【安曇野さんぽ】豊かな湧水とのどかな田園風景に癒される!ビストロランチとスペシャルティコーヒーも満喫
長野県のほぼ中心部に位置する安曇野市は、北アルプスの麓、のどかな田園風景が広がり、四季折々の自然に癒される町。川底まで透けて見えるほど清らかな水が湧き出る“湧水の郷”としても知られ、いたるところで美しい水辺の風景に出合えます。パワースポットとして人気の神社や美術館、牧場やカフェ、レストランも点在し、豊かな自然を感じながら散策するのも楽しい場所です。安曇野を周遊するバスもあり、穂高駅前ではレンタサイクルやシェアサイクルも借りられるので、気ままに安曇野さんぽを楽しんでみませんか?
Summary
北アルプスの山麓に広がる、四季折々に美しい田園風景
雄大な北アルプスの裾野に広がるのは、どこまでも続く田園風景。春には水が張られた田んぼの水面に残雪の北アルプスが映り、息を呑むような水鏡の景色が現れます。夏には青空にくっきりと浮かぶ山の稜線と青々とした田んぼのコントラストが、秋には黄金色に実った稲穂の輝きが、心まで潤してくれるよう。冬になると山々の雪景色は迫力を増し、里に雪が降ると、あたり一面銀世界に。季節ごとに、豊かな自然の光景が楽しめます。
名水百選に輝く「安曇野わさび田湧水群」の清らかな湧水
北アルプスの雪解け水が地中にしみ込み、伏流水となって湧き出す安曇野の湧水は、1日70万トンもの豊富な水量を誇ります。水温は真夏でも15度を超えることはないとか。その清らかな水は、ワサビ栽培や養殖のニジマス、信州サーモン、さらにはお米や蕎麦、リンゴなどの農作物を豊かに育んでくれます。
「安曇野わさび田湧水群」は、名水百選30周年を記念して行われた観光省の名水百選選抜総選挙(2016年)で、4部門中2部門で全国1位に輝いたスポット。せせらぎの水音が心地いい公園では、膝丈ほどの深さの水がこんこんと湧き出ています。
■安曇野わさび田湧水群(あづみのわさびだゆうすいぐん)
住所:長野県安曇野市豊科南穂高6780
営業時間:見学自由
豊富な湧水を利用した「大王わさび農場」へ
日本一広いわさび園「大王わさび農場」は、ここだけで1日約12万トンもの水が湧き出る湧水スポット。自由に入園できる広大なわさび田の先には親水広場があり、手や足をつけて湧き水の冷たさを体感することができます。広場の池をのぞけば、透き通った水中にニジマスやカジカの姿も。
4月下旬〜11月上旬には、豊富な湧水をたたえた蓼川(たでがわ)でクリアボート体験も楽しめます。川底まで見えるほど透明度の高い川を進む、15分ほどのクルージング。澄んだ空気とまばゆい緑の中、爽快な水遊びを満喫しましょう。
■大王わさび農場(だいおうわさびのうじょう)
住所:長野県安曇野市穂高3640
TEL:0263-82-2118
営業時間:3〜11月は8〜17時、12〜2月は9〜16時
定休日:12月31日〜1月2日
入場料:無料
安曇野のあちこちで出合える、微笑ましい守り神・道祖神
安曇野には400体以上の道祖神が点在し、その数は単体の市町村で日本一といわれています。道祖神とは、五穀豊穣、無病息災、子孫繁栄、また旅人の安全を祈願する身近な守り神。古くは江戸時代中期(1700年代)のものもあるそう。
彫刻の描写はバラエティに富んでいて、男女の神様が寄り添って立ち、手を握っていたり、腕を組んでいたり、なかにはぐっと抱きしめていたり、餅つきをしていたりする像も。鮮やかに彩色されている像もあり、つい見入ってしまいそうです。
季節を感じるおいしいひと皿をビストロで
安曇野散策の途中に立ち寄るなら、肩肘張らずに楽しめる「パーラーつばめ」へ。ここは、東京や安曇野のフレンチの店で経験を積んだ店主が、奥様とともに開いた小さなビストロ。地元で採れる野菜や、各地の漁港から直送される魚、ヨーロッパから届く肉を使ったおいしいひと皿と、自然派ワインで楽しませてくれます。
ランチは週末のみの提供ですが、季節ごとにグラタンやカレー、お肉のプレートなど4種が登場します。パスタはご近所の製麺所にオーダーした生パスタ。鴨肉のボロネーゼは、鴨もも肉を粗挽きミンチにしたコクのあるソースが、もちもちの太麺によく絡んでとっても幸せな味!冬はエゾジカのボロネーゼなど、濃厚で奥深いメニューがお目見えすることもあります。
食後にはぜひ、クラシックな固めプリンや自家製ジェラートを。ジェラートは定番のバニラのほか、トマトやとうもろこし、いちじく、グレープフルーツと生姜など、季節の野菜や果物で作るフレーバーも登場します。地元で採れるまるで南国フルーツのような味の果物・ポポーのジェラートは、トロピカルでクリーミーな味わいに思わず悶絶しました!
■パーラーつばめ(ぱーらーつばめ)
住所:長野県安曇野市豊科4345-9
TEL:0263-55-0273
営業時間:17〜22時(21時LO) ※土・日曜、祝日は11時30分〜、ランチは〜14時
定休日:火・水曜
のどかな田園地帯に立つカフェで、スペシャルティコーヒーを
散策途中、安曇野の田園地帯に突如現れる、赤い屋根のカナディアンログハウスの建物「チルアウトスタイルコーヒー」は、居心地のいいスペシャルティコーヒー専門店です。建物に入ると、どこか厳かな教会を思わせる雰囲気。大きな窓に面したカウンターにはくつろげる1名用ソファが並んでいて、季節ごとに表情を変える田園風景をひとり占めできます。
コーヒーは、個性あるシングルオリジンの豆を厳選して3種用意。1杯ずつハンドドリップで入れるコーヒーを味わいながら、チルなひとときを過ごしましょう。
ドリップコーヒーに加え、エスプレッソドリンクも評判。エスプレッソとミルク、オレンジピールシロップ、チョコレートシロップで作る「オレンジショコラカフェ ラテ」は、甘さとほろ苦さが絶妙なバランスの1杯です。
コーヒーのお供には、「チョコレートブラウニー」400円や「ベイクドチーズケーキ」550円などのスイーツを。おなかが空いたら、「ホットサンド」600円や「ベーグルサンド」もおすすめです。
■CHILLOUT STYLE COFFEE(ちるあうと すたいる こーひー)
住所:長野県安曇野市穂高有明3293-1
TEL:0263-87-7663
営業時間:4〜11月は9〜18時(17時30分LO)、12〜3月は10〜18時(17時30分LO)
定休日:木曜、第3週の火~金曜
北アルプスとどこまでも続く田園風景、澄み渡る湧水、そして、そこここで出合える守り神・道祖神に癒される安曇野トリップ。おいしい一皿を楽しめるビストロと眺めのいいカフェにも立ち寄って、心もおなかもゆったりと満たされる1日を!
Text:塚田真理子
Photo:松本千尋、塚田真理子、内山温那
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