【おとなのソロ部】上野「Tokyo noble」でセミオーダーの傘選び!長く愛用できるマイ・ヴィンテージ傘を見つけよう
身の回りのものは、本当に気に入ったもので揃えたい。そうすることで、長く大切に使うことができます。そんな”マイ・ヴィンテージ”アイテムをひとつひとつ揃えていくのも、丁寧な暮らしの第一歩です。今回探しにきたのは、長く愛用できる自分だけの傘。訪れたのはメイドインジャパンの傘をセミオーダーできる「Tokyo noble(とうきょう のーぶる)」です。
すべてハンドメイドで作られたメイドインジャパンの傘
「Tokyo noble」は、JR秋葉原駅~御徒町駅間の高架下に作られたものづくりをテーマとした商業施設「2k540 AKI-OKA ARTISAN(にーけーごーよんまる あきおか あるちざん)」の一角にある、傘の専門店です。
「Tokyo noble」では、約77種類の色柄から好きな生地を選んでセミオーダーの傘を作ることができます。店内に入ると目の前にずらりと色とりどりの傘が並んでいて、その様子は圧巻です。こちらの傘は、すべて丁寧に製作されたメイドインジャパンのもの。現在流通している傘のほとんどは中国で大量生産されているもので、日本製の傘はわずかだとか。現在では、日本に傘職人は少なくなっているそうです。
「Tokyo noble」の傘は、墨田区の傘職人により作られています。熟練の技で生地がピンときれいに張られた傘は、雨粒が当たるとぽつ、ぽつと軽快な音とともに水滴をはじき、実際に使ってみると違いが分かるそうです。
なかでも折りたたみ傘は軽量で、スムーズに開け閉めができます。開く際はパッと広がり、閉じる際は生地がもたつかずまとまるのが特徴です。
約77種類の色柄から好きなものを選んで早速セミオーダー
まず、ずらりと並ぶ傘から自分の気になる色や柄を選びます。季節によって、人気の色の傾向が異なるそうです。印象的な色柄も気になりますが、何にでも合わせられるシックなものもいいなあ…。つい迷ってしまいますが、自分の好みに向き合える有意義な時間です。
傘のタイプは3種類から選ぶことができます。写真の一番上にあるのが60cmの長傘、真ん中が折り畳み傘、一番下が少し短い50cmの長傘。短めの長傘は持ったときに先端の石突きの部分を引きづりにくい長さになっています。これを取り扱うところはあまりないそうで、50cmの長傘を目当てに訪れる人も多いとか。
「Tokyo noble」で取り扱う傘は、すべて雨傘をベースに日傘のUVカット機能をもたせた雨晴兼用傘。60cmの長傘は、雨の日も濡れる心配がなく使いやすい大きめサイズ。それでいて軽いのも魅力です。やっぱり、一番出番が多いのは60cmの長傘かな…。
とはいえ、折り畳み傘も欲しい。コンパクトに持てる50cmの長傘も気になります…!数分悩んだ結果、やはり登場回数が多そうな60cmの長傘をセミオーダーすることにしました。セミオーダー傘の価格はタイプに関わらず、無地が7700円、柄が8800円か9900円(柄による)です。
選んだのは、こちら。オーソドックスなネイビーベースで、いろいろな洋服にもコーディネートしやすそう。それでいて、ドット柄が個性的です。傘のタイプと色柄が決まったら、次は傘のハンドルを選びます。ハンドルは、種類によってはカットすることも可能。カットすることで、自分の持ちやすい長さに調整することができるそうです。写真で手にしている竹素材のものはカットが難しいとのことだったので、今回はカットできるタイプのハンドルを選びました。色は雨の日でもパッと気持ちが明るくなるような、鮮やかな赤をチョイス。
ハンドルの長さを調整することで傘自体の長さが変わり、使い勝手が大きく変わるそうです。そういえば、傘を使っていて石突きがコンクリートを引きずって不便だな…と思ったこと、あるかも。その人が感じる持ちやすさや身長によって、傘の長さを調整できるのがセミオーダーのいいところ。いろいろな持ち方をしてみて、しっくりする長さを探します。ハンドルの長さの調整にはプラスの金額はかからないというのも、うれしいですね。
最後はタッセル選びです。こちらはアクセサリーのようなもの。置いておくときにパッと自分のものだ!とわかる目印にもなりそうです。タッセルもいろいろな色があり、迷います。
タッセルひとつで、印象がまた変わります。使うシーンなどを思い巡らせながら、慎重に色選び。いろいろと合わせてみた結果、ハンドルと同じ鮮やかな赤のタッセルに決定。タッセルの色が決まれば、セミオーダーは完了です。ここまでの所要時間は、20分ほど。選ぶ時間は人によって異なり、一日中悩んでしまう人もいるとか!デザインが決まったら、パーツを付けたりアイロンをかけてもらったりと、完成までには30分ほどかかります。
わずか30分ほどで完成。待っている間に2k540をぶらりも
待っている間は、店内でお買い物。傘にまつわるものなら何でも揃うというくらい、細かい雑貨などが所狭しと並んでいます。店内でひときわ目立っていたのが、こちらの「ミニチュア傘」1100円。推しカラーを選んだり、お気に入りのぬいぐるみに持たせたり、と人気だそうです。なんと、実際の傘に使う生地で作られているそう!
こちらの「ピアス」2970円~も、傘の生地で作られているそう。傘とお揃いのカラーを選んでコーディネートしたら、憂鬱な雨の日も楽しく過ごすことができそうです。
こちらは、傘の生地で作られている「お財布」4950円〜。通帳なども入る便利な大きさで、ポーチ使いもできるそうです。セミオーダーしたものと同じ柄があればお揃いで買ってしまいそうですね。
アフリカン布で作られている傘(1万3200円)も人気だそう。シンプルな洋服なときのワンポイントとしてコーディネートできたら素敵ですよね。こちらも日傘として使うことができます。
店内をぐるりと見渡したら、店内を出て「2k540 AKI-OKA ARTISAN」をぶらりとするという人も多いようです。「2k540 AKI-OKA ARTISAN」は、かつて御徒町周辺が江戸の文化を伝える伝統工芸職人の街として栄えたことから、それを絶やさないようにという目的で造られた、ものづくりをテーマとした商業施設。
こちらの施設は、鉄道用語で東京駅を起点とした距離を示す「キロ程」2k540m付近にあります。そのため施設名を「2k540」とし、呼びやすいよう読み方を「にーけーごーよんまる」にしたそう。
「2k540 AKI-OKA ARTISAN」には、さまざまな個性あふれる店がならんでいます。上野という土地柄か、外国人旅行客の姿も多く見られました。ぐるりと一周すると、ちょうど20分ほどが経過。
お店に戻ると、仕上げに傘へアイロンをかけているところでした。こちらは職人ならではの技なので、自宅で傘にアイロンをかけるのはおすすめしない、とのこと。傘にアイロンをかける理由は、「少しでもシャキッとした状態で傘を使って欲しいから」だそう。こんなに丁寧に作られた傘だと、愛着も湧きますよね。
こちらが完成した傘!ネイビーの印象的なドット柄に赤のハンドルとタッセルがかわいらしく、これはセミオーダーではないと、なかなかないデザインかも。すごく気に入りました!
ハンドルの長さを持ちやすくカットしてもらえたので、長すぎることも短すぎることもなく、ストレスなく使うことができそうです。
30分ほどでできあがりました。早い!別売の「傘カバー」440円に入れてもらい、大満足です。丈夫に作られているためそうそう壊れたりすることはないとのことですが、もし何かあった場合はお店に持ち込めばメンテナンスしてもらうこともできるとか。丁寧に、長く使うことができそうです。
ついどこかに置き忘れてしまいがちな傘も、セミオーダーすることで大切に使うきっかけになりそうです。
■おすすめの利用シーン:丁寧な暮らしを始める第一歩に、自分だけの特別な傘をセミオーダーしたいとき、長く使える上質なアイテムを探したいとき
Text:松崎愛香
Photo:yoko
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