食・グルメ
2022.12.17
【京都】こたつのあるアートなカフェでいただく1100円でドリンク付きの高コスパな夜定食
「地元の子たちが通っているお店に行きたい」旅先でそう思うことはないですか？ 観光名所らしいお店はさまざまありますが、今回ご紹介するのは地元の大学生たちに愛される「エポケカフェ」。学生たちから母のように慕われる店主の久保さんが作るやさしい味の定食は、おかずが6品とドリンクまでついて1100円と驚きの高コスパです。
Summary
平野神社のそばにあるアーティスティックな半地下カフェ
嵐電の北野白梅町駅を降りて、西大路通をまっすぐ、魁桜で有名な平野神社に向かって歩きます。目指すのは、平野神社前交差点の1本手前の道の西角にある、ビルの半地下「エポケカフェ」。
ビルの裏側の階段を降りると、外観やエントランスからは想像できない可愛らしいカフェが目の前に現れました。ガラス張りで、店内の様子が外からでもよくわかります。
入り口の左側はギャラリー併設席。奥まった部分にもカフェスペースが広がっています。
配管を剥き出しにした天井から吊るした照明、無垢材を敷き詰めた床、窓に並ぶ飾り棚などアトリエのような雰囲気のギャラリー併設席。自然光の差し込む爽やかな空間です。
そしてのギャラリー併設席の隣は1席だけのブランコ席。専用のパーツで固定され、しっかりとした造りです。
2人掛けのブランコ席は、映え写真が撮れる特等席！ ちょっぴり特別感のあるカップルシートです。このブランコもギャラリー席のソファも、芸術系の大学に通っていた学生さんの卒業制作。この店に置くために設計されたそう。そんなエピソードからも、この店が学生たちにとても愛されているのがわかります。
パーテーションの奥は、土足禁止エリア。キャンドルが飾られ、ほのかな灯りがロマンチックな雰囲気を演出します。
冬の楽しみ！ 足元ぬくぬく、こたつ席
奥にはなんと、こたつが4つ！ 気温が低くなる11月頃、部屋の模様替えが行われ、こたつが登場します。
足先が凍えるように冷たくなる冷え性の人にとって、布団に包まれた暖かい空間は幸せ以外のなにものでもありません。それに、こたつを囲んで食事をすると自然と親近感が湧いてくるのも不思議。
カラダにやさしい母の味、高コスパな夜定食
さて、こたつ席でいただくのは、18時から始まる夜定食。メインディッシュ以外に小鉢が4種類とスープ、十六穀米のごはん付き。しかもドリンクまでついて1100円とめちゃくちゃリーズナブルです。
となると気になるのが味なのですが、これがまた美味。「友達の料理上手なおかあさんの作ってくれた夜ごはん」といった感じで、毎日でも食べたくなる味です。聞けば、週5で通う学生さんも多いらしく、そのままお店でアルバイトをするようになった子も。「だから、1日として同じ料理は作れないんです」と久保さん。
おかずの内容は、朝の買い出しで決めます。旬のつやつやした野菜、新鮮な魚やお肉。食事づくりは材料選びから。日々の献立を考えるのは大変でも、毎日やってくるお客さんの顔が浮かぶと「まだ食べたことのない料理を出してあげたい」という気持ちになり、常にレシピを開発・研究していると話してくれました。
今日の定食の内容は、バターナッツかぼちゃのポタージュ、塩麹につけた豚ロースのチーズ焼ラタトゥイユ、レンコンの肉だんご、ほうれん草とカニカマのナムル、さつまいものハニーマスタード和え、ピーマンとじゃこのやわらか煮。化学調味料無添加のやさしい味が体をデトックスしてくれます。18時からの夜定食ですが、予約をすればランチタイムでも提供してくれるそう。
定食のセットドリンクは、ほぼすべてのドリンクメニューの中から選べます。おすすめはフレーバーティー。世界のお茶専門店「LUPICIA」のフレーバーティーは、ポットで提供されるだけでもうれしいのに、お湯の追加サービスまで。茶葉が多めに入っているので、3回くらいおかわりする人もいるそう。
しかも選べる茶葉の種類は、季節限定フレーバーなど入れ替わりもありつつ、常時10種類以上。サービス精神が旺盛すぎて「これでやっていけるの？」と心配する人もいるほどです。それでも「あんまり変なもんは出したくないから」と久保さん。そのやさしさに包まれたくて、みんなこの店にリピートしてしまうのかもしれませんね。
オープン当初からの定番人気メニューはベイクドチーズケーキ
2010年のオープン当初からある自慢のデザートメニューはベイクドチーズケーキ。定番のチョコバナナ、キャラメル、ラムレーズンに加え、この日はホワイトチョコレート＆ブルーベリーがありました。一番人気のチーズケーキはまったりとした舌触り、濃厚なチーズの味わいがすごくおいしい！
新作デザートは、黒糖のババロア。コクのある黒糖ババロアに生クリームと黒蜜をかけて、冷たい和菓子のような雰囲気も楽しめます。
地元に根付き、愛される「エポケカフェ」。信じられないくらい高コスパな夜定食は、カラダが覚えて、求める味。寒くなるにつれて、こたつの温もりと心のこもった夜ごはんが恋しくなりそうです。
■エポケカフェ（えぽけかふぇ）
住所：京都府京都市北区平野八丁柳町70−1
TEL：075-462-3885
営業時間： 12～22時（夜ごはん定食18時～）
定休日： 月曜、不定休
アクセス：嵐電北野白梅町駅から徒歩6分
Photo： photo scape CORNER.大﨑 俊典
Text：京都ライター事務所 小西尋子
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