代官山のデニッシュ専門店「Laekker」で焼きたてのザクザク感を楽しめるデニッシュを
バターを折り込み何層にも重ねた生地で作るデニッシュ。代官山にある専門店「Laekker(レカー)」のデニッシュは、繊細ながらもザクザクとした食感とメニューの多さが魅力。おいしい時間が長く続くようにと配合や焼き方を工夫して仕上げた絶品デニッシュを食べてみませんか?
オリジナリティあふれるデニッシュが並ぶ店
代官山駅から徒歩6分、路地裏にたたずむ「Laekker(レカー)」。パティスリー、レストラン、ベーカリーで経験を積んだ小出貴大さんがオープンしたのはデニッシュ専門店。「おいしいケーキショップやベーカリーはたくさんあります。ほかにないお店を作りたかったんです」と小出さんは言います。デンマークをルーツとするデニッシュ。店名にはデンマーク語で「おいしい」を意味する言葉が付けられました。
ヨーロッパの路地裏をのぞいたときにひっそりあるようなお店にしたかったそうで、店内は黒とグレー、そして、木目を取り入れた落ち着いた雰囲気です。
ショーケースに並ぶのは定番と週替わりのデニッシュ13〜15種類ほど。北海道産の小麦粉とバターをふんだんに使ったこだわりの生地にさまざまな食材を組み合わせてバリエーションを出せるのも専門店だからこそ。和食の具材や調理法からヒントを得たり、ケーキを食べたら常温のデニッシュに落とし込めないか考えたり、あらゆる食の場面からインスパイアされたデニッシュはほかのお店では見ないユニークなものもあります。
見た目にも美しいスイーツデニッシュ
四角いデニッシュは甘い系の「sucré(シュクレ)」。カップ型で成形し、層をしっかりと出しているのが特徴です。それぞれパウダーシュガーの振り方を変えるなど、丁寧な仕上げとその美しさに贈り物にしたいという人も多いそう。
旬のフルーツを使ったデニッシュも多く、取材をした5月には「苺のデニッシュ」がありました。イチゴをすり潰したソースとレモンでマリネをしたイチゴの下にはなめらかなカスタードクリーム。生地のザクザク感、イチゴの甘酸っぱさ、カスタードクリームのとろみと甘味、ひとつのデニッシュのなかで食感と味わいのコントラストを楽しめます。店内やお店前のベンチで食べることもできるので、コーヒーやラテなどのドリンクと一緒にどうぞ。夏にはレモンやライムの柑橘類や巨峰やマンゴーなどのデニッシュも登場するそうですよ。
こちらは定番の「キャラメルバナーヌ」。シュガースポットが現れてしっかり甘さの出たバナナを生クリームとキャラメルでソテーしたソース、カスタードクリーム、フレッシュバナナがのっていて、甘みとキャラメルのほろ苦さを感じられる一品です。フレッシュフルーツ、フルーツを使用したソースとカスタードクリームを作って入れているのは、味の幅が出るように。そんな作り方からも手間をかけているのがよく分かります。
注文を受けてからカスタードクリームをたっぷり詰める、デニッシュ版のシュークリームのような「ヴァーム・デニッシュ」もおすすめ。「Lækker」のデニッシュは、購入当日は常温で持ち運びできますが、「ヴァーム・デニッシュ」のみ要冷蔵なので注意してくださいね。
お惣菜デニッシュは食事やワインのおつまみにもピッタリ
具材を楽しんでほしいと食べやすさや軽さを意識して仕上げているオーバル形の「salé(サレ)」はセイボリーのデニッシュ。朝食やランチにはもちろん、ワインのおつまみにも合いそうなものばかりです。
季節の野菜をデニッシュに合わせるのが好きだという小出さん。「新玉葱のロースト」は日替わりデニッシュ。オーブンでじっくりローストして甘さを引き出した新タマネギに粒マスタードのソースを合わせ、生地にのせて焼いています。
うま味の強いスモークハム、自家製のベシャメルソース、シュレッドチーズを重ねたのは「スモークハムのクロックムッシュ」。最後に表面をバーナーで炙るというひと手間により、香ばしさが加わっておいしさが増しています。
デニッシュを焼くのは朝からお昼頃まで。それぞれ焼く個数が少ないので、お昼頃にはなくなってしまうことも。午前中に訪れるとたくさんの種類のデニッシュが並んでいますよ。確実に手に入れたい場合は、公式SNSから予約をしましょう。毎週のメニューも公式SNSで紹介されているのでチェックしてくださいね。
Text:河部紀子(editorial team Flone)
Photo:yoko
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