浅草に完全予約制の和モダンなカフェが誕生!お茶とフルーツをたっぷり使った芸術的なコース メニュー

浅草に完全予約制の和モダンなカフェが誕生!お茶とフルーツをたっぷり使った芸術的なコース メニュー

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2023年8月、浅草に新たな注目スポットが誕生しました。上質なお茶と旬のフルーツを組み合わせた新しいスイーツを提供する「いっせん」。お茶菓子とパフェ、さらに日本全国から集めた希少なお茶をコースメニューで堪能することができます。味はもちろん空間や器などすべてにこだわった店舗で過ごす時間はぜいたくの極み。詳細をチェックしてぜひお店に足を運んでみましょう!

Summary

お茶の香りと凛とした雰囲気に心が洗われる和モダンな空間

つくばエクスプレスの浅草駅から徒歩約5分、観光客で賑わう浅草の大通りから1本通りを奥に入ったところにある「いっせん」にやってきました。2023年8月にオープンした完全予約制の日本茶とお茶菓子、パフェのお店です。

店内に1歩足を踏み入れるとにぎやかな浅草の雰囲気から一変、背筋が伸びるような閑静な空気に包まれます。座席はカウンターのみ。目の前で1杯1杯丁寧にお茶を入れる様子が見られる特等席のテーブルは、特注の一枚岩でできています。天井は野外での茶会の際に使用される傘「野点傘」をイメージしたそう。さらに店内に流れる小鳥のさえずりや川の流れ、木々のざわめく音は、なんと店長の和田さんが自ら農園や森に行って録音してきたものなんです。いたるところにお店のこだわりを感じられ、特別感のある空間になっています。

カウンターにはお茶を入れるための柄杓(ひしゃく)や茶釜が並び、店内奥には和田さんが日本各地から集めた茶器が並びます。高級感漂う店内の雰囲気から、ハードルが高そう…と感じる方もいるかもしれません。しかし「上質なお茶や旬のフルーツを気軽に楽しんでほしい」というお店の思いから、メニューはお茶菓子とパフェ、貴重なお茶がセットになったコースで4000円と、一般的なティーサロンと同等の価格。さらにカウンター越しにお茶を入れてくれる和田さんはとても気さくな方で、お茶や食器にまつわるこだわりをたっぷりとお話ししてくれました。

まるで芸術品!旬のフルーツとお茶をふんだんに使ったパフェ

メニューは4000円のコース1種類のみ。3種類のお茶菓子のなかから2種、3種類のパフェのなかから1種、6種類のお茶のなかから1種をそれぞれ選ぶことができます。
お茶菓子とパフェは旬のフルーツを使用するため期間限定。基本的に3週間〜1カ月でメニューが変わります。オープンから1カ月にも関わらず、すでにリピーターの方も多いのだとか。

「いっせん」のスイーツの特徴は旬のフルーツとお茶をふんだんに使っていること。お茶の渋みが甘さを引き立てるとのことで、それぞれのフルーツにあわせて3種類すべて違うお茶を使用しています。

パフェは飯田橋にある予約が取れない日本茶デセールの名店「VERT(ヴェール)」の田中シェフが監修。9月末までの期間限定で販売されるパフェのひとつが「梨と蔵出し玉露」です。みずみずしい梨のシャリっとした食感と玉露のコクがマッチします。お茶は埼玉県池乃屋園の蔵出し玉露を使用。なかには玉露のアイスやヨモギムース、カモミールゼリーなどが入っており、さまざまな味わいを楽しめます。さらにレモンの皮がさわやかさをプラス。すっきりといただくことができますよ。

もうひとつは抹茶の魅力を堪能できる「抹茶バスクチーズと味醂粕」。抹茶のバスクチーズや青みかんゼリー、味醂粕アイスなど、こちらも豊かな味わいを感じられる一品です。バスクチーズと合わせることで抹茶の渋みがまろやかに。抹茶好きにはぜひ一度食べてほしい、新感覚の抹茶スイーツです。

「葡萄と浅煎りほうじ」は提供された瞬間から思わず声が出そうな華やかさ。たっぷりのぶどうに、はちみつとローズヒップのブラマンジェ、みょうがアイス、ほうじ茶アイス、みょうがのコンポートなど最後までその感動が続くとっておきのデザートです。

コースではこのなかから1種類を選ぶ必要があるのですが、ぜひ全部食べてほしい!リピーターが多いことにも納得です。

フルーツと和菓子が生み出す極上のお茶菓子と思いの込もったお茶が癒やしを運ぶ

(左)「柿」(右)「青みかんの外郎」
(左)「柿の羊羹」(右)「青みかんと菊の外郎」

コースの最初に提供されるお菓子もご紹介。「柿の羊羹」は、茨城県吉田茶園の「ほくめい」という和紅茶を使った餡の上に寒天で固めた柿がのっています。餡は和紅茶と合わせることで甘すぎず、すっきりとした味わいに。素朴な甘さが特徴の柿との相性は抜群です。

「青みかんと菊の外郎」は、埼玉県奥富園の「鬼の白骨」という浅煎りほうじ茶を使用した餡をういろうで包んでいます。はちみつにつけた青みかんの皮は渋みと甘みを同時に感じられ、味のアクセントに。もちもちの食感と柑橘のさわやかさ、餡のねっとりとした甘さがくせになりそうです。

(左)シャインマスカットの大福
(左)シャインマスカットの大福

シャインマスカット一粒を抹茶と煎茶で包み込んだぜいたくな「シャインマスカットの大福」も要チェック。マスカットの周りは福岡の「山科茶舗」が作る抹茶を使用した餡、さらにその外側は「つゆひかり」という品種の煎茶を混ぜ込んだ求肥が覆います。ひと口でフレッシュなフルーツとお茶の魅力を堪能できるぜいたくなお菓子。

こちらは3種類のなかから2種類を選ぶことができます。どれにするか迷っちゃいますね!

吉田農園の和紅茶
吉田茶園の和紅茶「いずみ」

フルーツ×お茶の相性の良さを知るのはもちろん、お茶本来の魅力が堪能できるのも「いっせん」の醍醐味。和田さんが実際に全国の農家に足を運び、生産者の思いのこもった上質な品だけを選定しています。

2020年にお茶の品評会で日本一の称号“一等一席”を受賞した福岡県八女市黒木町の城昌史さんが作る貴重な玉露や、百年以上続く茶生産農家、京都宇治茶房の山本甚次郎さんが手がける抹茶、そのほかにも和紅茶や烏龍茶など豊富な種類のお茶を提供。現在は6種類ですが、今後も増やしていく予定とのことです。

それぞれのお茶に合わせた選りすぐりの茶器にも注目してください!たとえばお湯を入れることで茶葉が開きやすい和紅茶や烏龍茶は平たい急須を、抹茶や煎茶など粉状に近い種類は茶葉が湯のみに入ってしまわないように底が深いものを使用しています。もちろんそれぞれ作家さんが丹精を込めて作った貴重な品。

また実はこのパフェグラス、木でできているんです。漆作家の船木智仁さんに特別にお願いして「いっせん」のために作ってもらったもの。さらにパフェスプーンも金沢の作家竹俣勇壱さん作の貴重なもの。見た目のスタイリッシュさはもちろん、食べやすさにもこだわったここでしか目にすることができない貴重な食器です。

お茶とフルーツ、さらには空間や器にもとことんこだわった「いっせん」。上質なものに囲まれてぜいたくで心洗われるひとときを過ごすことができますよ。

■いっせん
住所:東京都台東区浅草3-38-1 奥浅草ハイブリッド1A
営業時間:10〜18時
定休日:火、水曜
アクセス:つくばエクスプレス浅草駅から徒歩5分
※2023年12月閉店

photo&text 霜越緑(エフェクト)

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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