食・グルメ
2022.11.28
【金沢】金沢の家庭料理でほっこり♪「帆白」の愛情たっぷり料理は逸品ぞろい
魚介たっぷりの海鮮丼、老舗料亭の豪華な会席、土地の食材を使った名物フレンチなど、多彩なグルメがひしめく金沢。その中で2022年3月にオープンした「帆白（ほはく）」は、“金沢の家庭料理”というちょっと新鮮なジャンルのお店です。旬の食材を使った料理の数々は、彩り鮮やかで、でもどことなく素朴で、そして体に沁み渡るやさしい味。そんな「帆白」をご紹介します。
たくさんの料理を少しずつ楽しめるランチは満足感も十分！
金沢の繁華街、片町からほど近い、新竪町商店街にお店を構える帆白。「ほはく」と読むその店名には、「大きな海原に白い帆をたてて真っ直ぐ進む 風に乗り 波に乗り 美しく」との思いを込めているのだそう。店先に掲げられた純白の暖簾は、「食」という大海原を、風を受けてひたむきに進んでいく帆船の帆のようです。
帆白で一押しなのが本日のランチ。1度に13品前後の料理が味わえる特別なメニューを提供しています。それぞれの料理は1品ずつ器に盛られ、1つのお盆に美しくまとめられています。いろんな料理を少しずつ食べたい人にはうれしい演出。華やかな見た目に思わずため息がもれました。
料理のラインナップは、月毎に変わります。この時のメニューは、野菜のかき揚げや鮭の包み焼き、イカいも、オクラ胡麻和えなど15品。手書きのお品書きを見ながら、それぞれの料理や食材を知ることができ、食べる楽しみは増すばかり。料理に合わせた色鮮やかな器の取り合わせも素敵ですね。
野菜は地元食材を中心に、新鮮なものを仕入れて調理しています。例えば今回の野菜のかき揚げには、さつまいもの五郎島金時、れんこんの塩きんぴらには加賀れんこん。加賀れんこんは、輪切りではなく、あえて縦に細く切りシャキシャキの食感を楽しめるようにしているそう。そしてちょっと変わったところでは、輪切りにしたナスを生地に見立てた特製の「茄子ピザ」。“家庭料理”をコンセプトにするからこそ、和にこだわらず洋のメニューも織り交ぜています。
ご飯は栄養豊富で食べた時に満足感があり、女性にも人気の黒米を常時使用。お刺身は馴染みの魚屋から仕入れる旬の魚介です。この日は甘エビでした。いろんな料理を少しずついただきながら、一口食べるごとに何だかほっとする。家庭料理だからこそのほっこり感がたまりません。
月毎に変わるランチのメニューですが、4月の桜の季節と10月の紅葉の時期は、竹籠に料理が並ぶお弁当仕様になります。食べながら、お花見や紅葉狩り気分が味わえますよ。
金沢の家庭のレシピで作る「加賀れんこんのはす蒸し」
ディナーはお刺身や揚げ物、蒸し物、季節の炊き込みご飯など7品で構成する1コースを提供しています。オススメは蒸し物の「加賀れんこんのはす蒸し」。加賀れんこんの出荷時期である9～5月の、秋から春の間のみ味わえる限定メニューです。金沢の家庭で親しまれ伝統的に食べられているはす蒸しを、お店のオーナーである塩地美帆さんが、母親から受け継いだ家庭のレシピで丁寧に作り上げています。
加賀れんこん独特のモチモチ食感がたまらないはす蒸し。あっさりした味付けの餡が、レンコンの風味を引き立ててくれます。そんなふうに良い意味で奇をてらうことなく、金沢の家庭料理を自然体でおいしく味わうことができるのが、「帆白」の魅力です。ちなみに、気になった料理があればレシピを教えてくれるので、旅行から帰った後に自宅で試してみるのもいいですね。
しつらえや小物には、九谷焼、加賀水引など金沢の文化の粋を
料理を盛り付ける器には、九谷焼も使っています。九谷五彩の深みのある色合いが美しいのはもちろんですが、遊び心のある器も好んで取り入れているそう。例えば、ランチの漬物を盛り付けている小さな皿は、日本の昔話をモチーフにした九谷焼。食べ終わると小さなお皿の中に広がるかわいい物語にキュンとします。
店内は、カウンター席と小上がりにテーブル席がある小ぢんまりとした雰囲気。畳敷きの小上がりや天井にかかる太い梁など、美味しい料理をゆっくりと味わうことができる和モダンなしつらえです。
店内を照らす照明には、加賀水引をモチーフにした装飾が用いられ、箸置きにも水引を使用しています。随所に金沢らしさを取り入れ、金沢の伝統文化の美しさや可憐さもお客さんに楽しんでほしい。とのオーナーのおもてなしです。水引の箸置きは店内で販売もしているので、おみやげ用に要チェックです！
手間暇を惜しまず家族のためにと、心を込めて作られる家庭料理。その愛情たっぷりの家庭料理を味わいながら、金沢の食文化を堪能できる「帆白」。ランチ、ディナー共に予約がベストです。予約はインスタのみで受け付けています。ぜひ足を運んでみてくださいね。
■帆白（ほはく）
住所：金沢市新竪町3-45
営業時間：ランチ11時30分～14時30分、ディナー18～22時
定休日：不定休
Text：能登印刷株式会社
Photo：宮崎誠
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