【メキシコ・シティ】文化と歴史が深い! フォトジェニックスポット8選
標高2240mに位置するメキシコの首都、メキシコ・シティ(CDMX:Ciudad de Mexico)は、15世紀に栄華を誇ったアステカ文明とスペイン植民地時代の激動の歴史が刻まれた古都。世界遺産にも登録されている歴史的な街には、みどころがいっぱいです。メキシコらしい色鮮やかなデザインの建造物も多く、写真を撮るのも楽しい! ということで、メキシコ・シティで絶対に訪れたいフォトジェニック・スポットをご紹介します。
Summary
アステカ文明とスペイン植民地時代の文化が織り成す歴史の街
メキシコ・シティは「メキシコ・シティ歴史地区とソチミルコ」の名称で世界遺産に登録されている貴重な地域です。アステカ帝国が栄えていた頃、16世紀にこの地を征服したスペインによって建築物はすべて破壊されてしまいました。1978年に北中南米最大級の大聖堂の地下から偶然に石積みの遺跡が見つかり、メキシコ・シティがアステカ帝国の遺構の上に建設された都市であることがわかったのです。アステカ帝国時代、そしてスペイン植民地時代の歴史的な建造物が今なお残る歴史地区と、その周辺に現代のメキシコ人たちが築いた魅惑的な街は、何日あっても回り切れない広大さ。しっかり見たいなら、少なくとも2~3日間は滞在して楽しんでください。
なお、メキシコ・シティは現地で「CDMX」と表記されています。ベニト・フアレス国際空港からは車で約30~40分。個人で行く場合はUberを利用すると便利ですよ(滞在中の移動もUberが便利です)。
#世界最大級の広場 【ソカロ】
中央広場「ソカロ」は、約200m四方、中国の天安門広場、ロシアの赤の広場に次ぐ5万7600㎡の面積をもち、メキシコ・シティのCentro Historico(セントロ・イストリコ)という“歴史地区”にあります。正式名称はPlaza de la Constitucion(憲法広場)ですが、ほとんどの場合「ソカロ」とよばれています。
アステカ時代から祭儀の場や軍事パレードなどの集会場として使われてきたといわれるソカロですが、アステカ王国が敗れてからスペイン軍により造られた広場ともいわれています。広場は現在は政治、音楽やイベントなどの会場として利用されています。
★こんな写真が撮れる!
■ソカロ
アクセス:メトロ2号線ソカロ駅からすぐ
#世界一美しい郵便局【パラシオ・ポスタル】
1902年、イタリア人建築家のアダモ・ボアリとメキシコ人建築家のゴンサロ・ガリタによって建てられた宮殿で、1907年にポルフィリオ・ディアス大統領の命により、郵便事業を担うスペースをもつ建物として落成されたもの。繊細で豊富な浮彫装飾が施されたプラテレスコ様式(スペイン初期のルネサンス建築の装飾様式)とイギリスのエリザベス様式を併せ持っており「世界で一番美しい郵便局」といわれています。
館内1階には郵便の歴史を物語る品々や資料を展示する博物館も併設されていて見ごたえたっぷり。今なお郵便局として機能しているので、立入禁止エリアには入らないようにしましょう。
★こんな写真が撮れる!
住所:Calle de Tacuba 1, Centro Historico
TEL:55-5510-0091
開館時間:月~金曜8~16時(土曜~12時)
休館日:日曜
入館料:無料
#歴史地区で必ず訪れたい【青いタイルの家】
メキシコ・シティの歴史地区の中でもぜひ訪れたいのが「青いタイルの家(Casa del Los Azulejos)」です。
かつてオリサバ公爵が青と白と黄色のタイルを壁に施したバロック建築の邸宅で(1793年着工)、その優れたデザインに人々はとても驚き、感銘を受けたそうです。タイルはもともとアラビアからスペイン、そしてメキシコに伝わったもので、主にプエブラ産のものを使っています。
1919年から老舗デパートのサンボーンズとなっており、現在はそのレストランとギフトショップが入っています。レストランはいつも行列ができており、壁に描かれたオロスコ作の壁画『全知全能』や、天井の美しい装飾なども見ものです。
★こんな写真が撮れる!
住所:Madero Esquina Condesa
TEL:55-5512-1331
営業時間:7時~翌1時
定休日:無休
#時代を感じるエトセトラ【セントロの歴史地区】
ソカロから青いタイルの家辺りまでを結ぶマデロ通りやその周辺にも歴史的な建物がいっぱい。
神殿や寺院などが並び立つ通りを観光客が行き交い、手動式のオルガン「ハーモニ・パン」をひきながら、寄付を募っている人も。それでいて大通りに出る手前には歴史地区で最も高いラテンアメリカタワーもあり、ついついカメラを向けてしまいます。そんな街歩きも楽しめるメキシコ・シティの歴史地区。有名なテンプロ・マヨール、カテドラル・メトロポリターナなども含め、のんびり散策したいですね。
★こんな写真が撮れる!
■セントロの歴史地区
アクセス:おおよそメトロ2号線ソカロ駅からベジャス・アルテス駅にかけて
#ゴージャスな総大理石【ベジャス・アルテス宮殿】
メキシコでも有数の美しさを誇る劇場、ベジャス・アルテス宮殿。歴史地区に隣接した中心地にあって、さまざまな建築様式から成る建物は輝きを放っています。1905年に着工後30年かかったという豪華な大理石の建物は、主に外観はアールヌーボー様式、内部はアールデコ様式で、堂々たる風格を見せています。
現在、宮殿では主にクラシックのコンサートやオペラ、メキシコ伝統舞踊などが上演されています。
劇場では水曜の20時30分と日曜の9時30分および18時から民族舞踊(Ballet Folklorico)が開催されています。メキシコの数ある民族舞踊は華やかで見ごたえがありますよ。
★こんな写真が撮れる!
■ベジャス・アルテス宮殿
住所:Av. Juárez Esquina Eje Central
TEL:55-8647-6500
開館時間:10時~17時30分
閉館日:月曜
入館料:無料 ※ビデオ持ち込み料$30
#色が飛び出してくる!【シウダデラ民芸品市場】
メキシコ・シティでおみやげを買うのにぜひ訪れたいのがメルカード(市場)。市内にはいくつものメルカードがありますが、おみやげゲットに特にオススメなのはシウダデラ民芸品市場(Mercado de Artisanias la Ciudadela)です。200店舗以上が集まる大型市場で、メキシコ各地の名産品がいっぱい。見ているだけで楽しくなります。色とりどりのインテリアグッズや雑貨、洋服、バッグ、靴やサンダル…。持ち帰るのは大変ですがオシャレで欲しくなる陶器やガラス製品などなど、ないものはないのでは?というぐらい集まっています。値段交渉もできるので、店の人との会話を楽しみつつお得なお買物を!
★こんな写真が撮れる!
■シウダデラ民芸品市場
住所:Balderas, esq Emilio Donde
TEL:55-5510-1828
開館時間:10~19時(日曜 ~18時)
休場日:なし
#食べる市場で食事を!【メルカード・ロマ】
おみやげを買うならシウダデラ民芸品市場、食品を買うならサンフアン・プジベ市場(Mercado de San Juan E. Pugibet)といった具合に目的別に市場を選ぶことも可能です。サンフアン・プジベ市場にはイートインコーナーもあるので、買った魚介類をその場で食べることもできます。
ローマ・エリアにあるメルカード・ロマ(Mercado Roma)は、飲食を楽しめる市場として人気です。奥には広場のようなスペースがあって、マリアッチの演奏も。店舗が多く、トルティーヤやパエリア専門店のほか、イタリアン、フレッシュジュースやチョコレート専門店、また日本食(ラーメン、巻き寿司など)もあります。メキシコ料理の店ではメキシコの人々の“おふくろの味”的な「ポソレ」を試してみて。トマト味のチキンまたはポークのスープに大きめなコーンが入ったもので、確かに飲むとホッとする家庭料理です。
★こんな写真が撮れる!
■メルカード・ロマ
住所:Calle Querétaro 225, Roma Nte.
TEL:55-5564-1396
開館時間:10~22時(水曜9時~、金曜~翌2時、土曜~翌8時30分、日曜9時~19時30分)
定休日:なし
#ビビッドな色使いがかわいい【ポランコ・エリア】
メキシコ・シティにも東京と同じように高級住宅地、商業地、六本木のような夜の街、下町エリアなどいろいろあります。
セントロの西部、ポランコ・エリアはCDMXきっての高級住宅地。名立たる有名ブランドのブティックが軒を並べ、通りを歩くだけでも楽しめます。
★こんな写真が撮れる!
■ポランコ・エリア
アクセス:メトロ7号線ポランコ駅周辺
歴史的建造物が重みを感じさせるメキシコ・シティ、いかがでしたか? ぜひ自分のお気に入りスポットを見つけてみてください!
※メキシコ・シティでは夜の一人歩きはNGですが、ここで紹介しているエリアは比較的治安がよいといわれていますので、日中は普通に散策できます。ただし、写真を撮っているときに、身の回りのものを盗まれたりしないように十分に注意してください。
Photo:仁尾帯刀、松島正二、後藤ゆかり
Text:後藤ゆかり
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