【静岡・焼津】「焼津港 丸入商店 焼津総本店」でミナミマグロと生糀スイーツを堪能
焼津に来たらやっぱりおいしい魚が食べたい!そんな時におすすめしたいのが「焼津港 丸入商店 焼津総本店(やいづこう まるいりしょうてん やいづそうほんてん)」。自慢のミナミマグロをふんだんに載せたお重や、焼津に古くから伝わる漬け魚の定食がいただけます。漬け魚の仕込みに使用するのと同じ生糀を使ったスイーツも、ここだけの味わい。お得な直売所も見逃せません!
Summary
「焼津港 丸入商店 焼津総本店」ってこんなところ
東名高速道路大井川焼津藤枝スマートICから車で約5分の場所にある「焼津港 丸入商店 焼津総本店」。焼津の老舗マグロ問屋、マルイリフードサプライが「本当においしい魚を食べてもらいたい」という思いで立ち上げた飲食店&ショップです。
メインとなっているのは、さまざまな種類の「マグロ」と、焼津に古くから伝わる食文化「漬け魚」。飲食店の「波なれ」、テイクアウト専門のカフェ「engawa」、ギフトなど丸入ブランドの商品が購入できる「丸入商店」、お得な直売所「マルイリ直売所」の4つのコーナーで構成されています。
丸入商店の味を存分に味わえる、お味見処「波なれ」
まずは飲食店「波なれ(はなれ)」へ。週末はオープン前から行例ができるほど人気の波なれは、「丸入商店の味を食べて納得してから買ってもらうための“味見せ処”」という位置付け。波なれのメニューに使われているマグロや調味料の多くは、隣の「丸入商店」で購入できます。
入り口にはマグロの水揚げや市場の競りの写真が飾られていて、マグロ問屋が経営する店という雰囲気が伝わってきます。正面に置かれたベンチは、昔使われていたマグロの箱をリメイクしたもの。
木の温もりを感じる店内は、広々としていて、ゆったりとくつろげます。
さっそく天然ミナミマグロがお重に入ってお出ましです。「赤いダイヤ」ともよばれるミナミマグロ。お刺身はどれもツヤツヤしていて麗しい……。そして肉厚で一切れが大きい!
しっかりとした歯応えの赤身、程よく脂がのり陶器のようにきめ細やかな中トロ、口の中でとろける大トロの3大スターに加え、贅沢にも炙りにした中トロまで。食感が変わり少し香ばしくて、これまた絶品です。
たたきも手間ひまかけて骨の間の肉をすくい取ったであろう、ゴロゴロと身が残るすき身です。これぞ本気のみなみまぐろ重。
なぜ丸入商店のミナミマグロがこんなにもおいしいかというと、まず天然物であり、南緯40°という水温が低くエサが豊富な海にいたため、身が締まっているから。
更に、しっかりと目利きされているのもポイント。天然物ゆえ個体差がありますが、競りの時だけでなく自社でもう一度お腹部分を開き、選別しているのだそう。キメ細かさ、白さなど、同社の基準に達した物だけを提供しているんです。
これだけのクオリティを携えながら、金額は驚くほどリーズナブル。ここまで上質のマグロを気軽に食べられる店には、マグロの町・焼津でもなかなかお目にかかれません。
メニューはまぐろ重のほか、お寿司のセットや漬け魚の定食などがあります。
こだわりは調味料にも。静岡県内で作られたオリジナルの醤油が2種類用意されていて、味変も楽しめます。
静岡県内のブルワリーのクラフトビールも提供。地元のおいしいものの共演、最高です!
お手頃価格で鮮魚が買える「マルイリ直売所」と、丸入ブランドを販売する「丸入商店」
食事の後は、併設のショップでお買い物。店内は「マルイリ直売所」のコーナーと「丸入商店」のコーナーに、緩やかに分かれています。
まずはマルイリ直売所から見ていきましょう。魅力的なお値打ち価格の秘密は、工場がすぐ隣にあり、中間業者をはさまず提供できるから。
「みなみまぐろ たたき」は、Webサイト「Rakuten」のふるさと納税返礼品で販売数日本一に輝いた逸品。ショップでの販売はしていませんでしたが、焼津市民からのリクエストで販売することになったそう。
流水に10分ほどさらしておけば解凍できるので、おかずが足りない時にも便利な一品です。
すぐに食べられるお寿司や惣菜、冷凍の加工品もさまざまあって、選ぶのも楽しい!おいしくてリーズナブルな希少部位は、早い者勝ちですよ。
丸入商店では、波なれで提供されている漬け魚と同じものを販売しています。サイズは、スーパーで見る切り身よりだいぶ大きくて立派。これを上手に焼けば、お店と同じ味を自宅でも味わえます。
漬け魚は焼津に古くからある食文化で、新鮮な魚を糀や味噌に漬け、日持ちするよう手を加えたもの。焼くと香ばしく、深みのある味わいが楽しめます。
丸入商店の漬け魚は「生糀漬(本さわら)」「あいじろ漬(メカジキ)」「熟成粕漬(銀だら)」の3種類で、おすすめは生の糀を使った「生糀漬(本さわら)」。この生糀がまたすごいんです。
江戸時代から味噌を作り続けている、近所の蔵元「カネジュウ食品」が提供している特別な糀で、生ゆえ日持ちせず、近場でないと提供できないのだそう。車で5分という距離だからこそ実現した、奇跡のコラボなんです。酵素が活きているので、魚が断然おいしくなるのだとか。
お刺身のショーケースに鎮座する大きな塊は、焼津みなみまぐろの「カワラ」という状態のもの。断面の美しいグラデーションに見入ってしまいます。
刺身の味は、解凍の仕方でまったく変わってしまうそうですが、丸入商店では解凍装置も兼ねた最新式のショーケースで、最高の状態で保管されています。
波なれの定食に付く味噌汁の材料も販売。みそ汁の素と香りの良いあおさのりを買えば、お店の味をほぼ再現できます。全国から取り寄せた珍しい調味料やお菓子なども揃っていて、ちょっとした食のセレクトショップでもあります。
生糀をスイーツでも!「engawa」の生糀スイーツとパニーニサンド
最後にテイクアウト専門のカフェ「engawa」へ。
一番人気は「生糀ソフトクリーム」。生糀は、先ほど紹介した生糀漬に使われているものと同じものを使用。ソフトクリームに生糀が練り込まれているだけでなく、上に生糀を乗せる「追い糀」で、生糀をそのまま味わうことができます。
砂糖不使用なのにすっきりとした上品な甘さです。
地元との繋がりも大切にしていて、焼津や藤枝の農家で育ったブルーベリーやマンゴーとのコラボメニューも。地場産フルーツと生糀を使ったドリンクも人気です。
お腹に余裕がある時は、パニーニサンドもおすすめ。新鮮なマグロのタルタルがたっぷり。アボカドやオニオン、ディルなどハーブもトッピングされ、スパイシーな味わいがクセになります。生臭さはまったくなく、カリッと焼き上げたパンにマグロが合う!
ミナミマグロの魅力がこれでもかと詰まった焼津港 丸入商店 焼津総本店。東名高速道路のICからすぐ近くなので、おでかけの途中に少しだけ寄り道をしてみるのもおすすめですよ。
Text:小長井真由子(FIKA)
Photo:森島吉直(しずおかオンライン)
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。