サマリテーヌ

【フランス・パリ 2023年最新】復活した老舗デパート「サマリテーヌ」へご案内!

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長きにわたり休館していたパリの「SAMARITAINE(サマリテーヌ)」が16年の時を経て、2021年6月に再オープンしました。創業時を彷彿とさせるアール・ヌーヴォー建築はため息が出るほどの美しさで、ショッピングはもちろん、観光スポットとして訪れてみたくなります。

Summary

「サマリテーヌ」の歴史をチェック

サマリテーヌ
創始者は露店商としてスタートしたエルネスト・コニャック夫妻

ポン・ヌフ(セーヌ河に架かるパリ最古の橋)のたもとに位置する「サマリテーヌ」は、創業1870年の老舗デパート。19世紀末のパリはエッフェル塔が建設され、万国博覧会も開催されるなど、最も繁栄した華やかな時代です。左岸の「ル・ボン・マルシェ・リヴ・ゴーシュ」、オペラ・ガルニエ近くの「ギャラリー・ラファイエット・パリ・オスマン」、「プランタン・オスマン本店」といった、今も残る老舗デパートと「サマリテーヌ」はベル・エポック期のパリの象徴ともいえます。

1990年代になると経営が悪化し、LVMH社(モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)に買収されます。その後、老朽化で閉鎖となり、改修工事を進めていましたが新型コロナウイルス感染拡大で工事は大幅に延期されました。2021年になり、ようやくデパートと5つ星ホテル、公共住宅、オフィス、託児所などが集まった複合施設としてリニューアル。デパートは創業時から1900年代前半のアール・ヌーヴォー建築を修復・再現した「ポン・ヌフ館」と、全面改築された「リヴォリ館」から成り、取り扱いブランド約600のブランドのうち、約40ブランドが「サマリテーヌ」限定販売です。

必見!ポン・ヌフ館はアール・ヌーヴォー様式の傑作

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「ポン・ヌフ館」の大階段。ガラスルーフは天候によって明るさを調整する最新設備
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柵や階段の手すりにある金箔を貼り付けた葉の装飾。修復にあたり1万6000枚もの金箔が使用されました

「ポン・ヌフ館」に入ると、吹き抜けの空間に最上階まで続く大階段、天井のガラスルーフが目の前に現れます。灰緑色の鉄製階段や柵、手すりは往時の色を再現していて、アール・ヌーヴォーの特徴でもある、植物をモチーフにした曲線がデザインされています。階段を上ってみると、踊り場裏まで装飾が施されていて、思わずトレビアン!と叫びたくなりました。

サマリテーヌ
壁画に描かれた孔雀は「サマリテーヌ」のシンボル
サマリテーヌ

階段を使って最上階の5階(日本式6階)へ行ってみましょう。巨大なガラスルーフの下に孔雀や植物を描いた高さ3.5m、長さ115mの壁画が四方を取り囲み、さらに植物のオブジェと鉄製装飾も施された、煌びやかなアール・ヌーヴォーの世界が広がっています。この壁画、修復時には1m四方に壁画を分割して、職人の手によって修復作業が行われました。

ちなみに、かつてはこの最上階からセーヌ河やエッフェル塔が一望できる抜群のビュースポットだったそう。現在では敷地内に立つ5つ星ホテル「Cheval Blanc Paris(シュバル・ブラン・パリ)」で見ることはできません…(残念!)。

パリ最大級の広さを誇るビューティーフロア

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国内外のコスメブランドが揃う
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ブルガリやティファニーなどハイブランドの香水が入った、アールヌーヴォーの宝飾工芸家、ルネ・ラリックの香水瓶を展示販売

地下は「ポン・ヌフ館」と「リヴォリ館」にまたがる総面積3400㎡、パリ最大級のビューティーフロアです。ラグジュアリーから自然派・オーガニック、最新ブランドまで200以上のコスメや香水ブランドを取り揃えているほか、ウェルネススパ、メイクコーナーまであります。コスメフリークはマストGO!

ポン・ヌフ館でオリジナルグッズを買って、スイーツ休憩も

サマリテーヌ
4階のレディーズシューズフロア。「VEJA」や「Anthology」などフランス生まれのブランドも多数。窓の外にはゴシック様式の「サン・ジェルマン・ロクセロワ教会」が間近に見えます

「ポン・ヌフ館」はラグジュアリーブランドがメインで、0階はカバンやアクセサリー、1階はレディスファッション、2階は時計とジュエリー、3階はメンズファッション、4階はレディーズシューズ、そして最上階5階はレストランとバー。パリ市内にあるほかのデパートと比べると売り場面積は小さめですが、セレクトしたブランドは約600もあるので、充実したショッピングが楽しめそう。
※階数表記はフランス式です。0階(日本式1階)、1階(日本式2階)、2階(日本式3階)、3階(日本式4階)、4階(日本式5階)

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ユニークでかわいいフランス雑貨が勢揃い
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オーガンジー素材のショッピングバッグは「サマリテーヌ」の孔雀が刺繍されている。€25

0階にはパリみやげにぴったりの雑貨を揃えるコンセプトショップ「Boutique de Loulou(ブティック・ドゥ・ルル)」があり、「サマリテーヌ」のオリジナルアイテムも販売しています。ショッピングバッグにステーショナリなど約20アイテムを揃えているので、ぜひチェックしてみてください。

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「Pâtisserie l'Exclusive by DALLOYAU」。ショップとカフェスペースがあり、「サマリテーヌ」限定品も販売
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写真右がスペシャリテの「ダロワイヨ」€8.50、左は「ルレ・オ・アギュルム」€8.50

カフェ休憩なら地下のビューティーフロアにある「Pâtisserie l'Exclusive by DALLOYAU(パティスリー・イクスクルーシヴ・バイ・ダロワイヨ)」はいかがでしょうか。日本でも人気が高い、老舗パティスリー「ダロワイヨ」が「サマリテーヌ」に出店しています。店名“L'Exclusive”のプレートやデパートのロゴが入ったスイーツもあります。

リヴォリ館にも行ってみましょう

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「Maison Kitsuné」や「A.P.C」など日本でお馴染みのフランス発のブランドもあり
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0階には気鋭のデザイナーズブランドも並ぶ。洋服ラック上のブランドタグがオレンジ色の場合、「サマリテーヌ」限定、赤色は新登場ブランド

全面改装された「リヴォリ館」は日本の建築事務所「SANAA」が設計を担当しました。343枚ものガラスパネルを組み合わせた現代アートのようなファサードが印象的で、デパートのフロアは3つあり。地下はビューティーフロア、0階にデザイナーズ、1階はパリ発のスニーカーブランド「SHINZO」を中心にストリート&アウトドアのカジュアルなブランドが勢揃い。

館内のアートやそのほかの設備も気になる!

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「リヴォリ館」と「ポン・ヌフ館」が繋がるエスカレーター付近は休憩スペースやアートも展示
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「サマリテーヌ」には各フロアに現代アートやオブジェが展示されています。期間限定のものが多いので、訪れる度に違った作品を楽しめます。写真は「リヴォリ館」と「ポン・ヌフ館」を繋ぐ渡り廊下で、メキシコのアーティストによるペイントが施されていました。

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「ポン・ヌフ館」地下には免税手続きのコーナーも設けられています。免税機械は日本語対応も可なので、払い戻し条件を確認し、対象の金額以上購入した人は、手続きを忘れずに。

■SAMARITAINE(サマリテーヌ)
住所:9 Rue de la Monnaie 1er
アクセス:メトロ1号線Pont Nerf駅から徒歩すぐ
TEL:01 88 88 60 00
営業時間:10〜20時
休み:無休
英語スタッフ:○

Text:木村秋子(editorial team Flone)
Photo:yoko

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●2023年3月10日時点の資料を基に執筆しています。内容は新型コロナウイルスの感染拡大状況等により変更となる場合がありますので、最新の情報はご自身で各所公式Webサイトにてご確認ください。
●本情報は、各所公式Webサイトの情報を中心に掲載していますが、新型コロナウイルスをめぐる各国の対応策は流動的ですので、本情報の内容から更に変更されている可能性もあります。これらの国への渡航を検討される際には、各国当局や各国在京大使館のWebサイトを参照するなど、最新の情報を十分に確認してください。

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