京都の「tubara cafe」で新しい京スイーツを。江戸時代創業の鶴屋𠮷信が仕掛ける新しいお菓子
京菓子の有名店、江戸時代創業の老舗京菓匠「鶴屋𠮷信 本店」の横に、かわいらしくナチュラルな雰囲気のカフェがあります。それが鶴屋𠮷信の営む、鶴屋𠮷信とはまったく違ったテイストの「tubara cafe(つばらカフェ)」です。洋の素材を軽やかに取り入れつつ、老舗の誇る贅沢な和菓子食材を使った、ここでしか味わえない和洋折衷スイーツをご紹介します!
江戸後期創業の老舗京菓匠直営のナチュラルモダンなカフェ
今回ご紹介する「tubara cafe」は、京都で七代続く老舗京菓匠「鶴屋𠮷信」直営のカフェです。
大通りの堀川通と今出川通の北西交差点にある鶴屋𠮷信本店の隣にあり、堀川通に面した側の入り口から入るのが「tubara cafe」。控えめな「tu.」のロゴが目印です。
アプローチを進んで暖簾をくぐれば、大通りの喧騒が嘘のように癒しに満ちた空間。重厚な日本家屋の外観に反して、「tubara cafe」は、軽やかなナチュラルスタイル。
どの席からも庭の緑が楽しめるように、大きな額縁のような窓が嵌め込まれ、木漏れ日がやさしく店内に差し込みます。
1テーブルで1つの窓を独占するような造りがおもしろいですね。
照明や器などすべてがセンス良く店の雰囲気にマッチしていて、ひとつひとつ丁寧に選ばれていることがわかります。
ミニギャラリーの機能も備えていて、この日は「ぬいぐるみ」の作家さんの作品が展示されていました。
銘菓「つばらつばら」がマスカルポーネチーズで生感覚に変身!
さて、カフェの名前の由来にもなっているお菓子が「つばらつばら」。もち粉をつかったしっとりもちもちの皮につぶあんなどを包んだ鶴屋𠮷信の銘菓です。
そして、tubara cafeの名物は“生つばら”。つばらつばらをモチーフに、ふわもちの皮はそのまま、洋菓子仕立ての特製マスカルポーネあんを包んだ生菓子です。日持ちは当日中ですが、お持ち帰りもできます。おすすめは「生つばら5種食べくらべセット」1490円~。その日カフェに並ぶ全種類を味わえます。
この日のあんこは、定番のプレーンバニラ、抹茶、ラムレーズンと季節限定の栗、紫芋の5種類。カフェでは常時5種類用意されているあんこの中から2種類とドリンクのセットがいただけます。
初めていただくので、定番プレーンバニラと季節限定の栗を選びます。
選べるドリンクは、常連さんおすすめの「つばら紅茶」をチョイス。ポットで提供されます。「いちじくとキャラメルの甘い香りのフレーバーティー」とメニューで紹介されているつばら紅茶。すっきりとした渋みの中に甘みがあり、確かに和菓子とよく合う味わい。
そして、生つばら。指でつまむとしっとりとやわらかく、一口ほおばると中のクリームのエアリーな軽さに驚きます。たっぷりとクリームが詰まっているのに、ふわっと消えてなくなる不思議さ。
生つばらのベースとなるマスカルポーネあんは、白あんをマスカルポーネでクリーミーに仕上げたカフェ特製。希少な白小豆の中でも高級品といわれる岡山県産「備中白小豆」と小粒いんげんまめの「手亡」に「マスカルポーネチーズ」を加えて、他では体験したことのない上品な味に仕上がっています。
蓋を開けたら秋の庭! 和モダンがかわいい栗ひろいパフェ
人気急上昇中なのが季節のパフェ。この日も昼過ぎには売り切れになっていました。現れたのはこちら。あれ、抹茶かなにかと間違っていないかな?と思って蓋を開けたら……
! 出てきたのは秋のお庭のようなモンブランのパフェ。その名も「栗ひろい(栗パフェ)」です。かわいい‼︎ 老舗、鶴屋𠮷信直営のカフェだからこその贅沢な素材使いで、上にごろっとした国産和栗がのるだけではなく、モンブランクリームにも和栗が使われています。
中に入っているのは、シフォンケーキと2種類のアイス。このシフォンケーキの素材にも白あんが使われていて、見事な和洋折衷。ほんのりと焦げた砂糖の苦味とカリッとした食感が香ばしいアーモンドプラリネとシフォンのやわらかさのコントラストもよく、さまざまなスイーツの美味しさをこの1杯で堪能できます。
660円までのドリンクならどれを選んでも単品+330円でドリンクセットに出来ますし、660円以上のドリンクも差額をプラスするだけで選べるのがうれしいですね。
京都の老舗が手がける、新しい和菓子の世界は、味覚との新たな出合いです。コーヒーや紅茶と合わせて、老舗銘菓の贅沢な素材を使った和洋菓子の世界を体験してみませんか?
■tubara cafe(つばらカフェ)
住所:京都府京都市上京区西船橋町340−5
TEL:075-411-0118
営業時間:カフェ11時30分~17時30分(LO:17時)、持ち帰り11時~17時30分
定休日: 火・水曜(祝日の場合は営業)
アクセス:今出川駅から徒歩10分
Photo: photo scape CORNER.大﨑 俊典
Text:京都ライター事務所 小西尋子
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