【金沢】2023年2月OPEN、老舗和菓子店の粋が詰まった和カフェ「Cafe 甘 本店」で極上スイーツを堪能
明治21年(1888)創業の老舗和菓子店「越山甘清堂(こしやまかんせいどう)」がプロデュースする和カフェ「Cafe 甘 本店(かふぇ かん ほんてん)」が、2023年2月10日、ひがし茶屋街から徒歩約5分の尾張町に移転オープンしました。カフェで提供される上品な和スイーツは、地元でもファンが多く、定番の味はもちろん、新メニューも加わり要チェックです!早速、新しくなったカフェにおじゃましてみました。
「金澤町家」をリノベーションした洗練された空間
もとは、近江町市場近くの武蔵ヶ辻交差点からほど近い閑静な通りで、「越山甘清堂本店」内に店を構えていた「Cafe 甘 本店」。移転先の尾張町は、ひがし茶屋街や主計町茶屋街にも近い賑やかなエリアで、徒歩での市内観光のルートにも組み込みやすい好立地です。「越山甘清堂本店」も同時に移転し、「Cafe 甘 本店」に隣接する建物で自慢の和菓子などを販売しています。
カフェは、築100年以上の歴史を重ねてきた「金澤町家」の建物をリノベーションしています。元は書道筆などを販売していた商店で、外壁の一部のほか、梁や柱などは往時の状態を生かしながらカフェ空間に作り上げました。金澤町家の特徴である細い木の角材が折り重なった「木虫籠(きむすこ)」の格子窓も、趣深く味わいがあります。
店内は1階と2階にイートイン席があり、メニューはQRコードをスマホで読み込むモバイルオーダー方式を採用しています。操作に迷ったら、気軽にスタッフに声を掛けてみてくださいね。インテリアも照明もシックなアイテムで統一され、大人っぽい和モダンな空間に気持ちが落ち着きます。
老舗の技でこだわり素材を贅沢に使用したスペシャルなスイーツ
「Cafe 甘」が手掛ける和スイーツの中でも、移転前から不動の人気を誇るのが「加賀棒茶ときな粉のパフェ」。加賀棒茶のゼリー、自家製バニラアイス、きな粉の生クリーム、白玉、粒餡などがグラスの中で層状に重ねられた「Cafe 甘」の看板パフェです。窓際の席から差し込む光に透かして見ると、底の部分で飴色に輝く加賀棒茶ゼリーが美しい!
パフェの最上階を飾るのは、「越山甘清堂」がオリジナルでブレンドした大豆100%のスペシャルなきな粉です。粉の一粒一粒に存在感があり、目の前に提供された瞬間、豆の芳ばしい香りがふわっと広がりました。加賀棒茶ゼリーは、茶葉を煮出して作るこだわりようで、さらに新店舗では、パフェの中の白玉にはプレーン味と加賀棒茶味の2種類を使用。味の奥行がさらに深まりました。
ドリンクメニューにも注目。和菓子の材料で作り上げたラテは、和菓子屋がプロデュースするカフェならでは。中でもオススメは「黒蜜ときな粉ラテ」です。きな粉はパフェにも使われていた一級品。黒蜜も「越山甘清堂」の和菓子職人さんが材料一つ一つにこだわって手掛けた自家製で、同店の和菓子にも使われています。香り高いきな粉と黒蜜の濃厚な味わいが特徴の一杯です。
カフェ移転後から本格的に取り入れたメニュー「和菓子屋のぜんざい」は、和菓子屋さんの味をに堪能できるスイーツ。和菓子の要であるあんこ。そのあんこの美味しさを心ゆくまで味わえる至福のひと皿となっています。和菓子職人さんが時間をかけて炊いたあんこの優しい甘さと、自家製白玉のもちもち食感がたまりません。
和スイーツの進化形、米麹で発酵させたオリジナルの「発酵あんこ」
パフェやぜんざいなど数々のスイーツに使用されるあんこですが、米麹で発酵させた「越山甘清堂」独自の“発酵あんこ”にオプションで変更することも可能です。「越山甘清堂」では、「AZUKI de HAKKO」という新ブランドを設け、2021年ごろから小豆と発酵の技法を掛け合わせて作り上げる発酵あんこのプロジェクトに挑戦しています。2023年夏には、「Cafe 甘 本店」内に、発酵あんこについて学べる研究所を開設予定だそう。
発酵あんこの特徴は、砂糖などの甘味を使用せず、発酵の力で自然な甘みを引き出していること。口に入れると、発酵により角がとれたまろやかで深みのあるあんこの味わいが広がります。さらに低カロリーで抗酸化作用も期待できるそう。隣接する「越山甘清堂本店」では、毎週金・土曜限定で発酵あんこを使った「豆おはぎ」を販売しており、テイクアウトやお土産にもぴったりです。
こだわりぬいた素材と和菓子職人の熟練の技が“ぎゅっ”と詰まったオリジナルスイーツでもてなしてくれる「Cafe 甘 本店」。今後は、発酵あんこを使用した新たなスイーツやドリンクの提供も予定しているとのこと。創業から135年にわたって金沢市民に親しまれている老舗和菓子店の、和スイーツの進化から目が離せません。
■Cafe 甘 本店(かふぇ かん ほんてん)
住所:金沢市尾張町2-11-29
TEL:076-255-1578
営業時間:10時30分~18時(17時30分LO)
定休日:水曜
Text:能登印刷株式会社
Photo:宮崎誠、越山甘清堂
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