【ツアー体験レポ】屋久島で絶対にしたい体験7選!自然と人が共存する世界遺産の島へ出かけよう
日本初の世界自然遺産登録の地である屋久島。縄文杉などの大自然をはじめ、島を愛する人々や文化、島の恵みたっぷりの食事と楽しみが満載です。今回は鹿児島県主催のツアーで発見した屋久島の魅力をたっぷりご紹介します。
Summary
まずは王道!屋久島の自然に癒される旅
屋久島の王道を楽しむなら、まずは「ヤクスギランド」へ。標高1000~1300mの高地に広がる自然休養林で、屋久杉をはじめとする巨木を観賞できる人気の観光スポットです。園内には30~210分までの5つのコースがあり、気軽なハイキングから本格的なトレッキングまで楽しめます。ガイドを務めてくださった「山岳太郎」の内室紀子さんの案内で散策スタートです。
歩いたのは全長約2kmの80分コース。雨の中で輝く苔や木々のイキイキとした姿は、屋久島の自然のダイナミズムを感じさせてくれます。渓谷に架かる吊り橋からの眺望や、推定樹齢約1800年の「仏陀杉」を観察します。
ゆっくりと成長することから年輪が詰まって硬く、多雨な環境による腐れにも負けないよう、樹脂分が多いという特性をもつ屋久杉。屋久杉とは一般に、屋久島に生息する樹齢1000年以上の杉のことを指すのだそうです。世界自然遺産に登録されるより前は、材木利用による伐採が隆盛を極めた屋久島の森。その痕跡は今も残り、人と自然の関わりを考えるきっかけにもなりました。
■ヤクスギランド(やくすぎらんど)
住所:屋久島町
TEL:0997-42-3508(屋久島レクリエーションの森保護管理協議会)
料金:森林環境整備推進協力金として500円
営業時間:規定はないが日没までに下山(受付に係員がいるのは8時30分〜16時30分)
定休日:荒天日は入山禁止
駐車場:40台
ヤクスギランドから車で約20分、車道近くにある「紀元杉」は推定樹齢約3000年の屋久杉を代表する老木の一つです。樹高19.5m、幹回り8.1mという見上げるほどの大きさ。標高約1230mに生きる巨木に十数種の植物が着生し、その中に高山性の植物が見られるのも特徴です。アオツリバナやナナカマドの花々が老樹を彩ります。
島の南東部に位置する「千尋の滝(せんぴろのたき)」も屋久島の雄大な自然を感じることのできるスポットです。写真は展望台からの景色。岩を鋭く刻む、落差約60mの滝を眺めます。ちなみに"一尋"とは、人が両手を伸ばしたときの長さ。そのため千尋は「千人が手を広げた長さ」で、滝が流れる一枚岩の大きさを表しています。
■千尋の滝(せんぴろのたき)
住所:屋久島町原
TEL:0997-43-5900(屋久島町観光まちづくり課)
営業時間:見学自由
駐車場:20台
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家族でも楽しめる!忘れられない思い出作り
家族で屋久島旅行を楽しむなら、自然や屋久杉にふれることのできる体験を。島の西側沿岸部を走る県道78号・通称「西部林道」は、島内で唯一の沿岸部から奥岳へと連なる世界自然遺産登録エリアにあります。
日本有数の規模を誇る照葉樹林を通る道で、車中から手付かずの自然を観察でき、ファミリーにもおすすめのスポットです。シイやタブなどの照葉樹が覆う道を進んだり、鬱蒼とした場所を抜けると木々の向こうに青い海が見えたりするなど、豊富な風景も魅力の一つ。ただし、道幅が狭く蛇行している箇所も多いので運転は慎重に。
屋久島の固有種であるヤクシマザルやヤクシカに出会えるチャンスも!群れで道路を占拠しているなんてこともありますが、ゆっくり車を進めると道を譲ってくれますよ。触ったり餌をあげたりは厳禁です!
西部林道から海岸へと下りて行くトレッキングツアーもあります。大木に絡みつくアコウ、屋久島最大級といわれるガジュマル、巨大な岩の塊など、山岳部とは違う屋久島の自然を体験できると人気上昇中です。整備されたコースではないので、ガイド同伴での散策がおすすめです。
■西部林道(せいぶりんどう)
住所:屋久島町栗生~永田
TEL:0997-43-5900(屋久島町観光まちづくり課)
営業時間:散策自由
駐車場:なし
その地域特有の素材を使ったおみやげ選びも、旅行の楽しみの一つ。屋久杉老舗が経営する「YAKUSHIMA BLESS」では、屋久島をモチーフにした、人気のアーティストが手がけた自然の素材を生かしたおみやげが充実。清楚な美しさとストーリーを宿した商品が揃います。
家族の思い出にもぴったりの「屋久杉を磨こう!」クラフトキットは、貴重な屋久杉をゆっくりと磨いて、キーホルダーや一輪挿しなどが作れる体験セット。購入後におうちで楽しめます。
お店では自分の好きな屋久杉材を選べたり、屋久杉の蒸留水を使用して作られた石鹸を使った、人気の石鹸泡体験ができたりと、ファミリーで楽しめます。
■YAKUSHIMA BLESS(やくしま ぶれす)
住所:屋久島町安房650-18
TEL:0997-46-2899
営業時間:9~17時
定休日:不定休
駐車場:10台
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地産地消グルメ 屋久島の美味しい体験
屋久島には地産地消グルメも豊富。海や山の幸に恵まれた、屋久島ならではのおいしさが楽しめる4店舗をご紹介します。
まずはスムージーが人気のカフェ「やくしま果鈴」。自家製のたんかんや、島の素材を日毎に替えて作られるスイーツがカラフル!フィナンシェやバスクチーズケーキなど、屋久島の素材で丁寧に作る"やくしま愛"あふれるお菓子は、おみやげとしてもおすすめです。西部林道の道で出合った小さなキウイに似た植物、サルナシのジュース(季節限定)も思い出の味わいです。
■やくしま果鈴(やくしまかりん)
住所:屋久島町尾之間672-1
TEL:070-8940-6721
営業時間:10時~17時30分
定休日:日・月曜、祝日、ほか臨時休業あり
駐車場:10台
定食やパスタを提供する「定食・ぱすた かたぎりさん」では、この店オリジナルのとびうおひつまぶしをぜひ味わってみてください。醤油だれの絡むトビウオの身にあごだしのだし汁を注ぎ、味のコントラストを堪能できます。自家製デザートも人気で、この日は青じそのシャーベットと島バナナのパウンドケーキでした。
■定食・ぱすた かたぎりさん(ていしょく・ぱすた かたぎりさん)
住所:屋久島町安房540-62
TEL:0997-46-4282
営業時間:11時〜14時30分LO、17時30分〜20時30分LO
定休日:日曜
駐車場:12台
屋久島の東側にある「屋久島 八万寿茶園」では、自家製の有機茶葉を使用した商品が購入できます。ポリシーは無農薬。有機JASの認定も受け、屋久島の自然のリズムの中でお茶作りを実践しています。
いつもなら山あいの茶畑で開催されるという、2代目店主の渡邉さんによる茶園紹介およびお茶体験(期間限定)。この日は雨のため、店内での開催となり、自社の茶葉を使ったオーガニックな弁当、緑茶、期間限定で人気のほうじ茶のソフトクリームをいただきました。
■屋久島 八万寿茶園(やくしま はちまんじゅちゃえん)
住所:屋久島町小瀬田532-24
TEL:0997-43-5330
営業時間:8時30分〜17時
定休日:不定休
駐車場:10台
夕食は島民にも人気の「お食事処 潮騒」で。サワラ、キビナゴといった刺身や、しゃぶ鍋、トビウオの唐揚げなどが付いて見事なボリューム感!地産地消のグルメをいただきながら、旅の話にも花が咲きます。
■お食事処 潮騒(おしょくじどころ しおさい)
住所:屋久島町宮之浦305-3
TEL:0997-42-2721
営業時間:11時30分〜14時、17時30分〜22時
定休日:木曜
駐車場:20台
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絶景写真が撮りたい!美しさ映えるフォトジェニックな島
コバルトブルーの海と白い砂浜のコントラストが美しい「永田いなか浜」。海に沈む夕陽も絶景です。日本一のウミガメ産卵地でもあり、ラムサール条約にも登録されています。
■永田いなか浜(ながたいなかはま)
住所:屋久島町永田
TEL:0997-43-5900(屋久島町観光まちづくり課)
営業時間:散策自由(5月1日〜9月30日の20時〜午前5時は立入禁止)
駐車場:10台
「横河渓谷(よっこけいこく)」は、花崗岩の大石がごろごろと転がる美しい水辺。青い水面を眺めながら、岩場に腰を下ろしてマイナスイオンを感じてみては。
今回はツアーガイドの内室さんから屋久島産月桃花の香りよいハーブティーをいただきました。川の水音をBGMに、喫茶を楽しむのもおすすめです。
■横河渓谷(よっこけいこく)
住所:屋久島町永田
TEL:0997-43-5900(屋久島町観光まちづくり課)
営業時間:散策自由
駐車場:10台
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アクティビティで満喫 世界自然遺産の島で水遊び
アクティビティは、安房川でのカヤックがおすすめ。インストラクターの東さんからパドルレクチャーを受け、一人一艘のカヤックに乗り込みます。カヤック未経験でもソロ操船は可能。両岸の切り立った岩肌や、かつての山城跡などを眺めながらゆうゆうと川を上ります。
多雨な屋久島。雨の日は、川面の雨音をしっとりと感じ、屋久島らしい表情を味わいながら川を上ります。出発から約40分漕ぎ進めて、水面から約70mの高さに架かる赤い橋・松峯大橋を眺める中洲に着いたところで、折り返し。晴れた日なら太平洋から昇るサインライズも楽しめます。
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■屋久島ガイドオフィス 山岳太郎(やくしまがいどおふぃす さんがくたろう)
住所:屋久島町安房410-8
TEL:0997-49-7112
営業時間:9時〜18時30分
定休日:不定休
駐車場:6台
カヤックの後は、お楽しみの朝食タイム。今回はテイクアウトしたベーグルと、ウインナーをサンドして焼いたバターロールを用意し、波の音、潮の香りを感じながら手作りのご飯をいただきました。
また、屋久島では遊漁船での海釣り体験もおすすめ。釣った魚はレクチャーを受けながら刺身にして、海の恵みをたっぷりといただくことができます。
▽屋久島の海釣り体験についてのお問合せはこちら
■NPO法人うお泊屋久島
住所:屋久島町安房2457-288
HP:https://www.uohaku-yakushima.org/
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リゾートホテルに滞在 豊かで贅沢な旅
今回のツアーでは、東シナ海を望む小高い丘に立つホテル「THE HOTEL YAKUSHIMA OCEAN & FOREST」に宿泊。
宮之浦港からすぐの断崖に立つため、海を一望する絶好のロケーションです。今回は客室の一つ「MIZUMORI 和室」に宿泊させていただきました。
オーシャンビューが楽しめる、バルコニー付きの客室のある「別邸 波音日和」もおすすめです。
夕食には、地元の新鮮な魚介類を使った料理をいただきました。
■THE HOTEL YAKUSHIMA OCEAN & FOREST(ざ ほてる やくしま おーしゃんあんどふぉれすと)
住所:屋久島町宮之浦1208-9
TEL:0997-42-0175
チェックイン:15時
チェックアウト:10時
料金(MIZUMORI 和室:3名1室2食付一人当たり):1万6500円~
駐車場:50台
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文化を知る 屋久島の歴史探訪
屋久島の歴史・文化を知るなら里めぐりがおすすめ。屋久島最大の河川、安房川の河口に位置する「春牧集落(はるまきしゅうらく)」は、平安時代の武将、平盛久の言い伝えが残る集落。縄文時代の横峯遺跡、磯遊びが楽しめる春田浜海岸もあります。
・盛久神社(もりひさじんじゃ)
「盛久神社」から春牧集落里めぐりをスタート。迎えてくださったのは語り部の澤田さん。温かみある紙芝居で、盛久神社の由来である平盛久と屋久島の逸話について解説してくださいました。盛久神社には、源平合戦での敗走後、硫黄島で息絶えたとされる盛久の霊がまつられています。
・本坊酒造 屋久島伝承蔵
「本坊酒造 屋久島伝承蔵」では、花崗岩の地層に磨かれ湧出する、屋久島の軟水を使った酒造りを見学できます。蔵には人がすっぽりと入る大きさの甕(かめ)が並びます。昔ながらの人の手によって行われる甕(かめ)壷仕込みへのこだわりを学びましょう。見学後は、焼酎、ウイスキー、リキュールなどの試飲、飲み比べもできます。
・滝之川の一枚岩
健康の森公園に車を停め、歩いて「滝之川の一枚岩」へ。約4千万年前の地層、日向層群の堆積岩が約20mにわたって露出し、屋久島の地層の歴史を実感できるスポットです。水の響き、河岸の木々に包まれ、穏やかな時間が流れます。
・けい水産
「けい水産」は、トビウオをはじめ魚の燻製に特化した店として島内随一の人気を誇ります。島の特産トビウオを独自商品化。口に入れると春風のように燻製の香が抜ける"生ハム"風や、"ハーブ味"などを試食させていただきました。シイラやアオリイカの燻製も販売しています。
■けい水産
住所:屋久島町安房2407-239
TEL:0997-46-3797
営業時間:9時~17時30分
定休日:土・日曜、祝日
駐車場:5台程度
続いて「宮之浦集落」を里めぐり。世界自然遺産登録記念の碑や、歴史民俗資料館、江戸時代の屋久島奉行所跡などがあり、かつての島の行政の中心地であった集落の歴史を探訪します。由緒ある社格をもつ益救神社から、屋久島里めぐり語り部、田代さんの案内で里めぐりスタート。
・益救神社(やくじんじゃ)
延長5年(927)の書物「延喜式神名帳」に記載のある「益救神社」。最南端の式内社で、大隅五座の一座に数えられていました。宮之浦岳に奥宮がまつられ、かつては島内の各集落に摂社があり、屋久島の総守護神であったそうです。
社内奥に並ぶ仁王像は、かつて明治の廃仏毀釈の動きによって破壊の危機に遭遇しましたが、霊験ある像として島民に信奉されていたために、有志によって土に埋めて隠され、危機が去った後に再び掘り起され、改めて奉納されるようになったという歴史をもちます。
・久本寺
「久本寺」は、京都の本能寺、尼崎の本興寺の末寺とされ、長享2年(1488)に日蓮宗の日増によって開山されました。本堂の屋根には種子島氏家紋の「三つ鱗」家紋が刻まれ、同氏の承諾の元に、日増の開山、布教が及んだ経緯を伝えています。
・宮之浦川橋
昭和5年(1930)に架設された宮之浦川橋。明治政府による官民有地区分政策によって「村持ちの山」までもが国有地化された経緯を巡り、訴訟を起こすも、敗訴した島民への"代償"のような形で架けられた経緯があるのだそう。右岸の欄干には、屋久島の沿岸一周道路の敷設をになった「熊本営林局」のプレートが埋設されています。
ほかにも、17世紀から明治2年(1869)の廃止まで、屋久島を直轄領とした薩摩の島津氏が、屋久島の支配、統治を行う機関となった「屋久島奉行所跡」や、江戸時代、宮之浦の現地役所に薩摩藩から交代で派遣された武士「檀那衆」が眠る「檀那墓」などの歴史スポットも散策できます。
▽「屋久島里めぐり」のお問合せはこちら
■屋久島里めぐり推進協議会(屋久島環境文化村センター内)
TEL:0997-42-2900
料金:高校生以上1500円、中学生1000円、小学生500円(一部集落で食事追加あり。食事代別)
「屋久島地杉加工センター」で、自然の歴史にふれるのもおすすめ。ここは屋久島の地杉(屋久島由来の杉の植林木)を、島内で加工、製材する民間施設です。木材の出荷だけでなく、木繋プロジェクトなどの、屋久島の伝統、産業、文化を"地杉"で盛り上げる取組みを行っています。
島内でしばらく行われていなかった杉苗の植林活動を再開するなど、未来の「屋久島の杉」を育んでいます。
■屋久島地杉加工センター(やくしまじすぎかこうせんたー)
住所:屋久島町小瀬田858-3
TEL:0997-43-5497
営業時間:8〜17時
定休日:土・日曜
駐車場:あり
\屋久島の歴史スポットをもっと知りたい方はこちらの動画をCHECK!/
ワーケーションも雨の日も!屋久島のまだある魅力
屋久島では、自然の中で働き、自然と遊ぶことのできるワーケーションもおすすめです。自然のリズムとフィーリングを感じながら、心地よいワークスタイルを実践してみては。
\屋久島のワーケーションについてもっと知りたい方はこちらの動画をCHECK!/
また屋久島には雨の日でも楽しめる屋内施設が充実。屋久島の自然のアートを観察したり、香りをかいだり、肌にふれたりしながら楽しめる魅力的な体験も多いので探してみてください。
\雨の屋久島を満喫できるスポットについてもっと知りたい方はこちらの動画をCHECK!/
世界自然遺産登録地である屋久島の、「自然と人が共存する魅力」を感じる今回のツアー体験はいかがでしたか? 屋久島についてもっと知りたくなった方は、下記URLから「YAKUSHIMA A Fulfilling Journey 生命が満たされる旅」公式サイトをチェックしてみてください。
Text&Photo:舟
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