【おとなのソロ部】代々木八幡「HININE NOTE」でパーツを組み合わせてオリジナルノート作り!
デジタル化やペーパーレス化が進み、手書きする機会がどんどん減っている昨今。普段ノートや手帳を持ち歩かない人も多いのでは?そんな現代の流れとは真逆を行く、代々木八幡にあるノートのオーダーメイド専門店「HININE NOTE(はいないん のーと)」が、今密かに注目を浴びています。自分だけのオリジナルノートが作れるらしいのですが、一体どんなショップなのでしょう?実際に体験してきました。
印刷会社が手がけるノートのオーダーメイド専門店
東京・代々木八幡にある「HININE NOTE」。印刷会社が手がける専門店で、「紙を選ぶ楽しさ、使う楽しさをもっと知ってもらいたい」と、2016年にオープンしました。こちらでは、さまざまなパーツを組み合わせて、自分だけのノートを作ることができます。
外観を見る限り、おしゃれな文具店のようにも見えますが、商品の販売はしていません。あくまでも、オリジナルノートが作れるオーダー型の店なのです。
店内は明るく開放的な雰囲気。壁面には手作りノートがディスプレイされています。いつもパソコンやスマホの画面ばかり見ているので、カラフルなノートに囲まれたアナログな空間が、新鮮に感じられます!
店内奥には、ノートの表紙や中紙が収納された専用棚がどーんと設置されています。表紙の素材は40種類以上。中紙は10種類以上で、それぞれ無地、罫線、方眼、ダイアリーなど用途別にさらに分けられています。ちなみに、けい線やダイアリーは店のオリジナルデザイン。紙の色や厚みもメーカーに特注するなど、印刷会社ならではのこだわりが見受けられます。
色とりどりの棚は圧巻。紙が丁寧に収納された光景を眺めているだけで、気分が上がってきます。早くノートが作りたい!
はやる気持ちを抑えて、制作前にディスプレイされたノートを参考までにチェックします。ひと口にノートといっても、サイズや形状、表紙の色などによって印象ががらりと変わることを実感。メモ帳、スケッチブック、スケジュール帳……。種類別に多数展示されているので、どんな風に仕上げるべきか、イメージがどんどん膨らんでいきます。
できあがりを想像しながらパーツを組み合わせるのが楽しい♪
まずはスタッフからどんなノートが作れるのか、直に説明を受けます。より落ち着いて作りたい場合は予約するのがおすすめです。予約状況は公式サイト、またはSNSを確認してください。
「用途や好みを教えていただければ、希望に合った形状をご提案いたします。あらかじめ、ざっくりとイメージを固めた上で来店されると、スムーズに作れますよ」と、スタッフの八木星璃さん。公式サイトのオーダーページ上でノート作りのシミュレーションができるので、事前に予習しておくのもアリです。
オリジナルノートに使う基本のパーツは、表紙、中紙、そして紙をまとめるリングの3つ。
さらに、オプションでノートをまとめるゴムバンドやクリアポケット、文字入れ(箔押し)などを自由に組み合わせることができます。つまり、パーツや色、文字の選び方によって、デザインは無限に広がるというわけです。
制作用のカウンターにはパーツの見本がずらりと並びます。そのため、実際にひとつひとつ手に取り、色や質感を見比べながら好みの形に仕上げていくことができます。「カップルや友達同士も多いですが、ひとりで来店され、じっくり時間をかけて作っていかれる方もいらっしゃいます」。
大抵の人はあれこれ悩みながら30分から1時間かけて作るそう。制限時間が設けられていない点もうれしいポイントです。
早速、ノート作りに挑戦。まずは形状を選びます。サイズはB5とB6の2種ありますが(変形サイズも別途あり)、私は思いついたアイデアをメモする一冊が欲しかったので、携帯に便利な小ぶりのB6サイズ縦型を選びました(横型もあり)。どの見本にもそれぞれ値段が記載されているので、デザインや質感だけでなく、価格も考慮しながら選ぶことができます。良心的ですよね。
続いて表紙選び。表紙はノートの顔となる大事なパーツなので、見本を参考にじっくり考えます。マットな質感のオリーブ色、ビンテージ風のブルー……。どれも魅力的で迷いましたが、パステルピンク×若葉色のリバーシブル素材に決めました。裏表紙も同じくリバーシブル素材に。
全体的にラブリーな雰囲気に仕上げたかったので、リングは表紙と同じピンク色をチョイス。オプションで、緑色のゴムバンドでアクセントをつけることにしました。
続いて中紙。ピンクや黄色のカラフルな中紙もありましたが、私は定番の白色を選びました。行や枠を気にせず自由にメモしたかったので、「モンテルキア」とよばれるシンプルな無地紙に。この紙は、どんなペンとも相性がよい多機能ペーパーなのだそう。
せっかくなので、表紙に文字を入れてもらうことにしました。文字入れはアルファベットで最大30字までオーダー可能(有料)。名前やタイトルを入れることができるため、私は金色で「IDEA」と入れてもらいました。
自分だけのノートを受け取った瞬間の感動はひとしお!
すべてのパーツが決まったところで、いよいよ実際にノートを作ってもらいます。オーダーシートを見ながら、手際よく表紙と中紙を選び取る八木さん。その姿はまさに職人です!
紙類を用意したら、続いて表紙の文字入れ作業。「IDEA」の金属型を専用の加工台にセットします。
プレス機に設置し、熱と圧をかけて表紙に金箔を転写すると…。
「IDEA」の文字が表紙に印字されました!文字入れ部分は微妙に凹凸感があり、印刷とは異なる重厚でリッチな雰囲気。金色の文字が輝いて見えます。
最後にすべてのパーツを合体させたら、オリジナルノートの完成です! 緑色のゴムバンドと金色の「IDEA」の文字が際立ち、想像以上にかわいく仕上がりました。
さすが、こだわりの紙を使っているだけあって、中紙もほどよいコシがあり、ページがめくりやすい! これならふと思い浮かんだアイデアも、どんどん書き込んでいけそう。気になる値段ですが、オプションのゴムバンドと文字入れ込みで2700円ほどでした。選ぶ素材によりますが平均3000円前後で作れるそうです。
頭の中で描いたイメージ図をもとに、パーツを組み合わせ、ノートに仕立ててもらう。クリックひとつで何でも買えるご時世にあって、このアナログな工程はとても楽しく、新鮮に感じられました。
なお、ノートの受け取りは早くてオーダーしてから15分〜2時間後です。ショップのある代々木八幡はおしゃれなカフェや雑貨店が点在していますので、街を散策しながら仕上がりを待つのもいいですね。
ぜひ自分用に、または大切なあの人への贈り物に、世界にひとつだけの一冊を作ってみてはいかがでしょう?
※予約状況は公式サイト(https://hininenote.jp/blogs/news/)、またはSNS(https://www.instagram.com/hininenote/)で確認
■おすすめの利用シーン:オリジナルノートを作りたいとき、気軽にモノ作りを楽しみたいとき、大切な人へ世界にひとつだけのノートをプレゼントしたいとき
Text:長谷部美佐(editorial team Flone)
Photo:日高奈々子
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