【おとなのソロ部】葉山の焚き火カフェ「一色BASE」で海に沈む夕日を見ながらひとりチェアリング
焚き火やチェアリングをしてみたいけど、ひとりでキャンプ場に行くのは抵抗がある…。そんな人におすすめなのが、手ぶらで気軽に楽しめると最近話題の焚き火カフェ。今回は、葉山御用邸近くの一色海岸で焚き火とコーヒーを楽しめ、晴れれば絶景の夕日までついてくる、カフェ「一色BASE(いっしきべいす)」の「焚き火カフェプラン」を体験してきました。
焚き火カフェで話題!神奈川・葉山にある「一色BASE」
葉山にあるカフェ「一色BASE」へは、JR新宿駅からJR逗子駅まで1時間ちょっと、JR逗子駅からバスに15分ほど乗車し、葉山バス停で下車、徒歩1分で到着します。公共交通機関で移動できるので、おひとりさまにもおすすめの立地です。
2019年に開店したカフェ「一色BASE」。生まれも育ちも葉山というサーフィン好きの店主が、葉山のローカル体験を提供したいとオープン。海は好きだけどお腹もすくし、トイレにも行きたくなるし、砂浜にずっとはいられない…という悩みに答えるべく、一色海岸まで徒歩5分の場所にBASE(拠点)を作ったのだとか。
利用者は観光客からご近所さんまで幅広く、食事やお茶、お酒と楽しみ方はさまざま。また、カフェ以外にも一色海岸にあるボート小屋「一色BOAT」を拠点に、レンタルボートやSUP、サーフィン、フィッシング、カヤックとさまざまなアクティビティも体験できます。
なかでも話題なのが、今回体験する「焚き火カフェプラン」2名まで5000円(15時~夕暮れまで。要予約)。もちろん1名利用も可能で、焚き火道具からチェア、コーヒー道具まで一式をレンタルでき、「一色BOAT」の周辺で自由に焚き火を楽しめます。
レンタル品を丁寧に扱い、火の始末に注意し、ゴミを持ち帰れば、あとはご自由に!ということで、飲食物の持ち込みも自由。もちろんカフェメニューをテイクアウトしてもOK。コーヒーと一緒にいただきたいチョコや、夕日と一緒に楽しみたいお酒などを持ち込むのもおすすめです。
「サーフィンをしたあとに、夕日を見ながら焚き火ができて、コーヒーが飲めたら最高だよね~」というサーフィン仲間たちの声から誕生したという「焚き火カフェプラン」。店主の実行力に脱帽です。
夕暮れを狙って「焚き火カフェプラン」を体験!
■レクチャータイム
カフェで受付を済ませたら、隣接するデッキテラスへ移動し、「焚き火カフェプラン」のレクチャーを受けます。焚き火台やガスバーナーはもちろん、チェアもコーヒーミルもポットもすべて本格的なアウトドアブランドのもの。スキーやキャンプなどでイマイチなレンタル品を使ってゲンナリした経験があるという店主。そんな思いはさせたくないと、良品を揃えることにこだわったのだとか。
火起こしや焚き火台の設置方法、今日の風向きなど、必要事項を全部教えてもらったら、道具をキャリーカートに詰めて出発です!焚き火台が思いのほか重かったので、ひとりで運べるかちょっと不安でしたが、キャリーカートのおかげでひとりでも楽に運べました。
■「一色BASE」から一色海岸までのアクセス
カフェ「一色BASE」から焚き火ができる一色海岸までは、葉山御用邸の塀を左手に見ながら歩けば迷うことなく歩けます。アスファルトの道路でキャリーカートを引くのは楽なのですが、海岸に下りるためのなだらかな階段数段と砂浜の上は、ちょっと力を振り絞って引っ張る必要があるのでがんばりましょう!
■設営
カフェ「一色BASE」のボート小屋「一色BOAT」を背に、海を向くように焚き火台などを設営します。「一色BOAT」にスタッフがいることが多く、「一色BOAT」の防犯カメラに映る利用者をカフェのスタッフがチェックしているので安心です。
ひとりでもサクサクと道具を組み立てられ、10分もかからずに設営完了!季節により風向きが変わりますが、火を起こしてみてからチェアやミニテーブルの位置を変えていけばOK。焚き火台は重く、火をつけたら動かすのが難しいので、位置をしっかり決めましょう。夕暮れは犬の散歩で波打ち際を歩く人が増えるので、波打ち際から離れた場所に設置するのがおすすめ。また、焚き火の火の粉が飛んでくる可能性があるので、化繊系の洋服は避けるのがベター。動きやすく、汚れてもいい装いで出かけましょう。
■火起こし
いよいよ焚き火の準備です!焚き火台に運んできた薪を数本のせてみます。空気孔が付いた焚き火台なので、がんばって山型に薪を組まずとも空気が回るので初心者でも安心。
次に、火起こしの燃料になる松の枯れ葉や松ぼっくりを拾いに、葉山御用邸の塀の近くに行ってみましょう。塀の下にたくさん落ちているので、「一色BOAT」にある釣り用のバケツを借りて拾っていきます。こんなささやかなことが、ものすごく楽しいから不思議。
拾ってきた松の枯れ葉や松ぼっくりを薪の間にセット。細い焚きつけ用の小枝に火をつけ、松の枯れ葉と松ぼっくりを狙って点火すれば、火起こし完了!あとは薪に火が移って自然に火が回ります。ガスバーナーがあれば、ひとりでも簡単に火が起こせますよ。
■火と海を見ながらチェアリング
焚き火が落ち着いたところで、ゆっくりチェアリングを楽しみます。ぼーっと海を眺めたり、海岸で遊ぶ人たちを眺めたり、時間がなくて読めなかった本を読んでみたり。チェアがあるだけでこんなにもぜいたくな気持ちになれるなんて、チェアリングの醍醐味ですね。
火が弱くなってきたら、薪を追加します。それでも火が弱いなと思ったら、また松の枯れ葉や松ぼっくりを拾って投入。ちょこちょこ火のお世話が必要なので、ひとりだと手持ち無沙汰になる…なんてことはありませんよ。
■コーヒー&スモアタイム
そろそろ太陽が傾いてきたので、コーヒーの準備に取り掛かります。まずは、ガスバーナーとポットを使ってお湯を沸かします。コーヒー用の水は持参するか、近隣の酒店で購入しておきましょう。
お湯が沸くのを待ちながら海を眺め、ミルを使って無心でコーヒー豆を挽く。こんなにぜいたくな非日常のひとときはないですね。
そして、丁寧にいれて外で飲むコーヒーは格別においしい!どんどん日暮れに近づいてきて、海も空もいい色になってきました。
コーヒーが残っているうちに、「一色BASE」で別途購入したマシュマロを焼いてクッキーにはさんで食べる「スモア」にも挑戦!火に近づけすぎないように注意しながら、マシュマロを焼いていきます。
やけどをしないよう気を付けながら、慎重にクッキーにはさみます。スモアは、ふわとろのマシュマロとサクサクしたクッキーの食感の違いがクセになりますね。マシュマロの甘さがしみます。「マシュマロセット」には食材はもちろん、焼くためのスティックや小皿もセットされているので便利。
■サンセットを満喫
いよいよ本日のハイライト、サンセットタイムに突入です。どんどん空の色が変わっていくなぁと思っていたら、あっという間に太陽がきれいな夕日に。夕日の右側に富士山のシルエットも浮かんできて、思わず立ち上がってしまいました!
日が沈みゆくのと同時に焚き火も終了。薪はしっかり燃え切るのが理想ですが、夕日が完全に沈むと暗くなり片付けがしづらくなるので、沈む夕日を見ながら片付けも同時に進めていきます。燃え残しは、「一色BOAT」に置いてあるステンレスの炭壺に全部入れましょう。炭壺の蓋をすれば空気が遮断されて鎮火するので安心。焚き火はほとんどの場所で、直火NG、燃え残しは炭壺や炭捨て場に捨てるものと覚えておきましょう。
使った道具をキャリーカートにのせ終わるころには、きれいに富士山のシルエットが見えました。こんなにきれいな夕暮れをひとり占めできて、本当に来てよかった!
アフターは「一色BASE」に戻って地元料理を味わう
カフェ「一色BASE」に戻ったあとは、ゆっくり座ってディナーやお酒を楽しむのはいかがでしょう?「焚き火カフェプラン」のアフターめしとしておすすめなのが、秋谷産のしらすを使った「葉山・秋谷産の釜揚げしらす丼プレート」1500円。
お付き合いのある秋谷の漁師さんが、毎日届けてくれるという新鮮なしらすと雑穀米の滋味深い味わいは、じんわり体にしみます。焚き火中の海の風景を思い出しながら、ひとりで余韻に浸るのにぴったり。帰りのバス時間まで、もう少しゆっくりしていきます。
「ローカルの私たちと同じように葉山を楽しんでほしい」という店主の思いから生まれた「一色BASE」の「焚き火カフェプラン」。年々、焚き火カフェスポットが増えている印象ですが、葉山にしかない風景がここにはある!と感動しました。ぜひこのぜいたくをひとり占めしにおでかけしてみてください。
■おすすめの利用シーン:ひとりでおでかけしたいとき、焚き火にトライしてみたいとき、チェアリングがしたいとき、海や夕日が見たいとき、非日常を楽しみたいとき
Text:山田裕子(editorial team Flone)
Photo:斉藤純平(editorial team Flone)
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。