【北海道 知床】 世界自然遺産を満喫! 知床五湖ウォーキング
知床の原生林の中にたたずむ5つの湖。知床五湖は知床八景のひとつにも数えられ、美しい景観が楽しめます。幻想的な湖沼や多様な動植物が息づく、豊かな知床の大地を歩いてめぐってみましょう。知床五湖散策コースは、すべての湖をめぐる「地上遊歩道コース」と、一湖と知床連山を気軽に体験することができる「高架木道コース」の2つがあります。所要時間や体力に合わせて計画を立てましょう。
神秘の湖をめぐる2つのコース
知床五湖を散策するコースは、ガイドツアーや散策前のレクチャーが必要な「地上遊歩道コース」と、いつでも自由に行き来ができ、ヒグマがいても安全に歩ける「高架木道コース」の2つがあります。
✔コースの詳細はコチラ
知床は世界的に見てもヒグマの高密度生息地で、ヒグマとの遭遇率が高い場所になります。高架木道はヒグマがいても安全に歩くことができるコースです。
感動の大自然が目の前に! 地上遊歩道コース
今回の取材は、植生保護期に知床ネイチャーオフィスの松田光輝さんに案内をしてもらい、地上遊歩道コースの大ループコースを回ってきました。
まずは、お手洗いを済ませ、水もしくはお茶を用意し、フィールドハウスでレクチャーを受けます。知床五湖散策中は食べ物の持ち込みはNGです。もし持ち歩く場合も密閉できる容器の中に入れ、野外での食べ歩きをしてはいけません。 レクチャーでは、万が一クマと遭遇した場合の対処方や散策中に気を付けるべきことなど、注意事項を映像を見ながら教えてもらいます。
そしていざ出発! 見える景色の説明を受けながら、青々と美しい木々の中を歩いていきます。
地上遊歩道コースを進んでいくと、芸術的な形の木を発見!これはイチイの木が倒れ、根っこがあらわになったとのこと。イチイの木は腐りにくいため、根が残りこのような形で残っているそうです。
説明を受けながら歩くこと約30分。五湖に到着しました。大ループコースは五湖→四湖→三湖→二湖→一湖の順に歩いていきます。水面では水鳥が気持ちよさそうに泳いでいました。
五湖から四湖までは10分程度。五湖と同様に原生林に囲まれた静かな湖です。
対岸に浮かぶ小島が特徴の三湖。広々とした湖面と知床連山全体を眺めることができます。
小ループ散策をした人との合流地でもある二湖は、周囲約1.5kmの湖で、知床五湖最大。湖と知床連山の姿を望める絶景スポットです。
順路の杭の上部分に穴が開いているのがわかりますか? これはヒグマの歯型だとか。
紅葉や冬の雪のシーズンも魅力です!
知床は季節によってさまざまな表情を見せてくれます。取材で訪れたのは夏の時期でしたが、夏が終わり9月下旬頃からは知床連山の稜線から少しずつ色づき始めます。知床五湖周辺では、10月中旬以降が紅葉の見ごろとなります。
冬季は道路が閉鎖されているため、認定を受けたガイド同行のツアーのみの利用となります。
持ち物・注意事項も忘れずにチェック
■リュックなど両手があくようなバッグ
■レインウエア
■水もしくはお茶
■軍手・タオル
■帽子、サングラス、日焼け止めなど
夏でも遊歩道を歩く際は、虫刺されや下枝などでの傷を防ぐために、薄手の長袖・長ズボンで、濡れても乾きやすい素材が最適です。
春や秋の天気が悪い日は、日中でも10℃以下になることがあるので、防寒準備をしっかりとして訪れるようにしましょう。
冬の知床の最高気温はマイナス5℃~3℃前後、最低気温はマイナス20℃にもなります。スキーウエアなどの防水・防寒素材のウエアに、中には保温性の高い服を重ね着しましょう。頭も耳まで隠れる帽子を用意するなど、とにかく暖かい恰好で準備をしてくださいね。
<注意事項>
●遊歩道に入るとトイレはないので必ずトイレを済ませてから出発しましょう。
●飲み物は、水・お茶など、糖分が入っていない飲み物はOKですが、ヒグマや蜂を誘引するジュースや食べ物は持ち込み不可です。
●地上遊歩道はヒグマ出没時は閉鎖となります。ガイドや指導員の指示に従いましょう
多くの野生動物が暮らす世界自然遺産の知床。ぜひルールを知ったうえで、知床の自然を体感しに訪れてみてください。
Text:るるぶ情報版編集部
Photo:西村光司
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