【おとなのソロ部】童話のような雰囲気に浸れる喫茶店!「六ペンス」で過ごす心休まるひとりの時間
吉祥寺のアパートの一室にある喫茶店「六ペンス」。ドアを開けるとまるで別世界に迷い込んでしまったかのようなかわいらしい空間が広がります。店内にはおひとりさま向けの部屋も用意されていて、クリームソーダをはじめとした喫茶メニューを傍らに本を読んだりちょっとしたものづくりをしてみたり、独特の世界観に浸りながらひとりの時間を満喫できます。日々の疲れを癒やしたい、ホッと一息つきたい人におすすめのスポットです。
アパートの一室に喫茶店!? ドアの向こうは童話の世界
JR西荻窪駅から徒歩15分ほど、隣は学校、周りは住宅街というロケーションに「六ペンス」はあります。外観は町なかでもよく見るようなアパート。この中の一室が喫茶店だというからびっくり!
エントランスを入り、階段を上って2階へ。左方向突き当りの茶色いドアに「六ペンス」という小さな看板が掲げられています。ドキドキしながらドアを開けてみると…
それまでの空気感から一変!メルヘンでアンティーク感のある部屋が広がっています。温かみのあるランプの光とかわいらしい動物がモチーフの人形が目を引き、どこを見ても絵になる店内。それでいて、不思議と懐かしさも感じられます。
店内には童話の世界を彷彿とさせるインテリアや小物がたくさん。英国文化をはじめ、店主の好きなものを集めていった結果、今のようなお店になったそう。
置かれている家具ひとつひとつにもこだわっていて、椅子はチェコのメーカーから取り寄せたものなんだとか!そのほかにも、ランプや飾られているインテリアなども少しずついろいろなお店で買い集めたものだそう。店主の「好き」 が詰まった素敵な空間になっています。
うさぎやねずみなど、かわいらしい動物たちの人形もたくさん目に入ってきますが、それらのなかには幸せを運んでくれる意味を持つものも!
座っている姿がとってもキュートなピンクの豚は縁起のいい存在として有名。ほかにも白いフクロウなどラッキーな動物たちが店内のあちこちにいるので探してみてくださいね。
実はお店の「六ペンス」という名前にもラッキーなメッセージが。結婚式で花嫁の左の靴に6ペンス硬貨を入れておくと幸せになれるというイギリスの言い伝えから、幸せを持ち帰ってほしいという思いが込められています。ラッキー尽くしのお店で、幸せをたくさんチャージしましょう。
おひとりさまは緑の壁の部屋へ、自分だけの心落ち着く時間を
店内はアパートの元々の間取りを生かし、壁を隔てて赤の部屋と緑の部屋に分けられています。おひとりさまは緑の壁の空間へ。ひとりずつ区切られた机といすが全部で4席分用意されていて、ひとりの時間に集中できる環境が整っています。窓辺の席は晴れていると外から光が差し込んできて、程よい明るさが心地いい!
部屋の角には、ライティングビューローとよばれる折り畳み可能の机が配置されています。机は北海道で作られたもので、昔の映画などに出てきそうな木のぬくもりを感じられるところが特徴的。
机の上には、『ナルニア国物語』や『クマのプーさん』、ミヒャエル・エンデの『モモ』など、店主お気に入りの海外の文学作品が並んでいます。店内の雰囲気ともマッチしたラインアップで、本に寄り添うように飾られている動物たちの人形にもほっこりしますね。
また、各机には「なんでも書いてくださいノート」とよばれるノートが置かれていて、お絵描きから日記、今の気持ちまで思い思いに書き込めるようになっています。私はこの日の予定と今の気持ちをつづってみました。
店主に聞いたところ、おひとりさまの過ごし方は人によってさまざまだそうです。絵を描く人もいれば編み物をする人も。訪れた人それぞれの時間を大切にするために、基本的にお店のかたがメニューの注文時以外に声をかけることはありません。自分だけの時間を満喫できる工夫や配慮がしっかりとされています。
もうひとつの赤い壁の空間は、2人での利用が可能になっています。静かな時間をゆっくり過ごしてほしいという思いが込められたお店のため、利用人数は基本的には2人まで。ほかのお客さんがいないときはお茶をしながらおしゃべりを楽しむこともできます。お客さんがいる場合は配慮を忘れず、声は控えめに。
レトロなメニューで一服
喫茶メニューでは、レトロな見た目のクリームソーダが人気。メロン・パイン・イチゴの3種類のなかから、今回はメロンをチョイスしました。鮮やかなメロンソーダの緑とチェリーの赤がキュートで、さわやかな味わい。途中でアイスクリームと混ぜ合わせれば、味の変化が楽しめます。
心もお腹も満たせる軽食メニューも!
今回はハニーチーズトーストを注文しました。パンがトーストされる香りが鼻をくすぐり、カリッと焼かれたパンにとろけるチーズと蜂蜜の甘さがたまらない!そこにレモンの酸味も加わり、最後の一口まで楽しい♪お昼過ぎの軽食にぴったりのボリュームでした。取材時は暑い日だったため、アイスカフェオレを一緒にいただきましたが、紅茶かコーヒーを合わせても◎
「しみずやさんのくまサブレ」は、西荻窪の老舗のパン店「しみずや」で焼いたものを提供。愛くるしい見た目もさることながら、バターの香りがしっかり感じられてちょっと硬めの食感が特徴です。手のひらよりも大きいサイズで、満足感がありますよ。
テイクアウトも可能なので、持ち帰って小腹が空いたときにちょっとずついただくのもよさそう。
「六ペンスの市場」でお気に入りのアイテム探し
「六ペンス」では、店内の各所に雑貨や洋服、焼き菓子などが陳列・販売されています。
店主の知り合いや、もともとお店のお客さんだったというクリエイターの方の商品も!
さきほどご紹介した、「しみずやさんのくまサブレ」がプリントされたオリジナルトートバッグも販売されていますよ。
こちらのキーホルダーや豆本サイズのアルバムなどの革小物は、押されている刻印にご注目。アルファベットで店名の「六ペンス」と刻印されているんです!店主はこちらのアイテムを制作されている革小物、アクセサリーブランド「inoui」のファンで、お店に商品として置く際に店名の刻印を入れてもらったのだそう。丸いビスケットモチーフの「キーホルダー」990円は6ペンス硬貨にちなんだコインサイズのアイテム。ここでしか買えない「六ペンス」仕様になっています。
ほかにも『不思議の国のアリス』の挿絵とキラキラとしたスパンコールやビーズが入った「シェイカーカード」550円を見つけました!家のインテリアとして飾っても、誰かへのプレゼントとしてもおすすめです。
ほかにも、フェイクスイーツのアクセサリーやペーパークラフト、西洋占星術などさまざまなアイテムが並び、そのなかから自分だけのお気に入りを見つけるのも楽しいですね。店内には自筆の「どうぞご自由にウロウロしてみてください」と書かれたポップが置かれているので、ひとりでも臆せずウロウロしちゃいましょう!
海外の童話に出てきそうな世界観の店内は、わくわく感と懐かしさが共存していて、静かにソロ時間を楽しめる唯一無二の喫茶店でした。駅から若干離れている分、街の喧騒を忘れ、心穏やかなひと時を過ごせます。
主人公気分を味わいながら、日常の疲れを癒やしに「六ペンス」へ足を運んでみては。
■おすすめの利用シーン:ひとりで読書やぼーっとしたいとき、ハンドメイドやお絵描きなどのちょっとした作業に集中したいとき、メルヘンな雰囲気に癒やされたいとき
■六ペンス(ろくぺんす)
住所:東京都武蔵野市吉祥寺東町2-45-14 セードル201
TEL:なし
営業時間:13時~19時30分(19時LO)、13時〜17時30分(17時LO)※営業日によって異なるため店舗の公式Twitterをご確認ください
定休日: 不定休※店舗の公式Twitterにて営業日をご確認ください
アクセス:JR西荻窪駅から徒歩15分、JR吉祥寺駅から徒歩20分、関東バス東京女子大前バス停から徒歩1分
Text:鑓水千彩
Photo:村岡栄治
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