【東京ドーム周辺】ベルギービールの老舗「ブラッセルズ神田神保町」でビール×肉料理に酔う♪
ビアバー「ブラッセルズ神田神保町」は、日本にベルギービールを広めた最初のお店。現地で初めてベルギービールを飲んだ感動を日本人にも感じてほしい、という創業者の思いが詰まっています。ベルギービールファンがわざわざ足を運ぶ名店ですが、東京ドームまで歩いて15分ほどなので、ライブ後の1杯にもおすすめですよ。
ビアバー「ブラッセルズ神田神保町」とは?
地下鉄神保町駅から徒歩3分。1986年オープンのビアバー「ブラッセルズ神田神保町」は、3階建ての小さなビルにあります。日本のベルギービールの歴史は、このお店から始まったといわれ、さまざまな種類のベルギービールが揃います。
タップから注がれる樽生が最大5種、ボトルビールが50種ほど。銘柄によりタップもボトルもサイズ(容量)を選ぶことができ、本格ビアバーらしく各醸造所のオリジナルグラスに注いでくれます。
店内にズラリと並ぶグラスを眺めるだけで、テンションがアガります。ストレート型やチューリップ型、ワイングラス型など各種あり、ワイン同様に各ビールに適したグラスに注いでくれるのがうれしいですね。
店内は3フロアに分かれ、1階は立ちも座りもOKなスタンド席、2〜3階はテーブル席になっています。3階は予約のグループ客優先なので、入店したら1階か2階へ。
生ビールを注ぐタップは2階にあり、スタッフさんが狭い階段を使って2階から1階や3階へとビールを上手に運ぶ姿は、ビアバーらしい活気があってワクワクします。
オープンした1986年、日本にはまだベルギービールはもちろん、輸入ビールを飲める店はほぼなく、ビールといえば国産ビール!という状況でした。そこに、音楽業界で働いていた創業者が、仕事で訪れたベルギーで飲んだベルギービールに衝撃を受け、この味わいと文化を日本にも広めたいと「ブラッセルズ神田神保町」をオープン。
各ビール会社のミラーなどの装飾が壁に飾られ、暗めのライトで大人の雰囲気の店内は、本場さながら。1階にある木製のカウンターやベンチはどこも角が丸くなり、歴史を感じさせます。すり減ったカウンターを眺めながら飲むと、まるでバーの賑わいが聞こえてくるよう。
お客さんは圧倒的に男性が多く、オープン当初から30年以上通い続ける常連さんも珍しくないとか。ベルギービールがメインであること、輸入ビールのため国産ビールより少々値が張ることもあり、静かにじっくりビールを味わうお客さんがほとんど。紳士のひとり客が多いので、女性も安心して楽しめますよ。
ベルギービールの定番とレアを飲み比べ
店自慢のベルギービールをいただいてみましょう♪せっかくなので生ビールから、おすすめしていただきました。まず1杯目におすすめなのが、ブラッセルズの基幹商品であるセゾンビール「セゾン・デュポン」750円(250ml)です。
セゾンビールとは、ベルギー南部のワロン地域に伝わる伝統製法で造られるビールの総称で、なかでもデュポン醸造所はセゾンビールの代表格。そのデュポン製造所のメイン銘柄である「セゾン・デュポン」は、ベルギービールを知る1杯目に最適なんです。
酸味や甘味、苦味などのバランスやのどごしもよく、泡もきめ細やかでいかにも王道の味わいといったところ。どんな料理にも合いそうです。
2杯目におすすめしていただいたのが、「オード・グーズ・ティルカン」1240円(250ml)です。1杯目とは打って変わって、フルーティーな香りと鋭い酸味が特徴。目隠しして飲んだら「白ワインかな?」と思ってしまいそうなほどで、初めてのビールの味わいにびっくり。
こちらは野生酵母を使った強い酸味が特徴のランビックビールのひとつ。ベルギーのなかでも生産地が限られ、野生酵母を使うことからビールの元祖的な味わいといわれることも。この2杯を飲んだだけで、ベルギービールの広さと深さに脱帽です!
ボトルビールのおすすめは、こちらの2本。どちらもデュポン醸造所の銘柄で、写真左から「ボンヴー・デュポン」2780円(750ml)、「モアネット・ブロンド」2470円(750ml)。まるでスパークリングワインのように見えますが、それもそのはず、フランスのシャンパンと同様に、瓶内二次発酵するためコルクとワイヤーで蓋をする必要があるのだとか。
常連さんのなかには、750mlのボトルをひとりで1本注文し、本を読んだり食事をしたりしながら、じっくり時間をかけて飲む人もいるそう。冷たいうちにゴクゴク勢いよく飲む国産ビールとは、また違う楽しみ方ができるんですね。
新メニューの肉料理に感動♡
「ブラッセルズ神田神保町」では、ベルギービールのほか、2021年から登場した肉料理にも力を入れています。なかでも、ビールに合うおすすめ2品をご紹介!
1品目は、豚肩ロースのステーキ。岩手県一関のブランド豚「白金豚」を使ったソテーで、さっぱりしつつもコクのある豚肉にだし醤油をつけたり、粒マスタードをつけたりしながらいただきます。ビールのペアリングは、豚肉×白ワインのようなイメージで、酸味がすっきりとおいしいランビックビールをチョイス。豚肉の甘い脂と相性バグツンです。
2品目は、熟成牛肉のステーキ。こちらも岩手県一関にある門崎熟成肉の加工で有名な「格之進」の熟成肉を使用しているため、牛肉が持つうま味が最大限に引き出されています。火入れ具合も絶妙で、牛肉の軟らかさに感動必至! 赤ワインのようにこっくりと奥深く、モルト感が強いブラウンビールをあわせていただきましょう。
ベルギービールのバリエーションの豊かさと奥深さを知るビアバー「ブラッセルズ神田神保町」。紹介したほかにも、白レバームースやベルジャンフリッツ(ポテトフライ)など軽めのおつまみとビールでサク飲みもOK!ベルギービールにハマる覚悟で、ぜひ一度お店のドアを開けてみてください。
※料理22時LO、ドリンク22時30分LO
Text:山田裕子(editorial team Flone)
Photo:斉藤純平
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