【金沢】「町家一棟貸し宿 浅の川」で茶屋街の風情と浅野川の自然を感じる粋なステイを!

【金沢】「町家一棟貸し宿 浅の川」で茶屋街の風情と浅野川の自然を感じる粋なステイを!

泊まる 一棟貸し 茶屋街 伝統文化 石川県 るるぶ&more.編集部
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金沢駅からバスで約10分、浅野川河畔沿いに茶屋建築が連なる主計町(かずえまち)茶屋街。老舗の料理屋や昔ながらの和菓子屋などが並ぶ一角に、町家を1軒まるごと利用した「町家一棟貸しの宿 浅の川」があります。茶屋街の風情と浅野川周辺の自然を感じながら、自宅にいるようにくつろげる、そんな宿の魅力をご紹介します。

Summary

レトロな雰囲気漂う主計町茶屋街に立つ一軒宿

「町家一棟貸しの宿 浅の川」が建つ主計町(かずえまち)茶屋街は、市内に3つある茶屋街のなかでは最も小規模な茶屋街。浅野川大橋を挟んで川の対岸に位置するひがし茶屋街の賑やかさとはまた違い、喧騒を避けた大人の雰囲気が漂います。近くには金沢を代表する文豪・泉鏡花ゆかりの地や近江町市場などもあります。

そんな主計町茶屋街の一角にたたずむ「浅の川」は、大正2年(1913)に建造された町家です。かつては宴席が繰り広げられ、主計町の芸妓たちが唄や踊りのお座敷芸で旦那衆をもてなしていたお茶屋だった建物。金沢の町家の特徴である「木虫籠(きむすこ)」の格子デザインが目を引きます。

木製の引き戸を開け内玄関に入ると、たくさんの小石が表面に浮き出た昔ながらの「洗い出し」のたたきの床に下駄が置かれています。宿泊中、周辺へのお散歩など、ちょっとした外出の時に履いて出掛けるのも素敵です。写真撮影用の番傘も用意されているので、軒先に出て、浅野川や茶屋街を背景に昔懐かしいレトロな写真を撮ってみるのもいいですね。

アンティークな調度品に囲まれたくつろぎの客室

玄関からなかに入ると、座卓と座布団が置かれた広い居間が。こちらはロビーとしても使われ、チェックイン時にはウエルカムドリンクのお茶と、主計町茶屋街にある老舗和菓子店「はやし」のお菓子が用意されています。

居間にはオーナーがコレクションする、昔、実際に使われていた九谷焼の器や古い茶棚、時計などのアンティークが飾られています。古い道具が持つ独特の使い込まれた感じが、町家の風情と重なり、レトロな雰囲気をさらに深めてくれます。

宿に残る「箱階段」は、大正~昭和初期に主流だった階段で、段の部分が引き出しになり、収納場所としての役割も果たしていました。階段を上った先にはかつての「お座敷」があったそう。髪を結い、艶やかな着物を着た芸妓たちがこの階段を上って行ったのかも、などと想像を巡らせてみるのも楽しいですね。

食事は持ち込み自由で、居間にはキッチンも完備。料理道具や調味料も揃っているので、徒歩15分の近江町市場や地元のスーパーで食材を買い込み、料理をすることもできます。宿は町家の造りですが、お風呂やトイレなどの設備は現代風にリノベーションされています。

お茶屋の文化が今も息づく茶屋街の風情を堪能

2階には寝室のほか、全部で計3部屋があります。寝室は「前座敷」として使われていた部屋で、かつて芸妓たちが唄や踊りを披露していた場所。芸妓の舞をより華やかに見せるため、壁には赤い弁柄が施され、お茶屋の名残を色濃くとどめています。座敷の天井をほかの部屋より高くする「高天井」も金沢の町家の特徴で、解放感があります。

縁側の窓からは浅野川沿いの景色を一望。眼前には主計町茶屋街のシンボル的存在の樹齢100年以上とも言われる桜の木が。川の上流側にはモダンな「浅野川大橋」、下流側には歩行者専用の木橋「中の橋」が見えます。椅子に静かに身を委ね、四季折々の美しい景色と川のせせらぎの音に癒されましょう。

「暗がり坂」に続く茶屋街の趣ある細い路地を眺められる「奥の間」
「暗がり坂」に続く茶屋街の趣ある細い路地を眺められる「奥の間」

主計町茶屋街では現在も5軒のお茶屋が営業していて、夕暮れ時には三味線や篠笛の音色が、流れ聞こえることも。宿の裏手には、その昔、旦那衆がお座敷通いに使ったという「暗がり坂」に続く細い路地があり、2階の「奥の間」の窓から眺められます。お茶屋の文化が今も息づく主計町茶屋街の風情を、「浅の川」で存分に味わってみてくださいね。

宿泊者限定の「お茶漬けセット」1200円
宿泊者限定の「お茶漬けセット」1200円

宿泊者限定で、金沢の味覚を一つに集めた「お茶漬けセット」も販売しています。金沢市大野町にある老舗「ヤマト醤油味噌」のインスタント味噌汁や、主計町茶屋街からも近い佃煮の専門店「佃食品」のお茶漬け、石川県のブランド米「ひゃくまん穀」のレトルトパックご飯などがセットに。手軽に名物を味わいたい人や、おみやげにしてもいいですね。

自分たちのペースで、好きな時に好きなように過ごすことができるのも一棟貸し宿の魅力。さらに金沢の歴史や伝統文化を感じられるとなると、旅の奥行がぐっと広がりそうですね。チェックイン時は、オーナーの人が立ち会ってくれるので、設備の使用方法はもちろん、建物の歴史などを直接聞くことができるのもポイント。金沢を訪れた際は、「町家一棟貸しの宿 浅の川」で贅沢な時間を満喫してみてはいかがでしょう。

■町家一棟貸しの宿 浅の川(まちやいっとうがしのやど あさのがわ)
住所:金沢市主計町2-1
TEL:076-255-1821
IN/OUT:予約時に設定/11時
料金:1泊素泊まり1名3万4000円~(2名から宿泊可能。1名で宿泊の場合も同料金)
定休日:不定休

Text:能登印刷株式会社
Photo:宮崎誠、金沢市

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