京都らしい和モダンな紙雑貨を求めて、明治26年創業の「鈴木松風堂」へ
カタチに残る京都みやげを買いたい人におすすめなのが「鈴木松風堂(すずきしょうふうどう)」。紙の筒から始まった紙製品の老舗です。さまざまな図柄の型染紙の文具や小物がバリエーション豊かに揃い、紙好き、文具好き、和小物好きにはたまらないお店です。しかもワンコイン以下で購入できる商品も多く、大勢へのおみやげが必要なときにも重宝します。
Summary
紙の筒から始まった「鈴木松風堂」130余年の歴史
京都市中京区の柳馬場六角下ル。南北の道路が几帳面に並ぶことから「碁盤の目」と称されるエリアの中にある「鈴木松風堂」。
間口が広く、奥行きも深い広々とした店内に余すところなく商品が並び、そのバリエーションの幅の広さに驚きます。
明治初年に、先代が上海で初めて覗いた万華鏡の中の夢のような世界とその紙筒に触れた時のぬくもりを日本の人々に伝えたいと紙筒の万華鏡を独自で製作、販売。その技術を生かして、もともと木でできていた着物の反物を巻く芯を紙でつくり、成功させます。写真は平成5年(1993)に創業100年を記念して作られた社史と、社内にも2本しか残っていないという初期の反物の芯。
紙筒と型染紙の組み合わせが生み出す、かわいらしい和雑貨
100年以上続く紙筒製作の技術に、型染紙を合わせた雑貨は「鈴木松風堂」ならではの看板商品。パスタ麺を入れるのにちょうどよいサイズの「パスタケース」はロングセラー。直径、高さの違いで入れ子にできる「入れ子ボックス」は、アメニティやサンプルなどついつい溜まりがちな小物を整理したり、お菓子やお薬を入れたり、入れたいものの大きさや量に合わせて選ぶとすっきりかわいく収納できます。
ブリキ缶に紙を貼った茶筒もあり。中蓋付きで湿気を防ぎます。お茶缶とありますが、コーヒー豆の保存などにも使えそうですね。
和柄のペン立てはシンプルなオフィスデスクの上にあると華やかで、手に触れたときの和紙のやさしい感触に気持ちも和みます。
「重ねペン立て」とは、本体(ペン立て)の下に高さ2.5㎝ほどの筒を重ねたもの。下の筒は消しゴムやクリップ、切手などを入れておくのに便利。かわいいだけでなく、機能面にもすぐれた商品です。同じ柄の本体x1と重ね筒x1で1セット。別売りの丸いわっぱを重ねることもできます。
渡す相手が多いときに重宝!ワンコインでお釣りの来る京都みやげ
紙筒の技術がこんなところにまで!と驚くのがボールペン。ペン立てや茶筒などに比べると触れる時間が長いので、より紙の温もりを感じることができてオススメ。ワンコインでお釣りが来るので、おみやげにも人気の商品だそう。
ボールペンと並んで人気を集めているのが「京しおり」。色や図柄のバリエーションが豊富なだけではなく「さすが老舗!」と感心するのがそのディテール。
手触りと見た目のやさしさを考えて角を丸くしているのはもちろん、紐は手作業で一本一本の紐を組む「昇苑くみひも」の京くみひもを使用。しおりに紐を通し、つぶし玉でとめるのもすべて人の手で行います。
型染紙の「御朱印帳」に「京しおり」を合わせて、社寺巡りをすれば、京都観光の気分が盛り上がりそうです。
ここでしか手に入らないご当地モチーフの紙皿コースター
さらに京都らしさを感じられるおみやげとして人気を集めているのが、ご当地モチーフの角皿。東寺の五重塔、雪化粧の金閣寺、伏見稲荷などの名所や岡崎さくら回廊十石舟めぐり、祇園祭、葵祭、五山の送り火などの行事を描いた図柄は「鈴木松風堂」のデザイナーによるオリジナルデザイン。ここでしか手に入らない品物です。
撥水加工なので、水滴のついた冷たいグラスを置いても、もし、飲み物がもこぼれても安心。お手入れもかたく絞った布巾でさっと拭くだけでOK。旅での経験をモチーフにした図柄を選べば、家に帰ってからも楽しい旅のシーンが思い出されるはずです。
「京都角皿」と「はんかちふきん」と組み合わせたギフトセットもあり。このギフトセットを選べば、紙箱をサービスでつけてもらえておトクですね。
「鈴木松風堂」でのお買い物の楽しみ方のひとつは、同じ図柄でステーショナリーが揃うこと。名刺を収納する箱や資料整理の箱などを同じ柄で揃えれば机の周りも気分もすっきり。
ここでご紹介しているものはほんの一部。店舗に足を運べば、もっとたくさんの掘り出し物に出合うことができますよ。京都みやげに迷ったとき「鈴木松風堂」が頼りになります。
■鈴木松風堂(すずきしょうふうどう)
住所:京都府京都市中京区 柳馬場六角下ル 井筒屋町409・410
TEL:075-231-5003
営業時間:10~18時
定休日:水曜
アクセス:地下鉄四条駅から徒歩10分
Photo:photo scape CORNER.大﨑 俊典
Text:京都ライター事務所 小西尋子
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。