鋸山

【鋸山ガイド】絶景×スリル×後利益! 人気のハイキングスポットへ

千葉県 絶景 ご利益 るるぶ&more.編集部
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房総半島南部、東京湾に面してそびえる鋸山は、東京湾を見渡す絶景スポットとして知られています。同時に「地獄のぞき」や日本一の大仏様など、スリルや御利益も得られるという人気のスポットなんです。大仏様がある乾坤山日本寺(けんこんざんにほんじ)の境内は山の中腹から山頂にかけて広がっているため、アップダウンはかなりきつめ。しっかりした靴と服装で訪れましょう。

Summary

入口は5カ所。山頂へはロープウェーがおすすめ

地獄のぞきや大仏様はどちらも乾坤山日本寺(けんこんざんにほんじ)の境内にありますが、その境内がとにかく広いんです。しかも坂道。入口は全部で5つあるので、どこに行きたいかを最初に決めておかないと、とんでもなく歩く羽目になります。

境内マップ(乾坤山日本寺ホームページより)
境内マップ(乾坤山日本寺公式サイトより)

まずはこちらをご覧ください。赤丸で示されているのが出入口となっている管理所です。 一番下にあるのは表参道管理所。表参道というくらいですから、ここが本来の入口ということでしょうか。管理所近くに駐車場はなく、JR保田駅から歩くと45分くらいかかります。登山がてら散策を楽しみたい人にはおすすめです。

そのすぐ上にあるのが東口管理所。管理所脇の駐車場までは、鋸山観光自動車道を通ってアクセスできるうえ、自動車道も駐車場も無料です。薬師本殿や大仏広場まではすぐですが、地獄のぞきまではかなりの登りを覚悟してください。できるだけお金を節約したい人はこちらをどうぞ。

大仏口管理所
大仏口管理所

車があってもう少しラクしたいなら、有料の登山自動車道(往復1000円、駐車場代込)でアクセスするのがおすすめ。大仏口駐車場から大仏広場へは、なだらかな下り坂。

大仏様をお参りした後、車に戻って西口管理所の脇にある山頂駐車場へ。西口管理所が地獄のぞきへの最短ルートになります。

ロープウェー山頂駅からの眺め
ロープウェー山頂駅からの眺め

車がなく、できるだけ歩かずに地獄のぞきまで行きたいなら鋸山ロープウェー一択です。ロープウェーや山頂駅からの眺めは抜群。金谷と三浦半島の久里浜を結ぶ東京湾フェリーが見えることも。山頂駅から西口管理所までは、下り坂で徒歩10分ほど。

そしてもう一つ。JR浜金谷駅から登山道で北口管理所を目指すルートもあります。北口管理所の少し手前には通称「ラピュタの壁」とよばれる名所もあります。駅から北口管理所までは45分~1時間は覚悟。そのまま境内を散策しながら下り、表参道管理所から保田駅に向かうという1日がかりのハイキングもおすすめです。

まとめるとこうなります。

車がある場合


車がない場合


と、いろいろなルートがありますが、今回はより絶景を楽しめる鋸山ロープウェーで登ることに。次は楽しみ方のハイライトをご紹介しましょう。

足がすくむ!地獄のぞきで度胸試し

ロープウェー

今回のスタートはここ、ロープウェー乗り場です。JR浜金谷駅からは歩いて8分くらい。大きな駐車場もあるので車でもOKです。
赤と黄色のゴンドラが通常15分間隔で運行しています。山麓駅からわずか4分で山頂駅に到着。山頂駅からは東京湾を一望できます。対岸の三浦半島はもちろん、伊豆の山々や富士山まできれいに見える日もあります。眺望を楽しみたいなら順光になる午前中がおすすめ。
山頂駅のすぐ脇にある展望台には「鋸山山頂」の看板が。「日本寺」と書いてある方向に進みましょう。
下りのロープウェーの出発時刻を示す看板。ここから西口管理所までは下り坂なので、帰りは登りです。この時間に遅れないよう、余裕をもって戻ってきましょう。
十州一覧台
十州一覧台
西口管理所で拝観料を払って境内へ。すぐ左に上がる長い階段があります。階段の上にあるのは十州一覧台。文字どおり、ぐるりと周囲を見渡せる眺望スポットで、浅間神社と「世界救世教」の記念碑が立っています。
登ってきた階段を下り、少し進むと分岐点が。右が地獄のぞき、左が百尺観音です。百尺観音の方へと進みましょう。
分岐の先の切り立った崖の間を抜けると、百尺観音の姿が。崖に囲まれた場所に彫られた磨崖仏で、交通安全の守り本尊として尊崇を集めています。北口管理所はこの少し先にあります。
鋸山

ここから見上げた風景がこちら。直線的な壁にちょこんと出っ張った岩があるのが見えます。これが、これから向かう地獄のぞき。見れば見るほど不思議な格好をしていますね。 いったん来た道を戻り、さっきの分岐を今度は右に。ゆるやかな上り階段の先にコンクリートの展望台があります。
地獄のぞき

そこから見えるのがこの風景。地獄のぞきです。訪問者たちが代わる代わる写真を撮っていますが、なかには足がすくんで動けなる人も。ここから眺めているだけでも迫力があります。
地獄のぞき

地獄のぞきはこの上にあります。足場が悪いので手すりをしっかり掴んで登ってみましょう。

地獄のぞき

これが地獄のぞきです。先端の手すりまで行って、下をのぞき込んでみてください。地獄が見えるかもしれませんよ!?

地獄のぞきの反対側にある山頂展望台からの眺め。こちらから見ても地獄のぞきの迫力が伝わってきますね。

山頂エリアはここまで。ここから大仏様を拝みに行きましょう。

日本一の大仏様に開運祈願

山頂エリアから大仏広場までは、まっすぐに階段を下りるルートと、羅漢エリアを通るルートがあります。今回は羅漢ルートへ。

両国観音
両国観音

千五百羅漢道沿いでは、無数の石像群が見られます。この羅漢像は「東海千五百羅漢」とよばれ、境内全体で1553体もあるのだとか。ひとつとして同じ顔がないというから驚きですね。

こちらは、この羅漢像群を彫った大野甚五郎英令の墓。甚五郎は現在の木更津市である上総桜井の石工で、門弟27人と21年がかりで彫ったのだそう。石材は鋸山のものではなく、伊豆から運んできたと伝わっています。

石像群を右手に見ながら進むと、西口管理所から下ってくる階段と合流します。急な階段なので慎重に下ります。

弘法大師護摩窟
弘法大師護摩窟

「弘法大師護摩窟」とよばれる場所。これまでに見た石像よりも保存状態がいいのかそれぞれのお顔がくっきりと見えます。家族や友人に似た顔を探してみてはいかがでしょうか。 ここから大仏口管理所まではもうすぐです。

大仏前参道のゆるやかな坂を下ると、その先に日本一の大仏様が見えてきます。右手に休憩所があるので、ここでひと息つきましょう。

大仏様の高さは、台座を含めると約31m。磨崖仏としては日本最大の大仏様です。奈良東大寺の大仏が約18m、鎌倉の大仏が約13mなので、比較にならないくらい大きいことがわかります。
もとは、天明3年(1783)に大野甚五郎英令が3年がかりで彫ったもので、昭和44年(1969)に4年がかりの復元工事によって現在の姿になりました。

大仏様の左手にあるお願い地蔵尊。何かが山のように積まれているのが見えます。

積まれていたのはお願い地蔵さん。この小さなお地蔵様の裏に自分の名前を書き、地蔵尊の前で願い事を唱えてから奉納すると願いがかなうといいます。
お願い地蔵さんは、大仏広場にある売店で購入できます(500円)。

ここからもう少し下った先に薬師本殿や観音堂がありますが、今回はここから引き返すことに。大仏口管理所から西口管理所までの長い長い階段を登り、鋸山ロープウェー山頂駅を目指します。

地獄アイス 350円
「地獄アイス」350円

山頂駅にある展望食堂で見つけた「地獄アイス」です。味がまったく想像できない黒さで、ひと口目を食べるのに勇気が必要。
お味は―――甘い。バニラ味です。黒い色の正体はバニラアイス混ぜた竹炭でした。食べた後は、唇や舌が真っ黒になるのでご注意ください。

プレーン 草だんご 各350円
「プレーン」「草だんご」各350円

ロープウェーの待合所ではお団子も販売。みたらしやしょうゆなど、4種類のタレを選べます。持ち帰り用のパックもあるので、おみやげにどうぞ。

絶景とスリルとご利益がある鋸山。絶景を楽しむなら空気が乾燥している冬がおすすめです。天気がいい日に、ぜひ訪れてみてください。

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