【おとなのソロ部】ひとりでサウナに没入!フィンランドサウナの魅力と洗練された「ひとりサウナプラス」とは?
高まるばかりの、サウナ人気。私もデビューを!と行ってはみたものの、サウナ室が激混みで順番待ち…人が多くて完全にととのえない…と、少し不完全燃焼気味でサウナをあとにした経験、あるのではないでしょうか?そんなモヤモヤとはいっさい無縁なのが、最近じわじわと広まりつつあるプライベートサウナ。今回は、2022年3月7日(サウナの日)に恵比寿から徒歩7分の場所にオープンした「ひとりサウナプラス」を訪問。サウナを独り占めできるという、最高に贅沢なサウナ体験の様子をレポートします。
完全予約制。待つことなくご褒美サウナにありつける
「ひとりサウナプラス」の「プラス」に込められたのは、人生にサウナの楽しみを「プラス」してほしい、サウナに自分なりの楽しみ方を「プラス」してほしい、という思い。サウナに行ったことがないサウナ初心者からコアなサウナーまで、誰もがサウナの魅力に取り憑かれてしまいそうな、完全個室のプライベートサウナ施設です。
恵比寿駅から7分ほど歩くという立地にもこだわりが。これは、サウナでととのった後にいきなり大通りや人混みに遭遇しないため。確かに、せっかくととのったのに店を出てすぐ街の喧騒に飲まれてしまうのでは、一気に現実に引き戻された感が否めません。ととのいの余韻を味わいつつクールダウンしながら閑静な住宅街を歩き、恵比寿の街でのサ飯に思いを馳せるのも、いいかも。
「ひとりサウナプラス」は、完全予約制。公式サイトより予約します。予約時に決済もするため、当日は予約名を伝えるだけでスムーズにチェックインが完了。現状では平日夕方までの時間は比較的予約が取りやすいそうですが、土・日曜、祝日はオープンから閉店まで大体満室となってしまうため、来店の2日前くらいまでには予約をしておくことがオススメだそうです。
来店は、予約時間の5分前までに。ぜひ少し早めに来て、フロント横の壁に掛けられた書のアートを鑑賞してみてください。これらは、女流書家6名が書き下ろした「整」の文字。女性のサウナ愛好家がもっと増えてほしいという思いも込められているそうです。個性豊かな「整」の文字を眺めていると、これからサウナに向かう気持ちがすっと、ととのっていくようです。体がととのってから店を後にするときは、また違う見え方をするのかも。そんな楽しみ方も、ぜひ。
チェックインを済ませたら、部屋の鍵を渡されます。こちらのモチーフは、サウナにもすむといわれる幸せを呼ぶフィンランドの妖精・トントゥ。かわいい!
フロントから延びる廊下を通って、いざ個室へ。個室には飲み物の用意がないため、フロント横にある自動販売機で購入してからGO。サウナでは、水分補給がマストです。個室には冷蔵庫があり、冷やしておくこともできますよ。
洗練されたムードの個室。アメニティグッズも完璧に用意されている
個室は全部で5部屋あり、利用は1人1部屋(複数人グループでの利用不可)。終了時間のコールは特になく、個室の中に「●時●分まで」というサインを用意してくれます。サウナの入り方を丁寧に書いた説明書があるので、一読を。鍵のかけ忘れにだけ、ご注意ください!
アメニティグッズも、いろいろ揃っています。バスタオル2枚、サウナマット、化粧水、乳液、ドライヤー、綿棒、冷蔵庫、ハンガー、スーツハンガー……と、ないものはないというくらい。ドライヤーが「ダイソン」というのも、うれしいですね。自分のお気に入りのコスメやサウナハットがあれば、持参してもいいかも。手ぶらでもサウナを楽しめますが、できれば下着や靴下の替えは持って行きたいですね。
それにしても、内装が素敵。どこかのおしゃれホテルにでも来たかのような高級感のある雰囲気に、サウナに入る前からかなり期待値が高まります。
そして、とても清潔。なんでも清掃は、前の人の使用感を出さないよう髪の毛一本までチェックし、カランや壁は新品かのように輝かせ、ウィルスや臭いが発生しないよう丁寧にアルコール消毒をするという徹底ぶり。壁材の珪藻土塗装は、脱臭・殺菌効果もあるそう。
個室とは別に、共同のパウダールームもあります。終了時間ギリギリまでサウナを楽しみ個室を出た後に身支度をゆっくりすることができるのも、うれしいですね。こちらのパウダールームには、「ReFa」のドライヤーが置いてあります。ダイソンもいいけど、ReFaもいい!
シャワー室には、シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、ミルククレンジング、フェイスウォッシュを完備。そしてシャワーヘッドは、あの「ミラブル」!贅沢の極みです。シャワーは2段階の切り替えができ、水圧強めのストレートでしっかり汗を流すもよし、水圧弱めのミストで全身をやさしく洗うもよし。これは、最高の「ととのい」が期待できそうです。
最高のととのい体験。ちょうどいいセッティングを探して自分好みに
体をきれいに洗ったら、待ちに待った「ととのい」の世界へ…。扉の向こうには、フィンランドサウナが待ち受けています。
サウナ室を開けると、ちょうどいいほの暗さ。熱い!とびっくりするような体感ではなく、じんわりと温かな空気が体を包み、緊張していた気持ちがどんどんほぐれていくのがわかります。適度な湿度もあるため、じわじわと汗が。奈良の吉野桧(ひのき)で作られた壁は、濡れたタオルで丁寧に拭きあげると桧のいい香りが。
室内はごろんと横になっても十分な広さ。枕の高さも、ちょうどいい。公共のサウナ室では寝転がることができないため、横になってサウナを堪能できるのはプライベートサウナの醍醐味。耳を澄ますと、店内のヒーリング系BGMがかすかに流れてきて…。ああ、極楽です。
サウナ室の中には、オリジナルの国産サウナストーブが設置されています。公共のサウナ室で「ロウリュしていいですか」と、周りに声がけするのは結構緊張するもの。ここなら、ちょっと温度が物足りないな、と思ったら誰の目も気にせずロウリュすることができます。サウナストーンに水がかかるジュワ〜という音も、自分だけのもの。サウナを自分だけのものにしているという感覚が、すごいです。
ロウリュは、まずは水をひとすくい、そうっとかけます。室温がぐんと上がるので、様子を見つつ自分好みの室温で楽しみましょう。事前に約85℃から100℃の間で好きな室温をリクエストしておくことも可能だとか。
ベンチの前には、12分計の設置があります。「5分で出ても良し 10分入っても良し」というサインが、「自分のペースでゆっくり入ろう」と思わせてくれます。周りの人の目を気にすることもなく、自分だけの空間。自分の一番気持ちのよいタイミングで、出たり入ったりを楽しめます。
サウナをじっくり堪能したら、水シャワーへ。仕切りの扉がないため、熱が冷めないうちにより早くクールダウンをすることができます。まずはじめは、ミラブルシャワーヘッドのミストを20℃くらいに設定して、優しくクールダウンを。もう少し冷たくてもいけそうなら、頭上の大型シャワーに挑戦。水温15℃のキンキンの冷水を全身に浴びることができ、一気にクールダウンできます。
シャワーブースのすぐ後ろに、ととのいチェアがあります。シャワーの水がちょうどかからないよう、位置も考慮されており、最短動線でととのいチェアにまっしぐら。「サウナ→水シャワー→休憩」のルーティンでは、これをいかに効率的な動線で行えるかが結構重要だったりしますが、ここの動線は完璧です。足元には扇風機があり、自分好みの風量に調節して風を送ることもできます。店内の浮遊感のあるBGMがかすかに聞こえ、なんだかふわふわ、浮いているみたい。
ああ、これこそがサウナでいう「ととのい」の瞬間です。心臓の鼓動に耳を澄ませ、自分の中に入っていくような感覚。思わず「気持ちいい…」という感嘆の声が漏れつつ、どんどん思考が整理され、いろいろなものがそぎ落とされ、ミニマルになっていくのを感じます。
この日は90分コースを体験し、「サウナ→水シャワー→休憩」を5セット繰り返しました。何セットか入っているうちに自分好みの温度や時間配分が見えてくるので、サウナを自分らしくカスタマイズできます。自分のペースでサウナに入れるって、なんて贅沢なんだろう。普段サウナによく通うという人も、新しいサウナの魅力を発掘できるはずです!
頭はからっぽ、体はすっきり。人の目を気にすることなくサウナに入るのって、こんなに極上の体験だったんだ、と教えてくれる、とっておきの贅沢サウナです。疲れた自分を癒やす場所として、ぜひ心のアドレスに入れておきたいサウナでした。
施設利用料:60分3800円、90分4800円
■おすすめの利用シーン:誰の目も気にせずサウナを堪能したいとき、没入感を味わい自分と向き合いたいとき
Text&Photo:松崎愛香
●新型コロナウイルス感染症対策により、記事内容・営業時間・定休日・サービス内容(酒類の提供)等が変更になる場合があります。事前に店舗・施設等へご確認されることをおすすめします。
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。