看板がないのに予約でいっぱいの大人気イタリアン 横浜「CAMBUSA」で身も心もとろけるごほうびランチ
横浜駅から徒歩約5分。繁華街の一角に店を構える「CAMBUSA(かんぶーさ)」は、2010年のオープン以降たくさんの人たちに愛されてきたイタリアンレストラン。その人気ゆえに予約は1カ月先まで満席という、知る人ぞ知る名店です。おいしい食事と細やかなサービス、素敵な空間で過ごすごほうび時間は、日頃の疲れを癒やし、身も心もリフレッシュさせてくれるはず。横浜駅周辺でハレの日や特別な日に訪れたい「CAMBUSA」をご紹介します。
“船の食料貯蔵庫”という意味をもつ横浜の名店
「CAMBUSA」が店を構えるのは横浜駅の西口から5分ほど歩いたところにある赤レンガ倉庫造りの建物。ジャスミンの葉が建物を覆い尽くす外観はなんとも雰囲気があり、非日常へ誘っているかのよう。
「このお店を目指して足を運んでもらえるように」という思いから、オープン当時から店の看板などは一切出していないのだそう。建物の少し奥に入り口への扉がある変わった造りは、かつてこの建物が歯科医院だった頃の名残り。ちなみにこの建物は2階建てで、1階にはハイチェア、ハイテーブルでカジュアルにピッツァやお酒を楽しめる「Pizzeria Iccai(ぴっつぇりあ いっかい)」、2階が「CAMBUSA」という構成になっています。
階段を上がって2階へ。「CAMBUSA」とはイタリア語で“船の食料貯蔵庫”という意味。港町横浜で、日本をはじめ世界各地から旬の食材やワインが集まる食料貯蔵庫のような特別なレストランでありたい、という意味が込められています。
特別な日にぴったりの上品な店内
2階の「CAMBUSA」はコース料理のみの提供。上品で落ち着いたインテリアで調えられた店内は、横浜駅の喧騒から逃れしっかり食事に集中できそうです。
ちなみに予約は電話のほかネット予約も可能。予約は2カ月前から可能なので、もし予定が決まっているのであれば早めの連絡がおすすめです!
こだわりのランチコースは3種類
「CAMBUSA」の基本ランチコースは、前菜、ピッツァorパスタ、メイン(魚or肉)、ドルチェとカフェが楽しめる4000円のコース(Pranzo B)。それに加えて、メインが入らない「Pranzo A」3000円、「Pranzo B」のコース内容に加えて温菜がつく「Pranzo C」6000円の全3種を用意。
こちらは前菜の一例。この日は人参のムース、鳥むねのスモーク、ペペロナータ(パプリカのマリネ)、カンパチのカルパッチョ、アジのフリットが並びました。
全国から仕入れる魚や野菜といった食材は、農家を訪れて目利きしたこだわりのあるものばかり。レストランと生産者の距離を近づけていい関係を築くためにも、積極的にコミュニケーションをとっているのだそうです。
そんな新鮮な食材を調理し、仕上げるのは「CAMBUSA」の一流シェフたち。パスタは「スパゲッティー」「フジッリ(ショートパスタ)」「パスタフレスカ」の3種類から選択可能。写真は手打ち麺にこだわる「パスタフレスカ」で、ほかにはないもっちり感を実現。また「パスタフレスカ」のみ、イタリアの州ごとに異なる郷土の味わいを楽しめるよう、日替わりでタリアテッレ(エミリア・ロマーニャ州)、トロッコリ(プーリア州)、チェカルッコリ(カンパーニャ州)、カヴァテッリ(カラブリア州)の4種から選ぶことができます。
タリアテッレは、エミリア・ロマーニャ州の定番パスタで、やや幅広の卵麵。「CAMBUSA」では「マッタレッロ」という長い麺棒を使って手のべで作っており、これはかなり技術がいるのだそう。トロッコリは、プーリア州のパスタで、100%セモリナ粉を使用した、うどんのような形状のパスタです。「トロッコラトゥーラ」という溝のある麵棒で作ります。チェカルッコリは、二枚貝という意味のショートパスタ。南イタリアで食べられることが多く、小粒に切ったパスタ生地を親指の腹で押して、二枚貝の形状に似せて成形します。カヴァテッリは、小指くらいの形状にしたパスタ生地を、人差し指と中指、薬指の指先で押して小さなくぼみを付けて成形するのが特徴。イタリアではよくあるそうですが、地方によって「チカテッリ」などと呼び名が変わるパスタで、こちらもよく南イタリアで食されています。
「CAMBUSA」の代表で、ピザ職人の高田太郎さんが焼き上げる本場仕込みのピッツァも見逃せません。イタリアでオーダーしたという薪窯で焼き上げるピッツァは、絶妙な薄さで食べやすいのに生地はもちもちで食べ応え抜群。定番人気のマルゲリータをはじめ5種から選ぶことができます。
メイン料理はお肉か魚かを選びます。この日のお肉料理は「黒毛和牛のロースト」。レアで火入されピンクに染まった美しい和牛を赤ワインソースとともにいただきます。
「CAMBUSA」では食事にぴったりなイタリアワインをボトルで50〜60種用意。豊富な知識を持ったソムリエにコースに合うワインを聞いてみるのもいいでしょう。ワインはグラスなら1200円〜用意されています。おいしいワインとともにこだわりのパスタやピッツァを食べながら、大切な人と楽しい時間を過ごせば、また明日から頑張ろう!と思わせてくれるはず。それこそ、看板がないのに常に予約でいっぱいになる「CAMBUSA」の魅力のひとつなのかもしれません。
■CAMBUSA(カンブーザ)
住所:神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町2-11-2
TEL:045-512-8882
営業時間:ランチ11時30分〜12時30分最終入店、15時クローズ、ディナー18〜20時最終入店、22時クローズ
定休日:無休
Text&Photo:Maui Hara
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
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