【群馬県 館林】水辺を彩る桜・こいのぼり・ツツジの競演を見に行こう

【群馬県 館林】水辺を彩る桜・こいのぼり・ツツジの競演を見に行こう

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鶴生田川(つるうだがわ)沿いの桜並木と川の上を元気に泳ぐこいのぼり、そして初夏のツツジから花ハスまで、春から夏にかけての館林は絶景のコラボレーション。時期に合わせて「さくらまつり(3月25日~4月9日)」、「こいのぼりの里まつり(3月25日~5月15日)」「つつじまつり(4月10日~5月10日」が開催されて賑わいます。この季節の館林をおさんぽしてみましょう。

summary

たぬきたちが出迎えてくれる館林駅をスタート

館林駅の旧駅舎はレトロな魅力たっぷり。「関東の駅百選」にも選定されています。東口のロータリーではたくさんのかわいいタヌキたちの像が出迎えてくれます。館林の茂林寺に伝わる、子ダヌキが茶釜に化ける民話「分福茶釜(ぶんぶくちゃがま)」ゆかりのタヌキたちです。駅前にもツツジが植えられていますよ。
福をもたらす伝説のタヌキたちにご挨拶
福をもたらす伝説のタヌキたちにご挨拶

「さくらまつり」「こいのぼりの里まつり」の中心・鶴生田川へ

2023年の「さくらまつり」「こいのぼりの里まつり」は鶴生田川、近藤沼、茂林寺川、多々良沼の4ヶ所で行われていますが、今回目指すのは鶴生田川。こいのぼりの群舞の中心地の「ふれあい橋」へは館林駅から徒歩約30分。ここからは河岸の遊歩道を歩いて、約300本の桜と数千匹に及ぶこいのぼりの競演を満喫しましょう。夕方からはボンボリが点灯され(18~21時)、幻想的な夜桜見物ができます。
どこを撮っても絵になります
どこを撮っても絵になります

「つつじが岡ふれあいセンター」で館林のツツジをプチ予習

川べりの道を進み、富士山・筑波山・赤城山を一望する「尾曳橋(おびきばし)」を過ぎると、「つつじが丘公園」に入ります。右岸にある「つつじが岡ふれあいセンター」は、見て体感してツツジを楽しく知ることができる施設。特に4Dシアターの「つつじ映像学習館」では、シューっと風が吹いたり、ミストが飛んできたりと臨場感満点。日本遺産に認定された「館林の里沼」についても詳しい解説があります。
館内「つつじ映像学習館」の4Dシアター
館内「つつじ映像学習館」の4Dシアター
■つつじが岡ふれあいセンター(つつじがおかふれあいせんたー)
住所:群馬県館林市花山町3176
TEL:0276-74-5355
営業時間:9~17時(最終入館16時30分)
休館日:月曜(祝日の場合翌平日。その他臨時休館あり
入館料:大人500円
交通:東武伊勢崎線館林駅から徒歩約30分

「つつじが岡ふれあいセンター」併設の「Sugar Hill Cafe」はひと休みにぴったり。地元食材を利用した料理が味わえます。テラス席は開放感満点。芝生スペースでは、持ち込み不要でバーベキューも楽しめます(要予約)。これからの季節にうってつけ!
ウッディで落ち着けるカフェ
ウッディで落ち着けるカフェ
■Sugar Hill Cafe(しゅがーひるかふぇ)
TEL:0276-52-8306
営業時間:11~21時
定休日:月曜日(祝日の場合翌平日)、その他臨時休館あり

百花繚乱! 歴代館林城主が愛した「躑躅ヶ岡(つつじがおか)」

「つつじが岡公園」の東側、ツツジが植栽されたこんもりとした丘が、昭和9年(1934)に国の名勝に指定された「躑躅ヶ岡」。江戸キリシマはじめ約100余品種1万株が咲き誇り、中には樹齢800年を超す見上げるほどの古木もあるのが特徴です。
空から見た「躑躅ヶ岡」。城沼のほとりに広がる規模は圧巻です。
空から見た「躑躅ヶ岡」。城沼のほとりに広がる規模は圧巻です。
このあたりは昔からヤマツツジが自生しており、室町時代の書物にも「躑躅ヶ崎」の名を見ることができます。江戸時代前期の寛永4年(1627)に館林城主榊原(松平)忠次がツツジの古木群をこの地に移植して以降、約400年もの間、守られてきました。今も色とりどりのツツジが毎年咲き誇り、地元では「花山」の愛称で親しまれています。現在の開花状況はつつじが岡公園のウェブサイトで詳しく説明されていますからチェックしてくださいね。
https://www.city.tatebayashi.gunma.jp/tsutsuji/index.html
「つつじまつり」は館林市最大のイベント。毎年多くの人で賑わいます
「つつじまつり」は館林市最大のイベント。毎年多くの人で賑わいます
■躑躅ヶ岡(つつじがおか)
TEL:0276-74-5233(館林市観光協会)
営業時間:8時~16時(最終退場16時30分)
定休日:期間中無休
料金:見ごろ期間大人630円(咲き始め・見ごろ過ぎ大人310円)
交通:東武鉄道館林駅東口からつつじ観光バス「館林板倉線」で約10分、バス停「つつじが岡公園」下車、徒歩約10分
※つつじまつり期間中の特定日には東武鉄道館林駅東口からシャトルバスが運行されます。詳細はつつじが岡公園へお問合せください。

日本遺産に登録された「城沼(じょうぬま)」を「つつじまつり渡し船」で遊覧

「つつじが岡公園」の「躑躅ヶ岡」の前に広がるのは「城沼」。1590年に築かれた館林城を掘のように取り囲み、天然の要害になっていることから、“守りの沼”とも呼ばれています。利根川・渡良瀬川という大河に挟まれた館林には、城沼、茂林寺沼、多々良沼、蛇沼、近藤沼という5つの沼があります。人と沼が関わり合うことで生まれた生態系や文化が評価され、「館林の里沼」として2021年に「日本遺産」に認定されています。城沼には渡し船もあり、花の見ごろの期間は、躑躅ヶ岡の前の乗り場から「つつじまつり渡し船」が発着します。
船上からは水面に影を落とす〝逆さつつじ″を見ることもできます
船上からは水面に影を落とす〝逆さつつじ″を見ることもできます


さて城沼は花ハスの群生池でもあります。7月に入るとピンクや白のハスがほころびます。最盛期の7月上旬~8月上旬には「花ハスまつり」が開催され、水面に浮かぶ美しい花をかきわけて進む約30分間の「花ハス遊覧船」も運航されます。
ジャングルクルーズのような迫力
ジャングルクルーズのような迫力です
■つつじまつり渡し船・花ハス遊覧船
住所(乗船場):つつじが岡公園内遊覧船のりば(群馬県館林市花山町3181)
TEL:0276-73-7800(城沼観光)
運航時間:つつじまつり渡し船は4月上旬~5月上旬の随時、花ハス遊覧船は7月上旬~8月中旬の8時30分~12時(随時運航)
定休日:なし(荒天時運休)
料金:つつじまつり渡し船はつつじが岡公園~尾曳橋まで片道500円(所要10分)、つつじまつり遊覧船と花ハス遊覧船は1000円

🄫つつじヶ丘公園
🄫つつじが岡公園


さて、花さんぽはここでいったん終わり。ここからは沼との関係で始まった館林の小麦について少し深掘りしつつ、館林小麦を使ったランチやスイーツを味わいましょう。

里沼で始まった館林の小麦栽培とブランド小麦「百年小麦」

群馬県は関東圏での小麦生産量1位。〝こなもん”を好む小麦食文化が今も息づいています。館林市も多々良沼と渡良瀬川から水を引いたことで肥沃な土地が生まれ、小麦の栽培が始まりました。江戸時代には将軍家へ小麦粉を献上。明治時代には「麦都(ばくと)」と呼ばれたりもしたそう。あの日清製粉株式会社も館林が創業の地なんですよ。
”実りの沼”とも呼ばれる多々良沼
”実りの沼”とも呼ばれる多々良沼
日本で消費される小麦のうち、国産小麦は15%以下。輸入小麦の安全性への疑問、地産地消や食料自給の観点から、近年では国産小麦に注目が集まっています。 館林市でも日清製粉株式会社とタッグを組み、館林産小麦を100%使用したブランド小麦粉「百年小麦」を商品化しました。一般的な小麦粉より強い粘り気があり、もちもちした食感が特徴です。「百年小麦」の公式ウェブサイトには味わえるお店が多数掲載されていますから、チェックしてみてくださいね。
https://100y-komugi.jp/
百年小麦は市内数か所で買うことができます
百年小麦は市内数か所で買うことができます

館林が誇る「百年小麦」を使ったうどんでランチ

百年小麦を使ったうどんやラーメンを味わえる店は何軒もあります。例えば「躑躅ヶ岡」の愛称〝花山”をその名に冠した「花山うどん」では、5センチという幅広い鬼ひも川や特製うどんに「百年小麦」を使っています。食感はもちもちつるつる!
本店オリジナルメニューの「 分福茶釜の釜玉うどん」000円。器のインパクト大! インスタ映え必至
本店限定メニューの「 分福茶釜の釜玉うどん」980円。器のインパクト大!インスタ映え必至です
館林駅からすぐ。つつじの鉢植えが目印です
館林駅からすぐ。つつじの鉢植えが目印です

■花山うどん 本店(はなやまうどん ほんてん)
住所:館林市本町2-3-48
TEL:0276-74-7766
営業時間:11時~15時LO
定休日:日曜
交通:東武鉄道館林駅から徒歩1分

館林が誇る「百年小麦」を使ったスイーツでブレイク

館林市役所の敷地内にある「城町食堂(しろまちしょくどう)」では、もちもちしているのにふわふわという独特の食感を、徹底したレシピの追求で実現しました。見た目はけっこうボリューミーなのに、ビックリするくらい軽くおいしく完食できてしまいます。この店では「百年小麦」そのものを買うこともできます。
百年パンケーキ1240円。提供は夏以外の14時~。2023年は5月末までを予定
「百年パンケーキ」1240円。提供は夏以外の14時~。2023年は5月末までを予定
夏はエントランスを傘が彩り涼を添える。2023年は7/3?8/26(予定)
夏はエントランスを傘が彩り涼を添えます。2023年は7/3~8/26(予定)
■城町食堂(しろまちしょくどう)
住所:群馬県館林市城町1-1
TEL:0276-55-1480
営業時間:11~18時
定休日:無休
交通:館林駅東口からつつじ観光バス「館林・板倉線 板倉東洋大前駅西口行き」で約5分、館林市役所下車、徒歩すぐ


サクラ、ツツジ、ハスの花から、日本遺産の里沼に始まる意外な小麦栽培のルーツやこなもんグルメまで。東京から気軽に日帰りできる館林は、奥深い魅力でいっぱい。小麦と小麦粉に焦点を当てた日清製粉の「製粉ミュージアム」や、分福茶釜伝説の茂林寺もおすすめです。花のまつりにあわせて、ぜひおでかけしてみてくださいね。

Text:松尾裕美

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水辺を彩る桜・こいのぼり・つつじの競演を見に行こう

館林駅

30分

鶴生田川のふれあい橋(こいのぼりの里まつり会場)

15分

つつじが岡ふれあいセンター

5分

躑躅ヶ岡

5分

つつじまつり渡し船

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