錦糸町「mute」が提案する、香りを楽しむ「ミルクコーヒー」って知ってる?
2023年7月に、東京・錦糸町にオープンしたカフェ「mute(ムテ)」。プラントミルク(植物性ミルク)や麹甘酒など、ヴィーガンの人も含めて誰もが楽しめる食材を使ったドリンクやスイーツを展開しています。2022年にオープンした姉妹店「And Tei」では、日本茶のミルクティーという新しい飲み方を提案。新しいチャレンジを続けたいという思いで「mute」が次に仕掛ける「ミルクコーヒー」とは?
思考を「無」にして味わう時間
「mute」はJR錦糸町駅から徒歩約10分、大通りから一本入った落ち着いたエリアにあります。扉を開けるとすぐにカウンターがあり、建物奥の地下1階と地上2階部分が客席です。
40年ほど前は喫茶店だった建物。どこか懐かしさを感じる雰囲気を気に入り、あえて大きな改修はせず引き継いだそう。赤いソファは以前から使われていたものを使用しています。ほかのインテリアもお店の雰囲気になじんで、温かみのある空間に。
店名「mute」は、英語で「消音する」「無言にする」という意味。思考を無(mu)にして、お茶(te)をする時間、という意味もかけられています。思考を止めて、ゆっくりとミルクコーヒーやスイーツを味わってほしいという思いが込められているそう。
香りを楽しむコーヒー×プラントミルク
ミルクコーヒーは、カフェラテやカフェオレとも違う、「mute」が提案する新しいコーヒー。プラントミルクを使い、ミルクティーのように香りを楽しむのが特徴です。
コーヒー豆は、「エチオピア(ライト)」800円、「エチオピア(ミディアム)」800円、「メキシコ」850円、「ブラジル」850円の4種から選びます。初めての人におすすめなのは「エチオピア(ミディアム)」。クセが少なく、バランスの取れた香りを感じることができます。メキシコとブラジルは、アナエアロビコという発酵のプロセスを加えたコーヒー豆。重厚な香りを楽しみたい人におすすめです。
コーヒー豆は浅煎りが中心ですが、うま味と香りに特化して抽出しているので、浅煎り特有の酸味やコーヒーの苦味が苦手な人でも飲みやすい味になっています。コーヒー豆の鮮度や状態に合わせて、その豆の持つフレッシュさであったり、コクの深さであったりを引き立たせる抽出方法を調節。日によって微妙な変化を楽しめるのも特徴です。
ホットはきび砂糖、アイスは自家製のてん菜糖シロップで甘みをプラス。「ストレート」「ふつう」「あまめ」の3種類から選びます。浅煎りコーヒーとの相性を考えて採用したのが、オーツサイド社のオーツミルク。酸味をまろやかにしてくれて、ストレートでも自然な甘さを感じることができます。
口当たりはまろやかだけど、スッキリとした味わい。フルーティーなコーヒーの香りをふんだんに感じつつ、酸味や苦味がほとんどない、ミルクティーのようなやわらかい味わいを楽しめます。温度の変化によって香りが変わるので、ゆっくりと時間をかけて飲みたい一杯です。
ミルクコーヒーのために作った焼き菓子「麹甘酒スコーン」
焼き菓子は、卵やバターなどは使わず、すべて植物性の材料で作られています。ミルクコーヒーと一緒に食べたいのが「麹甘酒スコーン」。さまざまな植物性材料を試してたどりついた麹甘酒を使い、味や食感など、ミルクコーヒーとの相性を考えて作られたスコーンです。
種類は「プレーン」「カカオ&アーモンド」「チャイ&ドライリンゴ」の3種。スコーンのザクザクとした食感が、まろやかなミルクコーヒーとよく合います。甘さは控えめにしてあるので、甘いのが好きな方は、ミルクコーヒーの甘さをプラスしてみてくださいね。麹甘酒とライ麦を使っており、その香ばしさがダイレクトに感じがられるのが「プレーン」です。
「カカオ&アーモンド」は、カカオの風味に、ほんのり塩味も感じられて、広がりのある味わい。「チャイ&ドライリンゴ」には、お店で出している「カカオチャイほうじ茶」の茶葉を使用しています。コーヒーの香りと一緒に楽しんでみてくださいね。
「麹甘酒スコーン」のほかにも、「レモンケーキ」580円や「キャロットケーキ」700円など、プラントベースのスイーツを楽しむことができます。どれもドリンクとの相性を考えて作られたものばかり。コーヒーの香りをじっくり堪能する時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
■mute(むて)
住所:東京都墨田区緑4-20-14
TEL:なし
営業時間:10〜18時
定休日:水曜
アクセス:JR錦糸町駅南口から徒歩約10分
text&photo:伊藤めぐみ(エフェクト)
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