【京都紅葉】常寂光寺|山全体が紅葉に染まる山寺。京都の絶景を独り占めできる穴場!

【京都紅葉】常寂光寺|山全体が紅葉に染まる山寺。京都の絶景を独り占めできる穴場!

京都府 るるぶ&more.編集部 紅葉 紅葉狩り
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京都・嵯峨の地は、平安時代から皇族や貴族が山荘を構える景勝地として栄えてきました。 特に小倉山は、当初より紅葉と鹿の名所として知られ、百人一首にも詠まれた京都屈指の観光地。そんな小倉山の山麓にある常寂光寺は、例年秋には境内一面が赤や黄色のモミジで彩られ、山腹からも眼下に広がる嵯峨の風景が楽しめる場所。市街地とはまた違った山寺ならではの、紅葉鑑賞ポイントをお伝えします。

Summary

山門から仁王門までの参道は「紅葉のトンネル」

常寂光寺は京福嵐山の駅から歩いて約15分、竹林の小径を通って行くこともできます。塀の無いお寺で、仁王門へ向かう入り口には太い黒色の角材が組まれた山門があります。閉門しても格子の間から参道が見える粋な造りです。

常寂光寺は文禄4年 (1595)、宗学と歌道への造詣が深かった日禛上人が、隠棲する場所として建立。お寺の仁王門北側には藤原定家が小倉百人一首の編纂を行ったとされる山荘「時雨亭跡」もあり、古くから歌枕の名勝として名高い場所でした。

山門から仁王門までの参道は言わば「紅葉のトンネル」。ここから入ると一面に紅葉が色づいた道が続き、その先には茅葺き屋根の仁王門が迎えます。境内建築物の中で最も時代の古い建物だそうです。

仁王門から本堂に続く石段も赤や黄に包まれる

門の向こうには少々きつめの石段が続きますので、気合いを入れて参りましょう。石段から後ろを振り返ることを忘れずに。赤や黄に彩られた仁王門と、その背後には京都の街並みが望める撮影スポットです。

石段の横に広がる緑の苔に、赤い葉が重なる風景も情緒的。登り切ると本堂があり、桃山城客殿を移築して本堂とした本瓦葺きの二層屋根が堂々たる威容を誇ります。ちなみに現在の本瓦葺き屋根は、平成28年の大修理の時に改修されたそうです。

モミジの葉を揺らす、正午と5時の鐘の音

本堂にある鐘楼もはずせない撮影スポット。1642年の建立後、戦時下において国に供出されましたが、昭和48年に青木一郎博士の音響設計により鋳造されました。毎日、正午と夕方5時に鳴り響くので、鐘の音が聴けたらラッキーですね!

開運・厄除けを願って、菩薩さまにお参りを

本堂横の妙見堂の参拝も欠かせません。妙見堂は能勢妙見を分祀し、北極星もしくは北斗を象徴した妙見菩薩が祀られています。平安時代から、諸星の王であり宇宙万物の運気を支配する菩薩として尊崇されてきました。堂前には鳥居や灯籠が配され、紅葉の中に佇む姿が風流です。なお妙見堂は御所の紫宸殿の酉の方角に鎮座することから、江戸から昭和初期にかけて「酉の妙見菩薩」として開運・厄除けを願う参拝者で賑わったそうです。

紅葉の合間から見える嵯峨と京都の景色に感動!

そして紅葉鑑賞のクライマックスが多宝塔のあるエリア。総高12mほどの和様と唐様の折衷形式の塔で、均整の取れた姿が見事です。塔の内部は非公開ですが、釈迦如来と多宝仏が安置されています。境内の中でも特に高い場所にあるため、ここから嵯峨と京都の街が一望できます。

境内には200本あまりのカエデが植えられ、秋は山全体が紅葉に包まれる常寂光寺。標高が少し高いため紅葉のピークは遅めで、11月中旬~12月上旬に見ごろを迎えます。

なお常寂光寺は、「常寂光土」=「法華経に説かれる久遠の仏が常住する永遠に安穏な国土」という観から名づけられたそう。まさにその心を随所で感じられる、深遠な雰囲気のお寺です。なお境内は急な石段が多いので、しっかり歩ける靴と服装で訪れることをオススメします。

■常寂光寺じょうじゃっこうじ)
住所:京都府京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3
TEL:075-861-0435
拝観: 9時~16時30分受付終了
定休日:無休
料金:拝観500円

Photo:ハリー中西
Text:猫田しげる

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