「KOUGEI EXPO IN OKAYAMA」が2023年11月3~5日に開催!全国の伝統的工芸品と職人の技にふれてみよう
2023年11月3日(金・祝)~11月5日(日)の3日間、岡山県のコンベックス岡山 中展示場で、「KOUGEI EXPO IN OKAYAMA(第40回伝統的工芸品月間国民会議全国大会)」が開催され、全国の伝統的工芸品が大集合。職人さんたちによる製作実演のほか、製作体験や伝統的工芸品のカプセルトイなど、伝統的工芸品の魅力を伝える企画が目白押し。手仕事のすばらしさを体感しに、岡山へ出かけてみませんか。
Summary
「KOUGEI EXPO」は全国各地の伝統的工芸品や職人が集結する一大イベント!
陶磁器や漆器、和紙、木工品など、地域の特徴を反映したさまざまな伝統的工芸品を探すのは、旅の楽しみの一つですよね。そんな全国各地の伝統的工芸品が一堂に会するのが「KOUGEI EXPO」。経済産業省では、伝統的工芸品をより広く知ってもらうため、昭和59年(1984)から毎年11月を「伝統的工芸品月間」と定め、全国各地で普及啓発活動を実施しています。
「KOUGEI EXPO」はその中心イベントとして毎年開催地を変えて実施されており、今年は2023年11月3日(金・祝)~5日(日)の3日間、岡山県で開催されることが決定しました!
会場は岡山市と倉敷市の市境に位置する総合展示場「コンベックス岡山」の中展示場。最寄りのJR中庄駅から無料のシャトルバスが運行予定なので、アクセスもラクチンです♪
入場は無料で、職人さんによる製作実演のほか、製作体験やイベントステージなど、趣向を凝らしたさまざまな催しが楽しめますよ。
ところで「伝統的工芸品」と「伝統工芸品」は何が違うのか、疑問に思ったことはありませんか。
「伝統工芸品」は明確な定義はないものの、「長年受け継がれてきた技法で作られる日用品」を指す言葉。対して「伝統的工芸品」は以下の5つの項目をすべて満たし、経済産業大臣の指定を受けた工芸品のことをいうんです。
① 主として日常生活で使われるもの
② 製造過程の主要部分が手づくりであること
③ 100年以上前から続く技術又は技法により作られるもの
④ 100年以上前から使用されてきた原材料を主として用いているもの
⑤ ある程度の規模を成す一定の地域において作られているもの
「伝統的工芸品」が、長い歴史の中で受け継がれてきた品々ということが分かりますね。
工芸品を買うだけじゃない!見て、触って楽しめるさまざまな体験も要チェック
「KOUGEI EXPO IN OKAYAMA」では、伝統的工芸品の販売だけでなく、職人さんによる製作実演など、日本各地の伝統的工芸品を体感できる企画が盛りだくさん。
「TEWAZA LIVE」では、製作実演やワークショップが開催されるほか、各工芸品の原材料の紹介などもあり、一品一品の魅力を体感することができちゃいます。宮城伝統こけし(宮城)の製作実演のほか、開催地である岡山の伝統的工芸品・備前焼や山鹿灯籠(熊本)の製作体験など、24産地の伝統的工芸品に出合えます。
「CRAFT MARKET」は、作り手との対話を楽しみながら伝統的工芸品を購入できるエリア。化粧筆としても人気が高い熊野筆(広島)や岐阜和傘(岐阜)など、34品目の伝統的工芸品を実際に手に取って、その技術の高さを実感できます。日本津々浦々の伝統的工芸品の中から、お気に入りの一品を探してみませんか?
優れた製作技術が認められた「伝統工芸士」たちの技が光る、コンクール展示会も。匠の技に直にふれ、卓越した技術と美意識をぜひ体感してみてください。
そのほか、伝統芸能の披露や邦楽器演奏、学生さんたちによるパフォーマンスなどのステージイベントも要チェック。何が出るか楽しみな伝統的工芸品のカプセルトイ「伝ガチャ」や、暮らしの中で伝統工芸を楽しむためのテーブルコーディネートなど、より伝統的工芸品を身近に感じられる企画もたくさん用意されています。
会場で購入したり製作実演を見たり、製作体験したり!注目の工芸品をご紹介!
備前焼(岡山)
まずは今年の開催地・岡山の伝統的工芸品から。岡山では備前焼と勝山竹細工の2つが伝統的工芸品に指定されています。
備前焼の歴史は古く、平安時代から作られていたとも。日本六古窯の一つに数えられ、室町時代末期頃からはその素朴さが、多くの茶人たちに愛されてきました。釉薬も絵付けも施さず、焼く時の窯の中の状態によって焼き物の色や表面が変化する備前焼は、二度と同じ作品が生み出されない自然の芸術として人々を魅了しています。
イベント当日、「備前焼コーナー」では展示・販売されるほか、製作実演を見学することができ、「TEWAZA LIVE」では製作体験も楽しめます。
甲州印伝(山梨)
山梨の甲州印伝は、鹿革を原材料とする工芸品で、鹿の革をなめして加工し、漆を用いて模様付けしたものです。戦国時代からの歴史をもち、江戸時代の滑稽本『東海道中膝栗毛』にも印伝のことが描かれています。使い込むほど手になじみ、現在は財布や印鑑入れ、ハンドバッグや巾着袋など、身近な品として愛され続けています。
甲州印伝はイベント当日、「CRAFT MARKET」で購入できます。
大館曲げわっぱ(秋田)
秋田の大館曲げわっぱも当日ぜひチェックしたい伝統的工芸品の一つ。数ミリの薄さに削いだ天然秋田杉を曲げて成形したもので、軽さに加え、その優美な色合いと真っすぐな木目、香りが特徴です。弁当箱はもちろん、最近はマグカップやワインクーラーなどの製品も登場しています。
大館曲げわっぱはイベント当日、「TEWAZA LIVE」で製作体験を楽しめます。
山中漆器(石川)
山中漆器は、石川県加賀市の山中温泉地区で作られている漆器。安土桃山時代、木地師(ろくろを回して木工品を作る職人)たちが山中温泉の上流の集落に移住したことから始まったとされ、芸術的ともいえる高度なろくろ技術が特徴です。手になじむ上品なお椀などをメインに、幅広い食器類が揃います。
こちらはイベント当日、「TEWAZA LIVE」で、職人さんによる製作実演を間近で見られます。
江戸木版画(東京)
江戸木版画は、日本独自の多色摺り木版画技術。江戸庶民の暮らしを写し、夢や憧れを摺り上げているのが特徴です。「絵師」「彫師」「摺師」といった職人とプロデューサーである「版元」によるシステムに加え、喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重ら、江戸の天才絵師たちの活躍もあり、ゴッホやモネなどのヨーロッパの画家たちに多大な影響を与えたことでも知られています。
イベント当日、「CRAFT MARKET」で購入することができます。
波佐見焼(長崎)
波佐見焼は、長崎県の北部に位置する波佐見町付近で作られる陶磁器。豊臣秀吉の朝鮮出兵に参加した大村藩主が帰国する際に連れてきた朝鮮の陶工によって始められたとされています。茶碗や皿のほか、徳利などの日用品が多く生産され、なかでも厚手の染付の茶碗は「くらわんか碗」という名前で、今でも普段使いの食器として親しまれています。
こちらはイベント当日、「CRAFT MARKET」で購入できるほか、「TEWAZA LIVE」で製作実演も見られます。
また、岡山県指定の「郷土伝統的工芸品」の魅力にもふれられます。岡山県では11品目の工芸品が「郷土伝統的工芸品」として県に指定されていますが、今回は倉敷はりこやがま細工など、8品目が出展。製作体験や製作実演に加え、展示販売も行われます。
さらに、当日はキッチンカーの出店があるので、お腹がすいたら岡山県の名物グルメもぜひ味わってみてください。
職人さんの話を直に聞いたり、さまざまなステージイベントに足を止めたり、あっという間に1日が過ぎていきそう。「KOUGEI EXPO IN OKAYAMA」で、日本に息づくその地域ならではの匠の技を感じ、上質な手仕事の品々を探してみてはいかがでしょう。
■KOUGEI EXPO IN OKAYAMA(第40回伝統的工芸品月間国民会議全国大会)
開催日:2023年11月3日(金・祝)~5日(日)
開催時間:10~17時(5日は~15時)
料金:入場無料
開催場所:岡山県岡山市北区大内田675 コンベックス岡山 中展示場
公式WEBサイト:https://kougei-expo.com/okayama/
主催:経済産業省、一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会ほか
Text:小山亮子(vivace)
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Sponsored:一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会