【長野県】黒部ダム竣工60周年! 観光放水や遊覧船で絶景ダムトリップを満喫
長野県と富山県の県境に位置する日本最大級のダム、黒部ダム。正式名称は、関西電力「黒部川第四発電所」。広く「くろよん」の愛称で親しまれ、国内外から多くの人が訪れる人気の観光スポットです。エメラルドグリーンの美しいダム湖では、大迫力の観光放水や遊覧船クルーズなど、楽しめるコンテンツがたくさん。2023年に竣工60周年を迎え、さらなる盛り上がりを見せる黒部ダムを100倍楽しむオススメ情報をご紹介します。
Summary
レトロな造りがかわいい「扇沢駅」から電気バスで黒部ダムへ出発
黒部ダムは、3000m級の山々が連なる中部山岳国立公園を横断する「黒部立山アルペンルート」の中に位置します。自家用車など車両の乗り入れができないため、長野県側か富山県側、いずれかのルートからバスなどを利用してダムを目指すことになります。
長野県側から行く場合は、大町市にある「扇沢駅」が出発地点。電車の場合はJR信濃大町駅が最寄り駅となり、路線バスやタクシーで扇沢駅まで行くことができます。
レトロな雰囲気が魅力の扇沢駅の駅舎には、限定のお土産を扱うショップやレストハウスなどが設けられています。バスのチケットを購入したら、休憩スペースや展望テラスから景色を楽しむのもおすすめです。
扇沢駅から黒部ダム駅までは、関電トンネルを走る「電気バス」に乗って進みます。夏でも涼しいトンネル内には、黒部ダム建設の最難所と言われた「大破砕帯(だいはさいたい)」があるので要チェック。トンネルの岩肌が青い光で照らされ、今も水が流れ出ている様子が見られます。
5カ所ある展望スポット。タイミングが合えば虹のかかる観光放水も見られる!
終点の「黒部ダム駅」についたら、まずは220段の階段を上がって「ダム展望台」へ。広がる青空にエメラルドグリーンの美しいダム湖、アーチ型の堰堤や観光放水などが一望できるビュースポットです。
観光放水は、毎年決まった時期決まった時間内に、毎秒10t以上の水が霧状となって流れ落ちる黒部ダムの風物詩。「外階段」や「放水観覧ステージ」、「レインボーテラス」や「堰堤」など計5カ所のビュースポット から見ることができます。
場所によって見える景色が変わるのも一興。この日は堰堤の上から、谷底にかかるダブルレインボーを見ることができました!
遊覧船「ガルベ」で北アルプスの山々を一望する湖上クルーズへ
アーチ型の堰堤を渡り、トンネルを抜けたら、遊覧船「ガルベ」の船着場が見えてきます。遊覧船の運行はおおよそ1時間に1本。各ビュースポットからは少し距離があるので、乗船時間に余裕を持って移動するのがおすすめです。
「ガルベ」は、日本で最も高い場所を運航する遊覧船で、最高標位1448mの黒部湖を30分かけて巡ります。
船が浮いて見えるほど透き通った水面。湖上からは、雑々しくそびえる立山をはじめ、北アルプスの山々が望めます。左右それぞれで、咲く花や木々に違いが見られるのも、富山県と長野県にまたがる黒部湖ならでは。船内アナウンスでは、黒部の歴史や植生についても説明してくれます。
船着場の奥には、吊り橋と湖畔遊歩道が続いています。遊歩道の先にはブナの原生林や湧水など、みどころも盛りだくさん。アクティブ派の人はぜひ足をのばしてみてくださいね。
黒部ダムレストハウスでダムカレーと限定みやげをチェック!
ランチとお土産選びは、ダム湖の横に立つ「黒部ダムレストハウス」へ。
1階の軽食処では、2023年夏から提供が始まった「ハサイダージュエル」がおすすめ。爽やかなサイダーにひんやり冷たいリンゴやブドウのゼリーがイン。見た目も涼やかな映えドリンクです。
ハサイダーは、破砕帯から湧き出す天然水を、甘さ控えめのサイダーに仕上げたご当地サイダー。他にも、クランチクッキーの上にたっぷりモカソフトがのる「くろにょんソフト」480円や、甘酸っぱい「木いちごソフト」450円など、スイーツが豊富です。
2階のレストランの人気メニューは、B級グルメとして話題を集める「黒部ダムカレー」。地域内のさまざまな店で販売されていますが、「黒部ダムレストハウスのカレー」は、エメラルドグリーンを表現したほうれん草のルーが特徴です。味は少し辛めで、2つ並んだカツは遊覧船「ガルベ」をイメージしています。
お土産の人気は、大きく安全第一と書かれた黒部ダムクッキー600円や、ヘルメット形の箱に入ったチョコクランチ760円。昔懐かしい優しい甘さのヘルメット金平糖500円も、2023年夏に新たに加わった商品です。
レストハウス周辺では、運がいいと黒部ダムのマスコットキャラクター「くろにょん」に出会えることも。見かけたら、「くろにょん!」と声をかけてみてくださいね。
まだある!60周年を迎えた黒部ダムのオススメ情報
竣工60周年を迎えた2023年は、さらにさまざまな企画が進行中です。スマホひとつで簡単に参加できるスタンプラリーでは、全てのスタンプを集めると、60周年デザインの記念品がもらえます。集め終わったら、扇沢駅か黒部ダム駅の切符売り場で景品と交換してもらいましょう。
ダム湖のエメラルドグリーンがモチーフの60周年グッズも展開中。タオルや手拭い、クリアファイルなど、ちょっとレトロで可愛い商品が揃います。
また大町市街地では、空き店舗等のシャッターを活用した『くろよん60 市街地 シャッターアート』が開催中。2023年11月30日(木)までの間、黒部ダムにちなんだアート作品が無料で楽しめます。
春は新緑に残る雪景、秋は紅葉など、4月から11月にかけて色鮮やかな景色で出迎えてくれる黒部ダム。60年の歴史に思いを馳せながら、大自然に癒やされるひとときを過ごしに出かけてみてはいかがでしょう。
■黒部ダム
住所:富山県中新川郡立山町芦峅寺
TEL:0261-22-0804(くろよん総合予約センター)
営業時間:7時30分~17時
定休日:12月~4月中旬(シーズン中無休)
駐車場:扇沢駐車場700台(無料350台、有料350台)
Text:間藤 まりの
Photo:和田 博
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