬に飛来するハクチョウと、日本海の波が打ち寄せる海岸沿いの岩場を砂で立体的に描いています。

毘沙門天の周りには、高さ30センチほどの「ポット砂像」が配置されています。1体当たりの砂の重さは約20キロ。石川県観光PRマスコットのひゃくまんさんや疫病封じの妖怪「アマビエ」の姿もあります。「ポット砂像」は金沢駅や、いしかわ動物園など、県内のさまざまな観光スポットへ“出張”することもあるそう。旅先で出合えたらラッキーですね。

千里浜を背景に“映える”サンドアート

「道の駅のと千里浜」から車で約5分、千里浜海岸でもサンドアート作品を楽しむことができます。場所は、海岸に直結する「能登千里浜レストハウス」の隣。千里浜なぎさドライブウェイの能登寄りの発着地点です。ここでは、毎年テーマを決めて、そのテーマにちなんだ作品を展示していて、2022年のテーマは「アニメ」です。自衛隊を題材にした人気アニメの登場人物を砂像で作り上げ、アニメファンだけでなく、訪れる人々を魅了しています。

巨大な砂像の背景に広がるのは、千里浜の海と海岸線です。快晴の日には青空とのコントラストもステキ! 千里浜海岸では、毎年5~11月にかけて多くの砂像の制作・展示を行っています。タイミングが良ければ制作風景を見学することができるかもしれません。

千里浜海岸は海に沈む夕日の美しさでも知られ、それがきっかけとなり全国のライダーが集うイベントが毎年開かれています。そのイベントを盛り上げているのがサンドアートです。イベントに合わせて記念撮影ができるように砂像が設置され、ライダーだけでなく、海岸を訪れた人も旅の記念にと写真に収める光景がみられます。

「地域発展のために」約30年にわたって作品が街を彩る

千里浜砂像協会の古永健雄会長
千里浜砂像協会の古永健雄会長

これらのサンドアート作品を手掛けるのが、市内の有志で結成する千里浜砂像協会です。会長の古永健雄さんを中心に、本業の休日を返上してボランティアで制作に取り組んでいます。「羽咋市の活性化につながることが、何よりもやりがい。子どもたちが喜んでくれるのもうれしいですね」と、情熱を燃やす古永さんです。

制作に使うのは、左官ごてやペインティングナイフのほか、手作りの道具の数々。千里浜の砂は粒子が細かく、大型で繊細な砂像を作り上げるのに適しているのだそう。大型トラックの砂像を制作していた古永さんに「これ本当に動くの?」と、子どもが目を輝かせて話しかけてくれたことが忘れられないと、そんなエピソードを語る古永さんの目も輝いていました。

2021年のライトアップの様子
2021年のライトアップの様子

千里浜海岸の砂像は8~11月の期間中、ライトアップも行っています。昼間とはまたひと味違う、砂像の表情が魅力的です。夜の静寂の中、寄せては返す波の音とも相まって、何だかロマンチックですね。市内ではほかに、羽咋駅や「道の駅のと千里浜」の向かいにある「ちりはまホテルゆ華」などでも砂像が展示されています。千里浜の海とサンドアートのコラボ、要チェックです!

■サンドアート(さんどあーと)
期間:5~11月(千里浜海岸)※ライトアップは8~11月
料金:無料

【道の駅のと千里浜】
住所:羽咋市千里浜町タ1-62
TEL:0767-22-3891
営業時間:9~17時(土・日曜、祝日は~18時)
定休日:第2・4水曜(祝日除く)

【能登千里浜レストハウス】
住所:羽咋市千里浜町タ4-1
TEL:0767-22-2141
営業時間:10~17時(テナントによって異なる、サンドアートは終日鑑賞可)
定休日:無休


Text:能登印刷株式会社
Photo:宮崎誠、羽咋市商工観光課


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