食・グルメ
2023.09.02
【奈良のかき氷】穴場エリアにすごい店！元有名ホテルパティシエが作るお菓子の国のかき氷
奈良県産のものを中心に選りすぐりの素材を使ったケーキや焼き菓子に定評がある「焼き菓子屋 pieni blanc（やきがしや ぴえに ぶらん）」。季節限定で提供されるかき氷も「ここでしか食べられない味」「さすがパティスリーのかき氷」とかき氷好きの人たちの間で話題に。さっそく実食してきました！
Summary
ならまちの穴場店！ 腕利きのパティシエが作る期間限定のかき氷
奈良市の町歩きのスポットとして一大観光名所になっている「ならまち」の東寄りにある福智院。福智院北の交差点を南西方向に進むと「ならまち」の中心街で、多くの店が点在していますが、比べて東の方面は店もまばら。ですが、その中には隠れた名店が潜んでいます。そのひとつが「焼き菓子屋 pieni blanc」。ご近所の方や業界筋ではもちろん名の知れた名店です。
控えめでセンスのよいロゴからも伝わってくるものがありますが、お話を聞くと、オーナーの谷本遼太さんは、リーガロイヤルやハイアットなど名だたるホテルで約10年のパティシエ経歴を持つお方。念願の自分のお店を、奥様と2人で2016年にオープンされました。
そんな「焼き菓子屋 pieni blanc」がゴールデンウィーク頃から9月末にかけて季節限定で提供しているのがかき氷。「うちは菓子屋だから……」との謙遜から、奈良のかき氷店として情報誌への掲載はお断りされているそう。だからこそ、ここでかき氷を食べられることを知らない人がまだまだ多い穴場です。
ペールトーンカラーのインテリアが柔らかく、やさしい雰囲気の店内。焼き菓子の販売がメインなので席数は10席と多すぎず、席の配置もゆったりとしていて寛げます。
まるで屋根裏部屋のような半個室空間もあって、カップルでのご利用でしたら、より親密な空気感を作れそう。
道路に面したこちらの席は4、5人での利用に最適で、半個室的な空間。どこに座っても背面が壁なのがいいですね。
棚には1個から購入できる焼き菓子がいろいろ。ホテルパティシエの味を気軽に試せるのがうれしいです。
3、4種類購入して帰りましたが、「なんでもっと買っておかなかったんだろう！」と後悔するほどのおいしさでした。本当にオススメです！
奈良産のほうじ茶と奈良で焙煎されたコーヒーが織りなす魅惑のかき氷
さて、本題のかき氷です！こちらは定番メニューの「ほうじ茶オ・レのかき氷」。見た目から可愛すぎて絶句。まんまるのかき氷にコーヒーキャラメルのアイスとチョコレートコーティングされた和三盆クッキーがのって1100円。「えっ？」とコスパの良さに思わず目を疑います。
大和茶の郷、月ヶ瀬のほうじ茶を濃く、濃く煮出して、ほうじ茶の深みを際立たせます。コーヒーキャラメルのアイスに使うコーヒーは、自然あふれる奈良県御杖村の地で自家焙煎する「焙煎工房 森の珈琲屋」の豆を使用。あくまでほうじ茶を主役にしながら、コーヒーのコクとほろ苦さ、キャラメルの香ばしさが交響曲のように響き合う。食べる価値のある一品です。
必ず、焼き菓子を添えるのが決まりごと。旬をリレーする果実のかき氷
ほうじ茶オ・レのかき氷をいただいていると、キッチンから何やら香ばしい匂いがしてきました。
こちらはかき氷に使われる塩バニラのクッキー。パーツのひとつひとつまで自家製なので、おいしさの質が違います。
その塩バニラのクッキーを使うかき氷が「いちごとピスタチオタルトのかき氷」。蜜はいちごとピスタチオ。中にはピスタチオのアイスクリームが隠されています。濃いピンクはいちごのシロップ、薄いピンクはいちごのバヴァロア。塩バニラのクッキーと合わせるとタルトを食べたような感覚も味わえます。和三盆クッキーは、色味をあわせてホワイトチョコレートでコーティング。
人気のいちごとピスタチオのかき氷は6月末から7月の初旬頃までの限定メニューで、そのあとには桃の氷やブルーベリーの氷が登場します。夏から初秋に向けて、果物の旬をリレーするように限定かき氷が登場するので、次は何だろう？とワクワクさせてくれます。
パティシエの真髄、生菓子をそのまま氷にした「パリ・ブレストのかき氷」
最後にご紹介するのは、パティシエの真髄を見せてくれる「パリ・ブレストのかき氷」。フランスの伝統菓子でお店の人気菓子のひとつ「パリ・ブレスト」をそのままかき氷にしたら？をテーマに創られたかき氷。
梅が花開くときの馥郁（ふくいく）とした香りを放つあんずシロップと自家製アーモンドシロップ。キャラメリゼしたナッツをカリカリとかじりながら、氷をひとすくいすれば、氷の清涼感とともに「パリ・ブレスト」を食べているかのような濃厚な満足感に包まれます。
ほかにも「白のレモン・タルトのかき氷」1430円や「タルト・ショコラのかき氷」1650円など、パティスリーだからこそのかき氷がいろいろ。全部制覇したくなる魅惑のメニューが並びます。「ならまち」散策の際、少しだけ足を延ばして「焼き菓子屋 pieni blanc」を目指してみたら、きっといいことがあるはずです。
■焼き菓子屋 pieni blanc（やきがしや ぴえに ぶらん）
住所：奈良県奈良市高畑町1024
TEL：0742-93-4471
営業時間： 12〜18時(17時または16時30分LO)
定休日：不定休
アクセス：近鉄奈良駅から徒歩20分または奈良交通バス破石町から徒歩4分
Photo： photo scape CORNER.大﨑 俊典
Text：京都ライター事務所 小西尋子
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