【長野県飯山市】生チョコの生みの親が手掛ける「奥信濃BUNZO」が2023年12月移転オープン

【長野県飯山市】生チョコの生みの親が手掛ける「奥信濃BUNZO」が2023年12月移転オープン

チョコレート チョコレート専門店 バレンタイン ケーキ スイーツ カフェ
Twitter Facebook LINE はてなブックマーク Pocket

長野県の北端、新潟県との県境にほど近い長野県飯山市は人口約2万人の小都市で、北陸新幹線の飯山駅があり、都内からは約1時間半でアクセスできます。野沢温泉や黒姫、妙高といった人気スノーリゾートに近接し、スノーシーズンになると世界中から多くの人が雪山を目指して訪れます。2023年12月、そんな飯山市内に、生チョコレ―トの生みの親として知られる小林正和氏が手掛ける「奥信濃BUNZO」が移転オープンしました。

Summary

メイド・イン・ジャパンの生チョコレート

BUNZOキャプ入ります
出身が飯山市の小林正和シェフ

現在、広く親しまれている生チョコ。実は、日本発祥のスイーツだって知っていますか? 読んで字のごとく、まるで生のようになめらかで軟らかい食感のチョコレートは、その口当たりが評判となり、登場してから間もなく、日本中のスイーツ好きから愛されるようになりました。「奥信濃BUNZO」のオーナーシェフ小林正和氏はその生みの親なんです。

BUNZOキャプ入ります
1982年の創業時から現在でもほぼ毎日工房に立っています

小林シェフは菓子職人としてフランス菓子やスイス菓子を学ぶなかで、ベルギーの老舗チョコレートメーカー「CALLEBAUT(カレボー)」のチョコレートに出合い、そのおいしさに感銘を受けました。以来、チョコレートを中心とした洋菓子の製造に没頭し、ついには念願だった「CALLEBAUT CHOCOLATE ACADEMY(カレボーチョコレートアカデミー)」に日本人として初めて参加。そこでチョコレートについて学び、帰国後は、ベルギーで得た知識や技術を生かし、最初に菓子職人として働き始めた思い出の地、平塚市に「シルスマリア」をオープンしました。

トリフの真ん中だけ食べたい!という贅沢な発想

BUNZOキャプ入ります
“元祖”生チョコを購入するため、日々多くの人が訪れます

生チョコが誕生したのは、「シルスマリア」オープンから4年後の昭和61年(1986)のこと。きっかけは「トリフ(トリュフともよばれますが、小林シェフはトリフとよんでいます)の真ん中の軟らかい部分だけ食べたい!」という小林シェフの食欲とアイデアでした。トリフチョコレートの定義は広く、さまざまなバリエーションがありますが、小林シェフの言うトリフは、チョコレートをベースに生クリームを混ぜ合わせてなめらかなクリーム状に仕上げた「ガナッシュ」を、チョコレートでコーティングして固めたもの。

BUNZOキャプ入ります
長年の経験を頼りに、チョコレートの結晶を壊さないよう丁寧なテンパリングを行います

本来トリフは、ガナッシュを作るところからチョコレートでコーティングして完成するところまで、およそ4日間を要するのだそう。それなら、半分の工程でトリフの要であるガナッシュだけを商品化して販売したら人気が出るのでは、と考え試作を繰り返しました。

こうして生まれた生チョコはクチコミで広がり、瞬く間に大ヒット商品に。これがきっかけとなり、製菓会社やコンビニスイーツの商品開発、監修にも関わるようになり、多くの生チョコの誕生に携わり、広く生チョコが知られるようになりました。

シェフの故郷で提供するココだけの生チョコ

「シルスマリア」の創業から約40年が経過した2021年2月。小林シェフはお店を譲り、生まれ故郷である長野県飯山市に「奥信濃BUNZO」をオープンします。

お店の名前は、シェフが文化の日に生まれたことにちなんで「文蔵」と名付けられる予定だった。というストーリーから「“小林正和”ではない、もうひとりの自分を大切にしたい」という思いを込めているそう。

シェフのノウハウをいかして、オリジナルの生チョコを展開する「奥信濃BUNZO」は、すぐに地元の人気店に。以前からの根強いファンもいて、今では県内外から多くの人が訪れています。

BUNZOキャプ入ります
2023年12月にオープンした新店舗は、広い駐車場も完備しています
BUNZOキャプ入ります
雄大な山並みが望める新店舗。四季折々の景観が楽しめます

2021年のオープンから約2年、より多くの人に自分の作る生チョコを届けたいと移転を決意し、2023年12月、同じ飯山市内に移転前の約4倍の広さとなる新たな「奥信濃BUNZO」がオープンしました。

BUNZOキャプ入ります
ショーケースには生チョコをはじめ、色とりどりのスイーツが並びます

商品数は以前と変わらないものの、生産量が4倍に増え、より多くの人にBUNZOの生チョコを食べてもらえるようになりました。

BUNZOキャプ入ります
「自分の体力が続く間は、毎日現場に立ち続けたい」と小林シェフ

「奥信濃BUNZO」の生チョコの最大の特長は、シェフが「舌に食い込むような」と表現するほどの強い粘り。結晶が壊れないよう、丁寧にじっくりと時間を掛け溶かしたチョコレートをたっぷりの生クリームと合わせることで、なんともいえないまろやかな口当たりを実現しました。

素材にもこだわり、チョコレートはシェフが約600種類の中から選りすぐった4種類を使用。中でもこの世界へ飛び込むきっかけとなったカレボー社の「845(板)」は、扱いの難しさから、日本で唯一、「奥信濃BUNZO」でしか使用していないのだとか。厳選したチョコレートと生クリーム以外は一切使用せず、チョコレート本来の甘さと生クリームならではのキレの良い後味が楽しめるのが魅力です。

バリエーション豊かな生チョコのフレーバー

BUNZOキャプ入ります
生チョコ各種/右下「ミルク」1080円、左上「抹茶」1296円、左下「イチゴ」1296円

店の一番人気は、ほろ苦いココアパウダーとなめらかな口どけの「ミルク」。ホワイトチョコをベースに甘酸っぱいフリーズドライのイチゴがアクセントになっている「イチゴ」や、八女抹茶を贅沢に使用した「抹茶」も人気です。

BUNZOキャプ入ります
純米吟醸を贅沢に使った生チョコ「日本酒」1404円

シェフのイチオシは飯山市の酒蔵「角口酒造」の「北光正宗 純米吟醸」を使用した「日本酒」。日本酒の芳醇な香りをしっかりと感じることができるので、男性にもおすすめです。

BUNZOキャプ入ります
「プラリネ」各種単品 248円
BUNZOキャプ入ります
シュークリームをそのままパイにしたような「生パイ」は小林シェフの夢に出てきたお菓子を再現した創業当時からの人気商品です

生チョコだけでなく、「シルスマリア」時代からリピーターが多いケーキやパイ、ひとつひとつ丁寧に手作りしたプラリネなども人気ですよ。

2024年春にはイートインもオープン予定

BUNZOキャプ入ります
併設するイートインスペースは、木の質感と温もりある照明が印象的

2024年春にはテーブルやカウンター席を備えたイートインスペースもオープン予定。店頭で購入したチョコレートやケーキはもちろん、イートイン限定でホットチョコレートなどのメニューも登場する予定なので、飯山市を訪れた際は、旅の途中のカフェタイムに訪れてみてはいかがでしょう。

■奥信濃BUNZO(おくしなのぶんぞう)
住所:長野県飯山市飯山2529-1
TEL:0269-67-0342
営業時間:10時~17時30分(日曜、祝日は~17時)
定休日:月・火曜

Text:馬場 裕一郎
Photo:松本 千尋

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

Twitter Facebook LINE はてなブックマーク Pocket
記事トップに戻る

この記事に関連するタグ

編集部のおすすめ

ページトップへ戻る

検索したいキーワードを入力してください