食・グルメ
2022.11.10
【丹波市】猫とポニーが迎えてくれる、築200年の古民家カフェ「genten」
兵庫県丹波市、山里ののどかな風景が広がる青垣の町に、江戸時代後期に建てられたお屋敷を改装したカフェがあります。2008年オープンという古民家カフェの草分け的存在ですが、コロナ禍の休業を経て、2022年夏に本格的に再開。これまでのメニューに加えて、新たにスイーツも充実し、夜はライトアップされた庭を見ながらお酒をいただくこともできます。
築200年の風格とぬくもりを感じるカフェ
丹波市で第一号の国登録有形文化財となった蘆田家住宅。戦国時代、この地域を治めていた城主の子孫が現在のオーナーです。江戸時代には養蚕農家として庄屋も務めた家系ですが、住む人がいなくなって取り壊しの話が出た時に、存続を希望する地域の人の声に応える形でカフェをオープンしました。
広い庭園には手入れされた植栽があり、池には錦鯉が泳ぎ、ところどころに現代アートを展示。四季折々に色を変える山々の美しさと自然の息吹に癒やされます。
くぐり戸を入ると昔ながらの土間があって、靴を脱いで座敷に上がります。広い座敷にはゆったりとテーブルが配置され、200年もの間ここで暮らしてきた家人が大切にしてきた空気がそのまま漂っているような素敵な空間です。
庭に面した縁側の席は、温かい日は日向ぼっこが心地よい場所。オーダーを待つ間や、食事のあとのひとときに、足を投げ出してほっこり気分で過ごせます。ほかにテーブルと椅子席の個室もあります。
そっとすり寄ってくるのは、マツコちゃん。猫カフェではありませんが、オープン時から代々猫がいるので、それを楽しみにしているリピーターもいます。
外にはポニーもいて、そのつぶらな瞳にも癒されます。人懐っこくて声をかけると柵の近くまで寄ってきてくれることも。
お店は奥まった少しわかりにくい場所にあります。表には小さな看板が出ているだけなので見逃さないように！大きなログハウスの前にある駐車場に車を停めたら、蘆田家住宅の看板を目印に、ログハウスの左側から厩舎の横を通ってお店に向かいます。
味、ボリュームともに大満足の手づくり洋風ランチ
ランチで一番人気があるのが、ふわふわ卵に自家製デミグラスソースがかかったオムライスです。創業時に工夫を重ねた自信作で、新鮮な地元の野菜を使ったサラダがセットになっています。
ツーリングで遠方から訪れる人やご近所の人など、再オープンを待ちかねた常連さんからのオーダーが続いているのが彩り野菜のココナッツカレー。ごろんとした肉と野菜がたっぷり入ってコクとスパイシーさのバランスが絶妙です。
ボロネーゼは、粗挽き肉をたっぷり使ってじっくり煮込んだ自家製ソースの旨みが特長で、トッピングはチーズ好きの人にはたまらないブッラータチーズをたっぷりと。クリーミーで濃厚な味わいです。
ティータイムは心ときめくスイーツで
手作りスイーツも充実しており、なかでもオリジナルタルトがおすすめ。写真は左から季節のフルーツタルト、スイートポテトタルト、ティラミスタルトです。おなかいっぱいでも別腹として食べたくなりますね。
ふわふわのシフォンケーキ（プレーン）は、たっぷりのホイップクリームとキャラメルソースでいただきます。ほかに、バニラやチョコなどのアイスクリーム（330円）もありますよ。
周りの森を借景に映えるキャンドルナイト
例年11月から始まるキャンドルナイトはとってもロマンチック。里山の古民家という非日常なスポットで、月明りとキャンドルだけに照らされる幻想的な美しさは感動的。ワインやカクテルを飲みながら、オトナの時間を堪能しましょう。ノンアルコールのドリンクもあるので、運転する人も安心です。
キャンドルの数は、室内と野外合わせて約300個。期間は11月1日（火）から12月25日（日）の、18時から22時までです。この期間はぜひ夜の「genten」も楽しんでみてください。
四季折々に美しい里山の景色と静かな環境の中でゆっくりできるカフェです。奥まったところにある分、知る人ぞ知るスポットですが、わざわざ行く価値あり！です。
■genten（げんてん）
住所：兵庫県丹波市青垣町東芦田981
TEL：0795-87-0169
営業時間：11～15時、18～22時
定休日：水曜
アクセス：JR石生駅からタクシーで18分
Text：松田きこ（ウエストプラン）
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