【おとなのソロ部】「誠品生活日本橋」の「日本橋玻璃工房」で吹きガラス体験!形も色も選んで、自分好みの花器を作ってみた♪
日本橋の商業施設「COREDO室町テラス」2階にある、台湾発のカルチャー体験型店舗「誠品生活日本橋」。書籍を中心に雑貨やフードなど、厳選アイテムを揃える多彩な文化情報発信地には、ものづくりのワークショップも常設されています。今回は、その一つ、ガラス工房の「日本橋玻璃工房(にほんばしはりこうぼう)」で吹きガラスを体験!好きな色と形を選んで、おうちのインテリアを彩る世界にひとつだけのガラス花器を作ってみました。
「日本橋玻璃工房」では何が作れる?予約方法もチェック
2019年に開業した日本橋の商業施設「COREDO室町テラス」。その2階にある「誠品生活日本橋」は、多彩な文化情報を発信する台湾発のカルチャー体験型店舗。2880万㎡のフロアは書籍、文具と雑貨、レストラン、そして「日本橋玻璃工房」があるワークショップの4つのゾーンに分かれていて、台湾や日本をはじめ、さまざまな地域の文化が感じられる厳選アイテムが集結。
常設ワークショップの一つ「日本橋玻璃工房」は、ガラス工芸の総合教育機関「東京ガラス工芸研究所」に所属する職人が常駐するガラス工房です。都内の商業施設に本格的な窯を備える唯一の工房だそうで、気軽に体験できるのも魅力。
溶けたガラスに息を吹き込みながら制作する吹きガラス、ガラスの破片を組み合わせて作るアクセサリーやお箸置き作りなど、体験コースは全6つで、予約は公式サイトまたは電話、土・日曜、祝日は店頭でも予約を受け付けていて、空席があればすぐに体験できるそう(平日の体験は10日前までに要予約)。
当日は形と色と模様選びからスタート
今回は公式サイトから「吹きガラス」体験を予約しました。作業時間は約30分、料金は4400円。制作できる型は、グラス(四角、上広がり、ストレート)、小鉢、小皿、一輪挿し(なみだ型、丸型)、金魚鉢(ハート型、なみなみ型)と全部で9種類あり、さらに模様(水玉、ライン、マーブル)と色、泡入れ、金箔、文字入れの有料オプションもあります。
店内には完成見本の作品が置いてあるので、じっくり見ながら選びます。悩んだ末に決めたのは一輪挿しの丸型で、そこに水玉模様と色付けのオプション(1100円)を追加。さらに悩ましいのが水玉模様の色となるカラー選びです。「日本橋玻璃工房」では暖色系3色、寒色系12色、それ以外2色のなかから1〜3色を選べますが、組合わせのポイントは暖色と寒色を混ぜないこと。そのほうがきれいに仕上がるそうです。そして、それ以外の2色は暖色、寒色のどちらとも相性がいいのだとか。
色見本を手にとって合わせたり、完成のガラス作品を見たり、またまた悩んだ末に決めたのが寒色系の水色とグレー、そしてCグループのピンクの3色。写真は、色ガラスを細かく砕いたもので、これを透明なガラスに混ぜて花器を作っていきます。どんな色合いの水玉模様になるのか…。期待寄りの不安を胸に、吹きガラス体験が始まります。
職人さんのレクチャーを受けながら吹きガラス体験
受付表に形・模様・色などを記入したら、エプロンと軍手、腕カバーを着けて準備。商業施設の中といっても、高温の窯を備えているため、工房内は暑い。
まずは職人さんが加熱窯に筒状の鉄竿を入れて、溶けた透明のガラスを巻き付けて取り出します。これに水玉模様となる砕いた色ガラスを付けたら加熱窯に入れて、鉄竿をゆっくり回しながら混ぜていきます。ガラスは高温のため、水飴のように垂れていくので常に鉄竿を回転させるのが鉄則。
水玉模様が付いたガラスを机の上で形を整えたあと、息を吹いて膨らまします。最初は空気が入りにくいので強めに吹きますが、“回しながら強く吹く”というふたつの作業を同時にやるのがなかなか難しい。あまり膨らまなかったので、全体に空気が入るようにもう一度膨らませますが、ガラスは温度が下がるとあっという間に固まるので、その都度、加熱窯に入れて柔らかくします。
膨らます作業を何度か繰り替えし、濡れた新聞紙を使って形を整えます。ガラスはとても柔らかいので、とにかくやさしく、形を慣らすように。このときも鉄竿を回しながら、タマゴ型を目指して整えていきます。
ある程度大きくなった段階で、鉄竿からガラスを取り外す作業の準備として、ジャックというハサミのような道具を使って、切り取り線を付けます。
切り取り線を付けたあと、再び加熱窯にガラスを入れ、柔らかくなった状態で息を吹きかけて膨らまします。徐々に慣れてきて、息の強さによってどれだけ膨らむか少し分かってきた気がします。
再び息を吹き込み、自分の希望する大きさにしていきます。自由自在に好きな大きさ・形にしていく、吹きガラスの楽しさを実感!
加熱窯で柔らかくしたガラスを木の板でやさしく触るようにして、底を作っていきます。どの工程も実作業前に道具の使い方を含め、わかりやすくレクチャーしてくれるので、とても安心。
最後の工程は、花器の口の部分作り。底に別の鉄竿を付け替えたら、鉄竿をコロコロ回しながら、ジャックを使って、穴の中をそっと広げていきます。この口の大きさもお好みなので、花を何輪か生けられるように、少し大きめにしました。
このあとは、職人さんの作業となります。まずは鉄竿を取り外し、とげとげした部分をバーナーで焼いて整えます。この時点でガラスの温度は600℃とまだまだ熱いので、徐冷炉とよばれるゆっくり冷ましていくための機械に入れます。ガラスは急激な温度変化に弱く、割れてしまうこともあるので、徐々に冷ますことが重要なんだそう。
完成したガラス作品の引き渡しは10日前後。直接店舗まで受け取りに行く、または郵送(郵送代別途)となります。
体験から数日後に完成品が!自宅に飾ってみよう
数日後、ガラス花器が届きました!体験時はピンク色がメインに見えましたが、水色がきれいに映えています。グレーのくすみ具合もいい感じ。ちょっといびつなぽってりフォルムですが、自分が作ったことで、いっそう愛着がわきそう♪
菊とテマリソウ、ケイトウを生けて玄関に飾りました。とてもカラフルで、一輪挿しより花器の口を大きくして大正解!次はマーブル模様の小皿でフルーツを盛ってみようかな、暖色系のグラスを作ってみようかなぁなんて、妄想を膨らませています。吹きガラス体験で作ったオリジナルガラスを部屋に飾ったり、料理を盛り付けたりして、日々の暮らしに彩りを添えてみませんか。
■「吹きガラス」概要
開催時間:14時〜17時30分(最終受付は17時)
料金:4400円(オプション:模様と色1100円、泡入れ500円、金箔550円、文字入れ330円)、所要30分程度
※予約は公式サイト、電話、店頭で(平日は完全予約制※10日前までに要予約)。土・日曜、祝日は常時予約受付、当日予約も可
※完成品引き渡しまで10日間程度
■おすすめの利用シーン:世界にひとつだけ・自分好みのガラス作品を制作してみたいとき、ひとりでワークショップを体験してみたいとき、部屋に手作りのぬくりもりが伝わる品をプラスしたいとき
Text:木村秋子(editorial team Flone)
Photo:yoko
体験モデル:阿部綾奈(株式会社 有隣堂)
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