食・グルメ
2023.09.16
ウィーンの老舗カフェ12選!王室や芸術家も愛した味を優雅な店内で堪能
オーストリア・ウィーンではハプスブルク家の繁栄とともに、コンディトライ(菓子店&カフェ)が誕生。今日でもその伝統を守り続ける店が多数存在しています。ザッハートルテが味わえるカフェはもちろん、芸術家や文化人が足繁く通った老舗カフェなど12店をご紹介します。
絶品トルテのカフェで、王室も愛したスイーツを堪能
コンディトライの象徴ともいうべきザッハートルテは、チョコレートの王様ともよばれるほどの存在です。老舗カフェの伝統の味を味わいましょう。
世界に誇るザッハートルテ発祥の店「ザッハー」
1832年、当時16歳のフランツ・ザッハーが考案したザッハートルテで知られるカフェです。深い赤と純白、金で統一された優雅な店内で、伝統の「オリジナル・ザッハートルテ」を「メランジェ」€6.90などと一緒に楽しんで。フランツの息子エドワルトが開いたホテル、ザッハー・ウィーン内に位置しています。
■ザッハー
交通:1・2・4線Karlsplatz駅から徒歩5分
住所:Philharmoniker Str.4
電話番号:01-514561053
営業時間:8〜20時
休み:なし
皇帝陛下も通った伝統のコンディトライ「デメル」
かつてはハプスブルク家専門のベーカリーで、店の紋章は王家と同じ双頭の鷲。フランツ・ヨーゼフ1世と皇妃シシィも通い、店内には皇帝の間も残っています。約30種あるケーキ類は€6.90。ショップコーナーも併設されていますよ。「ねこの舌」という意味のミルク味のチョコレートは、おみやげにオススメ。
■デメル
交通:3線Herrengasse駅から徒歩3分
住所:Kohlmarkt 14
電話番号:01-53517170
営業時間:10〜19時
休み:なし
王室ゆかりのみやげも揃う名店「ゲルストナー」
1847年、菓子職人のアントン・ゲルストナーが創業。帝国オペラ劇場やウィーン万博でのケータリングを任じられ、その褒賞として王室御用達菓子店の肩書きを得ました。シシィゆかりのスミレ菓子など、みやげ物も数多く揃っていますよ。宮廷文化を今に伝える柱や天井、シャ ンデリアなど豪華絢爛な装飾もみどころです。
■ゲルストナー
交通:1・2・4線Karlsplatz駅から徒歩1分
住所:Kärntner Str. 51
電話番号:01-5261361
営業時間:10~23時
休み:なし
伝統のスイーツが揃う王室御用達の老舗「ハイナー」
創業は1840年で、双頭の鷲の紋章を掲げています。伝統を感じるスイーツは常時30種以上あり、軽食にぴったりのオープンサンドも充実しています。「メランジェ」は€4.60。
■ハイナー
交通:1・3線Stephansplatz駅から徒歩3分
住所:Kärntner Str. 21-23
電話番号:01-5126863
営業時間:9~19時(日曜、祝日は10時~)
休み:なし
甘さ控えめのケーキが女性客に人気「オーバラー・シュタットハウス」
ウィーン南部の温泉地オーバラーを拠点に、市内に11店舗を展開。ケーキ(€3.90~4.80)のバリエーションが豊富で、甘さは控えめで女性から人気を博しています。ポットで供される紅茶は€5.90。
■オーバラー・シュタットハウス
交通:1・3線Stephansplatz駅から徒歩3分
住所:NeuerMarkt 16
電話番号:01-51329360
営業時間:8〜20時
休み:なし
5ツ星ホテルで優雅にカフェタイム「カフェ・インペリアル」
創業1873年のホテル・インペリアル内に位置しています。アール・デコ調の内装が優雅さと格式を感じさせますね。フランツ・ヨーゼフ1世のために作ったとされる、インペリアルトルテが有名です。
■カフェ・インペリアル
交通:1・2・4線Karlsplatz駅から徒歩4分
住所:Kärntner Ring 16
電話番号:01-50110389
営業時間:7〜23時
休み:なし
芸術家たちが足繁く通った名店へ。気品あふれる老舗カフェ
名だたる芸術家や文化人たちの交流の場として親しまれた歴史あるカフェは、今なおウィーンの人々の日常の一部となっています。風格漂う店内で優雅なひとときを過ごしてみて。
創業から1世紀経てもなお変わらぬカフェ「ハヴェルカ」
1939年の開店当初から改装を行っていない店内はユーゲントシュティール様式で統一され、芸術家やジャーナリストが集い熱く語った時代を彷彿とさせます。創業者の老夫婦が考案した「ブフテルン(蒸しパン)」が人気。1950年代からウィーンの前衛的なアーティストの溜まり場だったそうで、アメリカの作家ヘンリー・ミラーや建築家フンデルトヴァッサーも常連でした。
■ハヴェルカ
交通:2・3線Stephansplatz駅から徒歩3分
住所:Dorotheegasse 6
電話番号:01-5128230
営業時間:8~24時(金・土曜は~翌1時、日曜は9~20時)
休み:なし
文化人に愛されたアーチ天井の優雅な空間「ツェントラル」
1876年にフェルステル宮殿の一部を利用してオープンした老舗カフェ。ウィーンの文化を活性化させた各分野の代表的人物が、常連として名を連ねました。現在も店の一角に人形が置かれる作家のアルテンベルクをはじめ、カフカやココシュカ、政治家ではトロツキー、スターリン、ヒトラーなどもここを訪れたそう。25種類ほど揃う自家製ケーキは€5.90。
■ツェントラル
交通:3線Herrengasse駅から徒歩3分
住所:Ecke Harrengasse / Strauchgasse
電話番号:01-533376324
営業時間:8〜21時(日曜、祝日は10時~)
休み:なし
映画『第三の男』にも登場した有名店「モーツァルト」
1794年に創業したカフェで、ウィーンを舞台とした映画『第三の男』に登場したことでも有名。ウィーン国立歌劇場から近く、公演の前後に訪れる人も多いです。朝食メニュー、日替わりランチも人気で、夏はテラス席も用意されます。イギリスの作家グレアム・グリーンはホテル・ザッハーに宿泊し、このカフェで映画『第三の男』の脚本を書いたとされていて、映画本編にも登場しているんですよ。
■モーツァルト
交通:1・2・4 線Karlsplatz駅から徒歩3分
住所:Albertinaplatz 2
電話番号:01-24100200
営業時間:8~23時
休み:なし
クリムトやシーレも通ったロース設計のカフェ「ムゼウム」
分離派の画家たちも常連だった、1899年開業の伝説的なカフェ。内装は世紀末建築家のひとりアドルフ・ロースが手がけ、装飾を排除したシンプルで機能的なデザインが当時話題をよびました。シーレがクリムトと初めて出会ったのもこのカフェです。ほかに世紀末芸術を代表する画家のココシュカ、建築家ヴァグナー、ヨーゼフ・ホフマンなども通っていたとされています。
■ムゼウム
交通:1・2・4線Karlsplatz駅から徒歩2分
住所:Operngasse 7
電話番号:01-24100620
営業時間:8〜21時
休み:なし
リンク内に立つ最古のカフェ「シュヴァルツェンベルク」
1861年にリンク通りで初めて創業した歴史的カフェ。土曜の夜や日曜の昼には、ジャズやタンゴのライブミュージック、朗読会が開かれることもあります。ウィーン工房の創始者、ヨーゼフ・ホフマンが常連で、数々の作品をここで考案しました。店内では、彼がデザインした椅子が使用されています。
■シュヴァルツェンベルク
交通:1・2・4線Karlsplatz駅から徒歩5分
住所:Kärntner Ring 17
電話番号:01-5128998
営業時間:7時30分〜24時(土・日曜は8時30分〜)
休み:なし
時が止まったようなノスタルジック空間「シュペルル」
1880年の創業時の雰囲気をそのまま残す老舗。入口正面にある番台のようなカウンターに店主が座り、左手にテーブル席、右手には伝統的なカフェに欠かせないビリヤード台が置かれています。建築家のヨーゼフ・ホフマンやオルブレヒ、工芸家のコーロ・モーザーなど分離派の溜まり場だったそう。画家のエゴン・シーレも常連のひとりです。
■シュペルル
交通:2線Museumsquartier駅から徒歩5分
住所:Gumpendorfer Str.11
電話番号:01-5864158
営業時間:7〜22時(日曜は10~20時)
休み:7・8月の日曜
Text:るるぶ編集部
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