【奈良・大宇陀】江戸時代の面影を残す、小さな旧城下町のおすすめスポット9選

【奈良・大宇陀】江戸時代の面影を残す、小さな旧城下町のおすすめスポット9選

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奈良県東部の山あいに位置する大宇陀(おおうだ)。中心の松山地区は戦国時代に宇陀松山城の城下町として築かれ、江戸時代に宇陀松山藩の陣屋町として発展しました。一帯には当時を偲ばせる古い町並みが残り、個性のある新旧のお店も。また、飛鳥時代以来”薬草のまち”としての歴史も長く、薬草料理を味わえる古寺や、薬草を使ったクラフトビールの醸造所もあります。お散歩しながら巡れるスポットをご紹介します!

Summary

大宇陀の歴史を今に伝える/宇陀市歴史文化館「薬の館」

宇陀市歴史文化館「薬の館」
旧街道筋に立つ豪壮な町家

江戸末期に建てられた旧細川家住宅を改修した資料館。当時の細川家は裕福な薬問屋で、アステラス製薬(旧藤沢薬品)の創業者の母はこの家に生まれました。館内には薬業関係や松山地区の歴史文化がわかる資料を展示しています。

宇陀市歴史文化館「薬の館」
薬問屋の面影を残す玄関を入ってすぐの座敷

現存する日本最古の民間の薬草園/森野旧薬園

森野旧薬園
森野家の努力により維持されてきた貴重な薬草園

吉野葛の老舗「森野吉野葛本舗」の裏山に広がる、国史跡の薬草園。江戸中期、第11代森野通貞(号・賽郭)が幕府の薬草採取に協力、報償として徳川8代将軍吉宗から下付された薬草木を植えたのが始まりとされています。現在は約250種を栽培しており、なかにはきれいな花を咲かせる植物もあります。

森野旧薬園
「吉野本葛」180g1242円~

店舗では、葛の根100%を極寒期の地下水で精製した吉野葛を購入することもできます。

町家を改装したまちづくりの拠点/千軒舎

千軒舎
館の名称は、かつて松山地区が「宇陀千軒」といわれるほど賑わっていたことに由来する

明治時代前期に建てられた旧内藤家住宅を改装した建物。町家改修例のモデルハウスとして公開されており、散策時の休憩所としても利用できます。3軒隣には観光案内所「まちかどラボ」も。

千軒舎
かつては薬屋・歯科医院として使われていた

宇陀松山城の唯一の遺構/松山西口関門

松山西口関門
壁以外は黒く塗られているため「黒門」ともよばれる

福島正則の弟・高晴が宇陀松山城を居城とした江戸時代初めに、城下町の出入口として造られました。町の東の高台にあった同城は、高晴の改易後に取り壊されましたが、この門は当時の位置のまま残り、国史跡に指定されています。

発酵食ランチにカフェ、ちょっと一杯も!/酒蔵カフェ 久保本家酒造 はなれ

酒蔵カフェ久保本家酒造はなれ
「酒蔵の発酵ランチ」1800円(ドリンク付き)。内容は時期により異なる

創業300年の久保本家酒造が2023年3月にオープンしたお店。人気の「酒蔵の発酵ランチ」には季節野菜の味噌汁、糀納豆、自家製漬物など、おいしくて体にいい発酵食がずらりと並びます。酒粕チーズケーキなどのカフェメニューも充実して、軽く一杯も楽しめます。3~11月の毎月第3土曜には「酒蔵マルシェ」も開催(変更の場合あり、要確認)。

酒蔵カフェ久保本家酒造はなれ
店内で日本酒も買える。伝統的な生酛(きもと)造りを軸に、料理を引き立てる酒を醸している

■酒蔵カフェ 久保本家酒造 はなれ(さかぐらかふぇ くぼほんけしゅぞう はなれ)
住所:奈良県宇陀市大宇陀拾生72211‐6
TEL:0745‐83‐0010
営業時間:11時30分~16時LO(ランチは~14時)
定休日:月・火曜

吉野葛を使った薬草料理を味わえる/大願寺

大願寺
吉野本葛の刺身も出る「薬草料理」3800円。内容な時期により変更の場合あり

江戸初期から約80年続いた宇陀松山藩主の織田家(初代は織田信長の次男・信雄)が信仰した名刹。現在は、薬草料理(要予約)をいただけるお寺としても知られています。当地特産の吉野葛なども使い、丹精込めて作られる料理はどれも滋味深い味わいです。

大願寺
秋には境内の紅葉も美しい。写真の建物は織田第4代信武が寄進した毘沙門堂

ハーバルクラフトビールの魅力を発信/奥大和ビール

奥大和ビール
宇陀産の薬草・大和当帰(やまととうき)を使用した「アンジェリカ」は爽快な香りと苦みが特徴。ビールは季節や仕込みに応じて約8種あり、各Sサイズ660円~

数々のハーブやスパイスをブレンドしたハーバルビール、ブルーベリーや柚子など地元産の果実を使ったフルーツビールなど、独創的なクラフトビールを楽しめるブリュワリー。店内に醸造所を構え、ゲストハウスも隣接しています。

奥大和ビール
ハーバルビールとの相性のよいオリジナルのスパイスカレーも人気。写真は「バターチキンカレー」1045円(スープ付き)

■奥大和ビール(おくやまとびーる)
住所:奈良県宇陀市大宇陀拾生672‐1
TEL:0745‐8‐9001
営業時間:11~14時、17~20時(土曜は11~20時、日曜は~18時)
定休日:月・火曜(水~金曜は不定休、要確認)

「至福」という名のフランス菓子店/Pâtisserie ANANDA

Parisserie ANANDA
手前から「モンブラン」640円、「オペラ」580円、「ミルフィユ・オ・フレーズ」640円

フランスでの修業経験があるパティシエ―ルが営む、本格フランス菓子のお店。築100年を越える町家を改装した店内には、季節のフランス菓子や焼き菓子がセンスよく並び、ふんわりと甘い香りが漂っています。毎週金曜にはパンも登場するので要チェック!

Parisserie ANANDA
ポップな看板が目印。泡立て器が扉の引手になっているのにも注目!

■Pâtisserie ANANDA(ぱてぃすりー あなんだ)
住所:奈良県宇陀市大宇陀拾生1850-1
TEL:080-7821-0849
営業時間:10~18時
定休日:日~火曜

淡雪のように溶け、やさしい甘みが広がる/きみごろも本舗 松月堂

きみごろも本舗松月堂
見た目は玉子焼きのような「きみごろも」10個箱入り1700円

明治時代創業の和菓子店。初代が考案し、一子相伝で受け継がれる銘菓「きみごろも」で知られています。ふんわり泡立てた卵白に砂糖、蜂蜜を加えて寒天で固め、黄身を塗って焼き上げたもので、口に入れるとすっと溶けていきます。

きみごろも本舗松月堂
「きみごろも」は1個151円から買えるので、散策時のおやつにもおすすめ

■きみごろも本舗 松月堂(きみごろもほんぽ しょうげつどう)
住所:奈良県宇陀市大宇陀上1988
TEL:0745-83-0114
営業時間:8~17時(売り切れ次第終了)
定休日:水曜

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