【2024年3月16日北陸新幹線延伸!】金沢~敦賀間の試乗会に参加してきました
東京と金沢を結ぶ北陸新幹線が、2024年3月16日に福井県の敦賀まで延伸開業します。開業以前、東京駅から福井駅に行くには、金沢駅で特急に乗り換えて3時間27分ほどかかっていました。延伸後は東京駅から福井駅まで乗り換えなしで、最短2時間51分で行けるようになるんです。約40分の時間短縮!新幹線開業に向けて、各駅も新しくなり商業施設や外資系ホテルも開業予定と、今注目の福井県。そんな北陸新幹線の金沢-敦賀間に一足早く乗車してきました!
延伸開業で新しく開業する駅はどこ?
3月16日以降金沢駅から、小松駅・加賀温泉駅・芦原温泉駅・福井駅・越前たけふ駅・敦賀駅に北陸新幹線が停車します。首都圏からだと行きづらかったエリアも、北陸新幹線を使ってぐっと旅行しやすくなりました。新設された6つの駅の観光スポットや名産物を簡単にご紹介します。ポイントを押さえて北陸旅行の計画を立ててみてくださいね。
金沢駅から一つ隣の「小松駅」では、300年以上続く「小松うどん」が名物。松尾芭蕉も食した記録が残っています。現在70数店舗が小松うどんを提供しており、地元からも長く愛されるソウルフードです。
「加賀温泉駅」でぜひ行ってほしいのが「あやとりはし」です。総合芸術家・勅使河原宏氏がデザインしたユニークな形状で、橋の上から鶴仙渓の絶景を眺めることができます。
そして「芦原温泉駅」は言わずと知れた温泉街です。源泉が74本あり、旅館ごとに温泉の泉質や効能が異なるので、気になる旅館の温泉を調べながら宿選びを楽しめそう。レトロな町並みが残る三國湊や、景勝地・東尋坊も芦原温泉駅からのアクセスが便利です。
4つ目は福井の中心地、「福井駅」です。駅周辺には越前そばやソースカツ丼などご当地グルメの飲食店が集まります。ホテルも駅周辺に集中しているので、旅の起点におススメです!
「越前たけふ駅」では、「タケフナイフヴィレッジ」や「めがねミュージアム」、越前箪笥の工房が集まる「タンス町」などものづくりが盛んな町です。工芸品にたくさん出合え、伝統を近くに感じることができます。
終点「敦賀駅」は港町として栄えてきました。海鮮や昆布の店が多くあり、おにぎりやそばなどにトッピングするとろろ昆布がおみやげにおすすめです。氣比神社や博物館通りなどの歴史感じる見所がたくさんあります。
金沢駅からスタート
新設された駅周辺の魅力を知ったところで、試乗会スタートです。今回は金沢駅から乗車して、敦賀まで乗ってきました。
記念品のプレゼントをいただきました。延伸の盛り上がりを感じる、華やかなデザインです。
今まで通っていなかった路線を北陸新幹線で行く、特別な感覚を味わいました。素早く移り変わっていく景色をドキドキしながら眺めます。
あいにくの天気でしたが、晴れている日は進行方向左手に、日本三大霊山である白山連峰を見ることができます。厚い雲に覆われていましたが、紫式部も詠んだ雪化粧の白山はとても美しいでしょう。
北陸新幹線の3つの車両のご紹介
北陸新幹線新型車両は、普通車・グリーン車・さらにワンランク上のグランクラスの3種類があります。今回の試乗会ではすべての車両を見学させていただきました!
まずは赤を基調としたデザインが格好いい普通車両です。すべての座席分の電源コンセントが設置されています。
また9号車は「TRAIN DESK」といって、車内で通話や会議をすることができます。周囲に気兼ねなく作業できるので、ビジネスシーンにおすすめです。
続いてグリーン車は、青を基調としたシックなデザインです。カーペットが敷かれており落ち着いた雰囲気を感じます。
そして憧れのグランクラスは一番後ろ12号車にあります。車両の入り口から特別感が漂っており、ワクワクが止まりません
グランクラスはなんと定員18名のみの横3列シート、余裕のある空間で非常に広々としています。まるでマッサージチェアのようなしっかりとしたシートは、電動操作ボタンで45度まで倒すことが可能、さらには車体の揺れを感知して振動を低減する「フルアクティブサスペンション」の搭載、食事や飲み物も提供され、落ち着いた車内の中で優美な道中を過ごすことができます。まさに極上の移動時間です。
窓のデザインも美しく、その近未来のような趣に思わず車窓に目を向けてしまいそう。 北陸への旅路に花を添えてくれるグランクラス、とっておきの旅になること間違いありません。
【終点・敦賀駅に到着!こだわりのデザインをチェック
終着駅敦賀に到着しました!敦賀駅は「煌めく大海から 未来へ飛翔する駅」というデザインイメージでつくられました。敦賀湾の波の煌めきを表現し、豊かな自然を感じられる、こだわりの詰まった駅舎を早速見てみましょう。
3階にある新幹線ホームは床の一部が、珍しい木彫タイルになっています。これは漁港の街である敦賀らしく、船の甲板をモチーフにしているそう。
ホームの安全柵のガラス面には、敦賀以南の景勝地の写真が挟み込まれています。
福井県の魅力をモチーフにした衝突防止シールも貼られています。モチーフがシールになった記念品をいただきました。これらは鉄道・運輸機構職員のオリジナルシールだそう。ひと目で魅力が伝わるシンプルさが可愛いです。
ホームの白い曲線が目を引く建物は、これもまた船をモチーフにしています。
続いては2階コンコースへ降りてみます。 敦賀駅は1階に在来線特急ホーム、2階に乗り換えコンコース、3階に新幹線ホームがあります。ビルでいうと12階建ての高さに相当し、日本で一番高い駅舎になりました。そして敦賀駅のデザインのこだわりはコンコースにも表現されています。
コンコースの柱には毎年9月に敦賀で行われる「氣比神宮例大祭(敦賀まつり)」で曳き出される山車の水引幕の意匠が飾られています。柱ごとにデザインが異なっているのでお気に入りを見つけてみましょう。
壁面にもぜひ注目してみてください。 敦賀赤レンガ倉庫をイメージされた壁面になっています。歴史感じる敦賀ならではのデザインがあちこちに配されており、構内を歩いているだけでも楽しいです。
かつては蒸気機関車が走り全国有数の鉄道の街だった敦賀らしい、鉄道のレールのモチーフも発見。
2階コンコースにある待合室も船をモチーフにしています。ユニークな形をしたベンチは港で船を係留するビットをイメージ。一貫したデザインのこだわりを感じられます。
見て楽しいデザインだけでなく、利便性も兼ね備えています。乗換改札は19通路あり、混雑時も安心です。
在来線駅舎への連絡通路には、動く歩道があります。これは福井県初となる動く歩道そう!
2024年春から新幹線の終着駅となる敦賀駅。地域の魅力がイメージされたデザインは見応えたっぷりでした。これから新しい旅人を多く迎えていくことに期待が高まる街の雰囲気を感じました。
駅を出るとバスロータリーとなっています。
方面別に乗り場が異なっているので、駅側にある案内看板で目的地の番号を確認することができます。
古くから続く歴史感じる寺社仏閣や、日本一の化石発掘勝山市にある福井県立恐竜博物館、越前ガニなどの新鮮な海鮮物、日本酒や水ようかん…ぜひ福井県への旅で、新しい地域の魅力を見つけてみてください。
Text:るるぶ情報版編集部
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