静かなひとときを過ごせる都会の庭園「小石川後楽園」のみどころとおすすめコースをご紹介!
「小石川後楽園」は、東京ドームのお隣、都会の真ん中にありながら、広大な土地&自然に囲まれてゆっくりと過ごせるスポット。さまざまな地域の景勝地に見立てた眺めや中国に影響を受けた建造物など、たくさんのみどころと、おすすめの巡回コースをご紹介します!
江戸時代から続く、都内の貴重な景勝地「小石川後楽園」
二代目藩主の光圀は儒学に傾倒していたことから、造園にあたり明の儒学者である朱舜水(しゅしゅんすい)の意見を取り入れており、「後楽園」という名前も、中国の教え「天下の憂いに先立って憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」から名付けられたのだそう。
藩主が変わるとともに庭も少しずつ変化しながら受け継がれ、400年近い歴史が積み重なり今の姿に。
現在では国の特別史跡・特別名勝に指定され、この2つの指定を受けているのは国内でも十数カ所と、とても貴重。そんな国宝級の価値がある庭園を、アクセスのよい都心で楽しめるというのも魅力です。
江戸から京都までの旅気分を味わう! おすすめ散策コース
スタートは東門側にある「内庭」から。内庭には「唐門」といわれる「後楽園」へ出入りする正式な門があります。過去に戦争や災害で焼けてしまいましたが、2020年の11月に修復されました。
京都をイメージした景色との対比に、中国の影響も強く受けていたことがよくわかります。
もともとここには、清水の舞台をイメージした観音堂が建てられていたのだそう。戦時中に焼失し、今は岩組みだけが残されていますが、当時の様子を想像して、高い場所から庭園を眺めてみてくださいね。
江戸時代は現在のような交通手段もなかったため、遠く離れた京都は江戸に住む人々にとって憧れの地だったとか。そんな思いも感じながら園内を歩いてみてくださいね。
まだある! 園内の必見スポット
「通天橋」の先にある小さなお堂は、光圀が建てた「得仁堂」で、園内で最古の建物。光圀が『史記』の「伯夷列伝」を読んで感銘を受け、話に登場する伯夷・叔斉の木像を安置していたのだそう。現存する木像は、東京都によって別途保管されています。
ガイドツアーや四季折々の景色もおすすめ!
みどころや歴史をしっかり学びたい!という人には、約1時間の無料ガイドツアーの利用がおすすめ。現在は、土・日曜の11時と14時から行われています。気になる人はぜひ参加してみてくださいね。
※2020年10月5日時点の情報。ガイドツアーの詳細は変わる可能性あり。
小石川後楽園は季節の花を観賞するスポットとしても人気で、庭園内では数多くの花々や植物を楽しめます。
花菖蒲田には約660株モノハナショウブが植えられており、5月下旬から6月上旬にかけて色とりどりに咲く風景は、「小石川庭園」の初夏の風物詩。見ごろがおわるまで木道が設置されているので、間近で花を楽しむことができるのも魅力です。
訪れる時期や天気によっても違った景色を楽しめるので、タイミングにこだわらず、ぜひ気軽に訪れてみてくださいね。
Text・Photo:河合華子(vivace)
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