【メズム東京・実食レポ】クリスマスやバレンタインのロマンチックシーズンに出かけたい!『ロミオとジュリエット』がテーマのランチ&ディナーコース
斬新なプログラムで、東京の“今”を感じさせてくれるラグジュアリーホテル「メズム東京、オートグラフ コレクション」。メインダイニングのフレンチレストラン「シェフズ・シアター(Chef’s Theatre)」で2023年2月28日(火)まで提供されるのが、シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』をテーマにしたランチ&ディナーです。運命的な愛が描かれたストーリーをたどりながら、一皿一皿、物語の世界観を表現したコース料理が楽しめます。クリスマスやバレンタイン、記念日などに、ドラマティックで芸術性の高いメニューを楽しんでみてはいかが?
Summary
「シェフズ・シアター」でストーリーとともに紡がれる美食体験を
浜松町駅から徒歩6分ほど、「メズム東京、オートグラフ コレクション」の16階にある「シェフズ・シアター」は、上質な素材を生かした本格的なフランス料理をリラックスした雰囲気の中で味わえるビストロノミースタイルのフレンチレストラン。 浜離宮恩賜庭園と汐留のビル群を借景にした風景とオープンキッチンの躍動感、非日常のラグジュアリーな空間で、まるで舞台や映画を鑑賞するように、ストーリーとともに紡がれる美食体験が楽しめます。
『ロミオとジュリエット』ランチプログラムを実食ルポ
2023年2月28日(火)まで提供されるのが、シェイクスピアによる戯曲『ロミオとジュリエット』をテーマにしたランチ&ディナー。
不朽の名作『ロミオとジュリエット』が、ウィリアム・シェイクスピアによって書かれたのは16世紀。以降、映画、ミュージカル、バレエ、オペラ、ゲームなど、さまざまな形で作品となり、世界でもっとも有名なラブストーリーのひとつといわれています。
提供されるコースは、物語の前半で、ロミオとジュリエットの出会いから結婚までをランチで。後半の2人がたどる悲劇的な運命をディナーで表現。ランチとディナーを合わせると物語が完結する構成になっています。
今回はランチの実食レポートをお届けします。
テーブルの上には、物語を象徴するセリフとシーンの解説、そこからインスピレーションを受けて生み出された料理の写真がのったハンドブックが用意されていて、ページをめくりながら、コースを楽しみます。
物語の冒頭は、中世イタリアのヴェローナの街角で起こった喧嘩から始まります。
この地を代表する2つの名家、モンタギュー家とキャピレット家は代々対立し、事あるごとに争いを起こしていました。 そんなモンタギュー家の一人息子ロミオは、両家の対立ではなく、なかなか振り向いてくれないロザラインへの片想いで頭がいっぱい…。
最初に出てくるアミューズは、そんなロミオの甘酸っぱい初恋を表現した一皿。
きれいなピンク色は、ほのかに甘みのあるビーツムース、その周囲には酸味の利いたトマトのソース。ムースの中に鶏肉(川俣シャモ)のゼリー寄せが隠れています。
全体をスプーンですくって味わえば、なかなか成就しない初恋の甘酸っぱさを口いっぱいに感じることができるという趣向です。
次に登場する前菜は、ロミオとジュリエットが仮面舞踏会で出合い、まだお互いの素性がヴェールに包まれていた状況をイメージしています。
物語はロザラインへの苦しい片思いにやつれたロミオが、親友のマキューシオらとともにキャピレット家で開かれている仮面舞踏会に忍び込むところ。そこでロミオはジュリエットを見かけて、たちまち恋に落ちます。
皿の上は、パリッと焼き上げたパートブリック(薄い春巻きの皮状の生地)が覆い、下にはサラダのようなものが見えますが、全容が隠された状態でサービスされます。
パートブリックをめくると、マダイやタコのマリネ、グリーントマトやイエローカリフラワーなどのカラフル野菜、ハーブやエディブルフラワー、ブドウなど色どりどりのサラダが現れます。 華やかな仮面舞踏会の様子が表現されているのです。
パートブリックの裏側には、ほんのり甘い玉ネギのピューレが。パートブリックを砕いて、サラダと一緒に食べるとパリパリとした食感も楽しめます。
選べるメインは、物語の名場面、バルコニーで愛を語るシーンを表現
選べるメインの魚料理は、あの「Oh……Romeo,Romeo」のセリフで有名なバルコニーのシーンを表現したものです。
仮面舞踏会で運命的な出会いをしたロミオとジュリエットは、乳母を通してお互いが対立関係にある両家のたったひとりの跡取りであることを知ります。ジュリエットは自身の運命を憂いながら、バルコニーの月明かりの下で、ロミオへの愛を語りはじめます。
白い皿の上には、季節の野菜とズッキーニのピューレでバルコニーに絡まるツタを、グリルしたホウボウ(白身魚)に季節のフルーツやヘーゼルナッツを添えて、ジュリエットがたたずむバルコニーを、ニンジンと黄ピーマンをベースにしたソースで月明かりを表現。シャキッとした食感の野菜や、ふっくら焼き上げた白身魚をやさしい味わいのソースやピュレとともに味わう鮮やかな一皿です。
選べるメインの肉料理は「What’s in a Name?」というセリフの場面を表現したもの。
舞踏会の後、ジュリエットへの恋心でいっぱいのロミオは、キャピレット家の庭園に忍び込み、ジュリエットがバルコニーでロミオへの思いをつぶやいているのを耳にします。「名前というものにどんな意味があるの? 私たちがバラと呼ぶあの花は、ほかのどんな名前で呼んでも甘く香るものよ」。ロミオはたまらずジュリエットの前に飛び出し、2人は愛を誓い合うのです。
肉料理はジュリエットがロミオへの思いをバラの花に例えて語るセリフから着想を得て、甘酸っぱくキャラメリゼしたアンディーブ(チコリー)とズッキーニのピューレでバラの花を表現。ほろ苦さと甘酸っぱさが入り混じったアンディーブの味わいが個性的です。中央に丸くちりばめているのは月をイメージしたトマトパウダー。メインの子羊肉はオリーブを詰めてローストしたもの。フォンドヴォーとゴルゴンゾーラのソースで深みのある味わいです。
ランチコースの終盤を飾るデザートは、2人がロミオの友人であり修道僧でもあるロレンス神父のもとで、結婚の誓いを交わすシーンを表しています。
皿の上に描かれたクロスは、カラメルと山椒のソース。ローズマリーが香るメレンゲは立体的な三角形に組み立てられ、教会のフォルムをイメージしたものです。
メレンゲはローズマリーの香りとともに、口の中でふわりと溶けます。メレンゲを外すと、中から白いドーム状のムースが現れます。ローズマリー風味のヨーグルトムース、その下には白ごまのパルフェが仕込まれていて、ムースを切ると、中からは濃い紫色のカシスママレードとソースが流れ出てきます。
なめらかで、甘酸っぱいムースに白ごまの風味がアクセント。
甘いキャラメルソースの中に潜む山椒の刺激、洋風デザートの中にあえて仕込まれた白ごま風味の違和感、毒々しい紫色などで、幸せな雰囲気の中に、彼らを待ち受ける不穏な運命を予感させます。
ここまでが、物語の前半を表現したランチコース。一緒に出てくる自家製パンやオリーブオイルもおいしくて、満足感たっぷりです。 物語の後半はディナーコースで、となります。ドラマであれば、さしずめ「To be continued」のテロップが出てくるところでしょう。
華やかさを添えるペアリングのドリンク
今回のコースでは料理一皿一皿に合わせたペアリングドリンク(別料金)が用意されています。ワインのペアリングもありますが、写真はモクテル(ノンアルコールカクテル)のペアリング。
写真の左から順に、
・アミューズのモクテル(ピンク):ノンアルコールのスパークリングワインにピンクグレープフルーツ果汁を合わせたもの。ピンクのグラデーションが、淡い恋心を表現。
・前菜のモクテル(黄):桃とマスカットのジュース、カモミールティーをブレンドしたさわやかな味わい。
・メイン魚料理のモクテル(透明):レモンジュース、白ブドウジュース、ミントティーを合わせた清々しい味わい。
・メイン肉料理のモクテル(ワインレッド):赤ブドウジュースとローズシロップをブレンド。赤ワインを彷彿させる色合い。
目にも美しいドリンクを、料理とともに楽しむことで気分もアップ。より物語に感情移入することができますね。
波乱に満ちた物語の後半はディナーコースで!
『ロミオとジュリエット』がテーマのランチコース、いかがでしたか?映画や舞台を鑑賞するように、若い2人の恋物語の世界にどっぷり入り込んで楽しむことができました。例え、“どっぷり”とまではいけなくても、お料理のクオリティの高さだけで十分満足できるのではないでしょうか。
物語の後半では、さらに両家の抗争が勃発。物語は波乱に満ち、運命のすれ違いが恋人たちを悲劇へと導きます。物語を投影するディナーコースは肉・魚のメインがついた5品を提供。ますます個性的でドラマチックな逸品が揃います。
テーブル上にあるハンドブックには、ディナーコースで登場するシーンのセリフと、お料理の写真ものっているので、チェックしてみてはいかがでしょう。ちなみにこちらのハンドブック、有料(1000円)ですが、食事の思い出にお土産として持ち帰ることができます。
時代を超えて愛されるラブストーリー『ロミオとジュリエット』の世界を、まずはランチコースで、そして物語のクライマックスはぜひディナーコースで楽しんでみてください。
障害があるほど燃えあがるというのは恋の鉄則。ロマンチックな恋物語と美しくておいしい料理の相乗効果で、素敵な時間が過ごせることでしょう。
■メズム東京、オートグラフ コレクション
「『Romeo & Juliet(ロミオとジュリエット)』ランチ&ディナープログラム」概要
住所:東京都港区海岸1-10-30
TEL:03-5777-1111(代表)
期間:2022年10月17日(月)~2023年2月28日(火)
場所:16階レストラン「シェフズ・シアター(Chef’s Theatre)」
時間:ランチ 11時30分〜15時(14時LO)、ディナー 17~23時(22時LO)
料金:コース料理/ランチ 6400円、ディナー 1万2800円(税・サービス料込)
ドリンクぺリング/ランチ ワイン(3杯)4000円、モクテル(3杯)2500円、
ディナー ワイン(5杯)8000円、モクテル(5杯)3000円(税・サービス料込)
予約:https://www.mesm.jp/restaurant/chefs_theatre.html
Text:YUKO
Photo:EIJI
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