食・グルメ
2024.02.17
【京都】大きな京町家の裏に隠れた倉庫がリノベーション、真っ白なカフェ＆ギャラリー「世界倉庫」に！
大きな敷地を持つ京町家の裏にあった倉庫をアーティスティックにリノベーションしたカフェ＆ギャラリー「世界倉庫（せかいそうこ）」。1階がカフェ、2階がギャラリースペースになっていますが、作品の展示がないときの2階はカフェスペースに。スイーツとカフェラテ、軽食とビールを楽しんだり、白い壁やオブジェと壁に立てかけられた鏡を利用して“インカメミラーセルフィ”を撮影したりと自由に楽しめます。
Summary
京都では、外から隠れて見えない場所にこそおもしろい店あり⁉︎
京都の繁華街、四条河原町の交差点から歩くこと約8分。河原町通から西に4筋目の富小路通を南に曲がり、四条通から2筋目の仏光寺通を越えて少し歩くと、マンションなどと並んで大きな京町家が現れます。
今回訪れる「世界倉庫」は、この大きな京町家ではなく、その敷地内にある倉庫。こちらのカフェは、京都のナイトシーンを牽引するクラブ「WORLD KYOTO」の姉妹店。「WORLD」の倉庫だから「世界倉庫」なのです。
石畳の通路の奥に、もう動きそうにもない古びた車が停めてあり、看板がなければカフェがあることなど想像もできません。
倉庫の前の開けた空間は「世界倉庫」のテラス席。ぽかぽか陽気の日には外でお酒を飲むのも気持ちよさそう。
無骨な倉庫向け建材を使ってリノベーションされたアートな空間
リノベーションの際は、本来の姿である倉庫をベースに、波板スレートなど倉庫に使われる建材を三角形にカットして組み合わせた3Dな天井に。見渡すと、随所に無骨な建築資材が使われていて、それがとても格好よいのです。
元は能舞台⁉︎ 真っ白なギャラリーカフェ
2階はギャラリー兼カフェ。床や天井は、スタッフ自らが白いペンキを塗ってリノベーションしたそう。もともとは表の町家のお客さまをもてなすための能の舞台があったとのことで、よく目を凝らしてみると、床に畳の目があります。
ビートルズの顔を象ったウォールアートは、京都の芸大生の作品。ギャラリー営業のない日は、カフェとして開放されるので、ここで思い思いの写真を撮って楽しめます。自由に撮影してもOKですが、繊細な作品なので、決して手は触れないようにご注意を。片側の壁の鏡を使って“インカメミラーセルフィ”も楽しめますよ。
舌が喜ぶとろとろ食感！「名物プリン」
さて、カフェの利用は、注文して席で待つスタイル。外でも2階でも、自分の好きな場所を選べます。ちなみにこの席は、元卓球台をリメイク。
カフェのメニューはシンプルで、スイーツは「名物プリン」「バスクチーズケーキ」「ティラミス」の3種類。なかでも一番よく出るのは、三角形の「名物プリン」です。
四角いバットで焼き上げた昔ながらの焼きプリンに、カラメルソースをたらりとかけて仕上げます。
固焼きプリンなのに、まろやかなやわらかさがあって美味。この独特の舌触りの秘密は、隠し味にマスカルポーネチーズを入れているから。ほろ苦い焦がしカラメルが利いて、ちょっぴり大人の味わいです。
ラテは、近所にあって仲良しの自家焙煎スペシャルティコーヒースタンド「Coffee Base KANONDO」が「世界倉庫」のためにブレンドしたオリジナルのコーヒー豆を使用。ラテに合うように、すっきりとした酸味の果実味あふれるブレンドで、コーヒー好きも納得の味です。
珍品！藍で染めた青色のクラフトビールも
「世界倉庫」はアルコールメニューも豊富で、バル使いもできます。あまり知られていませんが、“世界のビール”のラインアップの中には、なんと青い色のクラフトビール「FUJIYAMA」もあります。注ぐと藍の天然色で染めたビールと泡が富士山の頂に積もる雪のようで、絵のような美しさです。
晴れた日の太陽の下で飲むビールは最高です。ビールのお供はホットな「NYグリルドチーズサンド」。
2015年公開の映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』にインスパイアされた「ニューヨークグリルドチーズサンド」。今にもとろけ落ちそうなたっぷりのチーズが食欲をそそります。
熱々、とろっとろのチーズがあふれだします。トーストの上からパラパラと削りかけた黒胡椒がアクセント。
京都の寺町通松原にあるベーカリーの「Slō（すろう）」や沖縄県北谷町の「氷ヲ刻メ」など人気店とコラボが注目されている「世界倉庫」。これからさらに食のコラボに力を入れていくとのことで、今後の動向に目が離せません！
■世界倉庫（せかいそうこ）
住所：京都府京都市下京区筋屋町144
TEL：075-754-8289
営業時間： 11～18時
定休日：月曜、不定休 ※公式SNSを要確認
アクセス：京都河原町駅から徒歩6分
Photo： photo scape CORNER.大﨑 俊典
Text：京都ライター事務所 小西尋子
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