【おとなのソロ部】ひとりでマンガと本とサウナ漬けのホテルステイ!「MANGA ART ROOM, JIMBOCHO」♡
東京・神保町といえば、出版社や書店、古書店が立ち並ぶ国内屈指の本の街。本好きにとって、ひとりで好きな本を探す時間は至福中の至福。でも、何軒もハシゴしてお気に入りの本を見つけては、家まで待ちきれずに喫茶店でページをめくり、「あー、このまま神保町に泊まれたらなあ…」と思ったことはありませんか? そんな本好きの夢を叶えてくれるホテルが、地下鉄神保町駅から徒歩1分の場所にあると聞き、行ってみました!
Summary
“現実”の持ち込みお断り!? マンガと本に完璧に集中できる客室とは?
2022年12月に開業した「MANGA ART ROOM, JIMBOCHO(まんが あーと るーむ じんぼうちょう)」は、「BOOK HOTEL神保町」の12階にある2部屋のみの個室型ホテル。2019年に開業したコンセプト型カプセルホテル「MANGA ART HOTEL, TOKYO(まんが あーと ほてる とーきょー)」の新しい展開として本の街・神保町に誕生しました。
その名前のとおり、マンガとアートをテーマにしたコンセプト型ホテル。より完璧にマンガの世界に没入しやすいようにと、五感を整えるべく各客室にプライベートサウナが付いています。昨今、大人気のサウナとマンガがコラボした夢の客室なのです!
どんな客室なのかワクワクしながら、いざチェックイン!ホテルの予約と支払いはWEBで事前に済ませますが、チェックインだけは対面で、1階のラウンジで行います。チェックアウトは、ルームキーを指定のボックスに返却するだけ。
「MANGA ART ROOM, JIMBOCHO」は12階の2室のみですが、それ以外のフロアにも2階は恋愛、8階は旅、9階はミステリーなど、さまざまなジャンルの本が置いてあるそう。ルームキーがあれば目的のフロアに立ち寄って、好きな本を最大3冊まで自室に持ち込むことが可能です。
また、無料の選書サービスもあり、事前に簡単なアンケートに答えると、本に詳しいスタッフさんが2冊選んでくれるのだとか。1階には書店のフロア案内のような案内板があり、まるで本屋さんに泊まる気分です!
今回、ソロステイ体験させていただくのは、真っ白な客室の「白の洞窟」ですが、もう1室は真逆の真っ黒な客室。白と黒に分けられた2室は、マンガの“白と黒の世界”を表現しています。フロアプランがまるでマンガのコマのようにリズミカルに設計されていて、フロア全体でマンガへのリスペクトを表現しているなんて…胸アツです。
まずはプライベートサウナで“マンガ脳”をととのえる
いよいよお待ちかねの客室へ!12階でエレベーターの扉が開いた瞬間、真っ白な世界が広がりました。まるで空白のマンガのコマに入り込んだよう。余計な気持ちを客室に入る前に捨ててくださいね、という意味でしょうか…。期待が高まります!
“マンガに完璧に集中できる空間”ってどんな空間なの?と思っていましたが、まさにその言葉どおりの客室!否が応でも、中央の柱と合体した巨大な書架が目に入ってきます。このアートな書架は、実は2段ベッドのようになっていて、上の写真に写っていない裏側には、ダブルベッドが隠れています。
書架&ベッドスペース以外には、食事やお茶にぴったりなテーブルと椅子、電気ケトルやグラスなどの客室アメニティ、服をかけるハンガー、荷物置きになる棚などをシンプルに配置。色がなく、目に入る雑情報が少ないので、これはマンガに集中できそう!
室内には、マンガソムリエたちが厳選した約50冊のマンガがズラリ。取材時はアートの観点で選ばれた旅や温泉にまつわるコミックエッセイのほか、自分と向き合うことをテーマにした作品が並んでいました。どれを読もうか、まずは端から端まで書架を眺めることからスタート。個室で、たったひとりで、じっくり本を探せるなんて…最高すぎます♪
読みたい作品がいくつか決まったところで、サウナへ!日常を汗と一緒に流して、マンガだけをインプットする体にととのえましょう。サウナは客室内に備え付けなので、初心者でも周りを気にせず利用できます。サウナ室が温まるのに時間が必要なので、客室に入ったらサウナのスイッチを入れておくのがおすすめです。
ひとりなので体をタオルで隠す必要もなく、ゴロンと横になってもOK!人を気にすることのないプラベートサウナってこんなにも快適なんですね…。こちらはフィンランド式のロウリュウも可能。コンパクトながら室温を100度まで上げられる本格派なので、サウナーも満足できるはず。
サウナでかいた汗を隣にあるシャワールームで流します。ぬるめのお湯から、徐々に冷水へと変えていき、慣れてきたらレインシャワーを使って全身で。冷水浴のあとは、脱衣所のベンチで外気浴をして、マンガに集中する準備が「ととのい」ました!
サウナ後は、客室内にあるボトル水をごくごく飲んで、しっかり水分補給を。身支度が整ったら、いよいよマンガの世界へ出発です!
自由に快適にマンガの世界へ没入
サウナでととのったところで持参したルームウエアに着替えて(ワンピースタイプの無料パジャマの用意あり)、いざ読書開始!客室のいろんな場所で読書をしてみました。
真っ先に座ってみたかったのが、巨大な書架の階段部分。階段に座ってマンガを読むなんて、子どものころに戻ったようなエモい気持ちになりました。
続いて、書架兼階段を上ってロフト部分のベッドスペースへ。壁がなく開放的で、それでいて屋根裏感もあり、自然にワクワクした気持ちに。ベッドをぐるりと囲むようにマンガが並ぶので、ベッドから一歩も出なくても本に手が届きます。ふかふかのベッドに横たわりながら、どれにしようか迷ったり、試し読みしたり。こんな幸せ、漫画喫茶では味わえません!
最後は、部屋に入ったときから気になっていた書架の下にあるベッドスペースへ。「白の洞窟」という客室名ですが、ここはまさに洞穴。かがまないと入れないほどの狭いスペースにダブルベッドがどーんと置いてあるので、すさまじい抱擁感です…!自分だけが知っている秘密基地にマンガ本を持ち込んで読み耽る…。またしても子ども心を思い出しました。
本好きスタッフさんとのスモールトークがちょうどいい
少し気分転換がしたくなり、1階のラウンジへ。ラウンジの壁には単行本や文庫本がズラリ。本の街にちなんだ本にまつわる本やお酒の本、自己啓発本などテーマごとに分かれていて、表紙が見えるように並んでいるので探しやすくていいですね。
なかでもおもしろいのが、365冊の文庫が並んだ書架。その数が示すとおり、各誕生日にまつわる本が並んでいます。背表紙に日付のステッカーが貼ってあるので、思わず自分の誕生日の本を見たくなる仕組み。新しい本に出合ってほしいというコンセプトを体言しています。
ラウンジで本を眺めていると、「なんでも聞いてくださいね」とスタッフさんが声をかけてくれました。そこから話ついでにおすすめの1冊を教えてもらうことに。本好き同士の1対1のスモールトークがほどよくて、リフレッシュできました。部屋に戻って、またマンガの世界へ没入します!
■MANGA ART ROOM, JIMBOCHO(まんが あーと るーむ じんぼうちょう)
住所:東京都千代田区神田神保町2-5-13 BOOK HOTEL神保町12F
TEL:なし(公式サイトにあるメールアドレスに問合せ)
営業時間:チェックイン15時、チェックアウト11時(別途1時間1500円でレイトチェックアウト可能)
宿泊料:1人 平日1万6000円〜、週末・祝日1万8000円〜(時期により変動あり)
定休日:無休(施設に準ずる)
■おすすめの利用シーン:ひとりで読書に浸りたいとき、ひとり個室でサウナを楽しみたいとき
Text:山田裕子(editorial team Flone)
Photo:斉藤純平
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