これぞ“THE京都氷”、一年中食べられるのがうれしい「京の氷屋 さわ」のミルキーな白味噌のかき氷
白味噌?豆腐?かき氷にはなかなか珍しい、京都の名産品で作るシロップがおどろくほどおいしい!と評判の「京の氷屋 さわ」。看板メニューともいえる「京の白みそ」と、代表メニューの「京の白みそ」「京のおとうふ」「丹波黒豆きな粉」をあいがけした「ええとこどり その①」をいただいてきました。
年中食べられる、一年を通しておいしい京都・西陣のかき氷専門店
平安時代、東西を分つメイン道路であった朱雀通を原型とする千本通は、商いの町として古い歴史のあるエリア。今もその道沿いは「西陣千本商店街」があり、個性的で魅力的なお店が多く集まっています。
そんな商店街の一角に2021年8月にオープンしたのが「京の氷屋 さわ」。京都にはまだまだ少ない、通年営業のかき氷専門店です。秋といってもしばらくは残暑が厳しいので、通年営業しているお店があるのはうれしい!
席数は11席。夏はとくに涼を求めて席の争奪戦です。店頭におよその待ち時間が示されているので、ウェイティングリストに名前を書いて、街ブラをしながら指定の時間頃に戻ってきましょう。お店の前でずっと待たなくていいのは助かりますね。
かき氷の専門店で通年営業だけに、いままで登場した氷の種類は数知れず。8~10種類ほどのメニューの中から好きな味を選べます。常に新しいシロップを開発されていて、どれにするか迷います!
必食! 京都の正月に欠かせない「白味噌」が主役のかき氷
まず初心者が食べておきたいのはスペシャリテの「京の白みそ」。京都の老舗味噌店「石野味噌」の白味噌を主役に、ミルクと白ごまシロップが脇を固め、氷の上には香ばしく炒ったキャラメルナッツと中からは生姜黒糖寒天が現れます。内容のラインアップだけ見ても、めちゃくちゃ心惹かれます。
いざ、実食! 上の味噌の部分からいただきます。京都の白味噌ならではのコクのある甘さ。味噌にしては控えめの塩気が、かき氷にはぴったり。そして、それを後ろで支えるのが自家製のミルクシロップ。甘さと濃さの加減がこれまた絶妙で、氷と白味噌をいい具合に繋いでくれます。
白味噌とミルクの味で慣れた舌に、突然やってくる白ごまシロップの新鮮な驚き。さりげなくピリピリとした生姜の刺激はシロップではなく氷の中に入った生姜黒糖寒天から生姜の成分が氷に移ったもの。それぞれに個性のある素材をまろやかなミルクシロップが包み込み、パーフェクトな味わいです。
氷を削る店主の帽子の氷旗のワッペンは、東京で何度も通った憧れのかき氷店「埜庵(のあん)」の店主からの頂きモノ。思いがけない縁があって、いまでは交流を深める間柄なのだとか。
ひらひらと羽が舞い落ちるかのような繊細な削り。「京都の良さを感じてもらえるように」と器も、ほとんどが清水焼の職人さんに色やサイズを指定したオーダーメイド。やはり“THE京都氷”といっても過言ではありません。
1杯で3度おいしい! “ええとこどり”のあいがけかき氷
次にいただいたのは、かき氷界でも人気のあいがけ。なかでも「京の氷屋 さわ」を代表する3種のシロップが同時に味わえるのは「ええとこどり その①」。しかし、いつでもあるわけではなく、きまぐれに登場するメニュー。あいがけしてあるのは、白味噌、塩きなこ、黒こまの3つの和を感じるシロップです。奥には「京の氷屋 さわ」の氷の味のベースとなるミルクシロップがたっぷり。
黒ごまときなこ、素材同士の相性もバッチリです。1杯で多くの味を味わいたい人におすすめです。
「京の氷屋 さわ」では、定番の京の白みそ、京のおとうふなどのほかに、春は桜によもぎ、夏は桃、ぶどう。秋には大枝の柿(京都市西京区の富有柿)、冬には水尾の柚子(嵯峨の山里の名産)を使ったかき氷が登場。一年を通して、目の離せないかき氷店です。
■京の氷屋 さわ(きょうのこおりや さわ)
住所:京都府京都市上京区泰童片原町664−7
TEL:075-384-0092
営業時間:11~19時(18時30分LO)
定休日:月曜不定休 ※定休日は公式Instagram( @sawa.kyotoichijo )で告知
アクセス:バス停千本中立売から徒歩2分
Photo: photo scape CORNER.大﨑 俊典
Text:京都ライター事務所 小西尋子
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