【おとなのソロ部】高円寺「cotogoto」でひとりおうち時間を楽しむ暮らしの道具探し
おうち時間をもっと充実させて、毎日の活力に。そのために使うひとり時間もいいものです。今回訪れたのは、食器や調理器具などの日々使っている道具を見直すきっかけをくれる、日本の手仕事・暮らしの道具店「cotogoto(ことごと)」。JR線高円寺駅から徒歩2分という好アクセスな立地にありながらも店が広く、見ごたえ十分な品揃え。広々とした落ち着いた空間の中で、必ず自分のセンスのアンテナに引っかかるものを見つけることができそうですよ。さあ、丁寧な暮らしの第一歩をはじめましょう。
日本の手仕事で丁寧に作られた道具がずらり
JR高円寺駅南口から徒歩2分、スーパーマーケット「オーケー」の向かいに位置する日本の手仕事・暮らしの道具店「cotogoto」。2012年にオープンして以来、こだわりのセレクトと品揃えの豊富さから、近隣の人のみならず遠方からも買い物に訪れるという、人気のお店です。オンラインショップでの買い物も手軽でいいですが、毎日使う暮らしの道具は、実際に目で見て手で触れて選びたいですよね。
毎日当たり前にする些細な家事でも、お気に入りの道具に持ち替えるだけで、ささやかな幸せを感じられそう。「cotogoto」では、そんな「毎日のお気に入り」になりそうな暮らしの道具が、豊富に揃います。日本の作り手によって、丁寧に作られた道具たち。四季ある日本の風土や暮らしにあわせて見た目や使いやすさを追求したものばかりで、使うほどに手になじみ、美しく変化していきます。
広々とした店内には、ぎゅっと商品が陳列されています。通路が広く、ほかのお客さんを気にせずひとりでじっくりと見て回れるのもうれしい。入り口あたりには食器やカトラリー類、店内中央には調理器具関連、その周りを囲むようにインテリア系雑貨や食品類、とある程度カテゴリー分けされており、買い物がしやすくなっています。
実際に家で収納されているようにディスプレイされている商品もちらほらあり、実際に家で収納したときのイメージも湧きます。ミニマルかつセンス抜群の道具ばかりで、愛着をもって使い続けられるモノとの出合いが期待できそうです。今日はスタッフにおすすめを伺いつつ、毎日の食事が楽しくなる食器や調理器具を探してみましょう。
「毎日愛着をもって使える」食器を選ぶ
まずは、食事の時間を楽しくしてくれる食器選びから。丁寧に和食をいただくための、汁椀とご飯茶碗を選びたいと思います。写真の上段2段に並ぶのは、「cotogoto」不動のベストセラーである「めいぼく椀」。昔ながらのころんとした形の椀で、サクラ・ケヤキ・ブナ・クルミ・クリ・ナラの6種類の樹種から選ぶことができます。
目で見て手で触って、樹種によって違う表情を吟味するのが楽しい。木の器は取り扱いが不安……という人も多いため、こちらは取り扱いやすいようにウレタン加工がされています。とはいえ、無色透明のウレタン塗装で仕上げられているため、木目の風合いはそのまま。かわいさと使い勝手を兼ね備えた器です。木には熱を遮断する性質があるので、入れた汁を温かいままいただくこともできるという実用性もあります。
人気は日本人になじみ深い「サクラ」の椀だそう。ほんのり赤みを帯びた色味と、きめ細かく緻密な木肌が美しい!
それに合わせて、ご飯茶碗も選んでみました。毎日のように食べるご飯を入れる茶碗だから、飽きのこないシンプルなものがいいとセレクトしたのが、つや消しの白い釉薬が美しい「白山陶器 ベーシック 飯碗 4寸 白マット」。一人だしつい適当な器でご飯を食べてしまう……というのが、ひとり暮らしあるあるでもありますが、ちゃんと「ご飯を食べる用」に作られた昔ながらのご飯茶碗だと、「いただきます」の瞬間にシャンと背筋が伸びそうです。
ご飯をいただくことが楽しみになる器で、ひとり暮らしでも食生活を豊かに。
真鍮のカトラリーは、手仕事ならではの少しいびつな形が魅力的。丁寧に取り扱わないと変色しがちな真鍮だからこそ大切に使いたくなりますし、経年変化で出る味も楽しめそうです。ひとり暮らしだからこそ、毎日のように使うものはお気に入りのものだと気分が上がります。
毎日使う箸も、お気に入りものを。東京都葛飾区四つ木に工房を構える「木箸しのはら」とのコラボレーションで生まれた「cotogoto」オリジナルの箸は、先が四角に仕上げてあり小さなものでもつまみやすく、持ち手は限りなく丸に近い八角形で指先がしっかりフィットし持ちやすくなっています。各面はすべてやすりがけをしており、滑らかな手触り。いつもより味を繊細に感じとることができる気がして、一人ご飯の時間がさらに楽しみになりそうです。
食後のコーヒータイムも大事にしたい。ということで、次はコーヒー関連のグッズを見てみましょう。
フラスコのような形が、ミニマルでいてセンスたっぷりなコーヒーサーバー。ウォールナット製の着脱可能なハンドルが付属しています。耐熱性の業務用ガラス製品を手掛ける「小泉硝子製作所」による熟練の技術が活かされた逸品です。
コーヒーカップは、自分用のとっておきのものだから、少し変わり種を。
グラスに脚と土台がついたワイングラスのような杯タイプの「ゴブレット」を選びました。こちらは熊本の玉名郡和水町で作陶する作家・眞弓さんによるもの。ほっと一息タイムにいつも寄り添う、相棒となりそうです。
朝ご飯の時間も大切にしたい。とはいえ、朝はとにかく忙しい……。それなら、簡単かつ見映えのするワンプレートに。ということで探したのが、こちらの「小石原(こいしわら)ポタリー」のプレート。「毎日プレート」という名前のとおり、毎日使えそう。凹凸のある模様に、手仕事の温かみを感じます。乗せるものでいろいろな表情を見せてくれて、毎日の朝ごはんが楽しみになりそうです。
取材時は、「小石原ポタリー」がコーナー展開されていました。「小石原ポタリー」は、福岡県で約350年前からつくられている福岡県の窯元「小石原焼」とフードコーディネーターさんのコラボレーションで生まれた器。
作家や窯元の器は、不定期で入荷されるそうなので、インスタグラムや公式サイトのイベント欄でぜひチェックを。ずっと憧れていた作家の器に出合えるチャンスがあるかもしれません。
「料理時間が楽しくなる」調理器具を選ぶ
ひとり暮らしだとつい外食や料理がおざなりになりがちですが、丁寧な暮らしを目指すなら自炊をする習慣をつけたいですよね。そこで次は、ひとり暮らしでもちょうどいいサイズで、調理が楽しくなるようなグッズを探してみました。
こちらは、「cotogoto」オリジナルのフライパン。フッ素樹脂加工のフライパンで見た目がいいものがあまりないということから開発されたそうです。このサイズ感なら、洗うのも楽!
「日々のフライパン」という名のとおり毎日使える仕様で、傷に強く長持ちし、手入れがしやすい軽さにこだわっています。20cmと26cmの2サイズ展開で、それぞれガスコンロとIHコンロ対応のものがあります。
こちらは「cotogoto」10周年を記念して、新潟県燕市にて金属加工の商品を生産するブランド「保堂」とのコラボレーションで作られたミルクパン。熱伝導性がいい銅を使用しているため、中身が早く温まります。持ち手は、真鍮と桜。ひとりでの休憩タイムに、飲み物を作る時間から、愛でることができそうな美しさです。
「cotogoto」では、直火OKで、汚れやにおいがつきにくい「野田琺瑯」の道具の品揃えも豊富です。こうして並んで陳列されていると真っ白な姿がとても美しく、うっとりとしてしまいます。
ひとり暮らしだと、どうしても多く作りすぎてしまって余ってしまうことも……。それなら、残り物をそのまま冷蔵庫に入れてストックしておける「持ち手付ストッカー」が便利です。冷蔵庫整理を効率的に行うことができるのは、ひとり暮らしにとってはうれしいポイント。さらに、そのまま火にかけて温めることもできます。無駄のないフォルムで収納もしやすいのもうれしい。楽ちんながら、丁寧な暮らしができる便利アイテムです。
「生活をより豊かにする」アイテムを選ぶ
なくてもいいけれど、あったらより生活が豊かになりそうなもの。お目当てのものを吟味した後は、そんなものをご褒美感覚で選ぶことができたら楽しそうです。「cotogoto」店内に入って目に留まるのが、天井から吊るされてディスプレイされている数々の籠。「わぁ、籠もいいな」ということで、おすすめを聞いてみました。
河内ミカンで知られる熊本県熊本市河内町では、ミカンの収穫に使われる籠を地元の竹で作ってきたのだそう。そんな土地で竹細工をしている「城戸繁延 上げ底椀かご」は、底が4cm程度高くなっていて、通気性がよくなっています。木や陶器は、拭いても中に水分が残っています。洗って拭いた後はこの籠に入れて、乾かすと長持ちします。食品の収納にも便利です。ひとり暮らしのキッチンはどうしても手狭になりますが、見せる収納としてうまく活用できそうです。
自炊をするようになったら、その残り物を詰めてお弁当生活を始めるのもいいかも。丁寧な暮らしにより近づくための習慣を始めるきっかけにもなりそうです。「cotogoto」では、弁当箱も種類豊富に取り扱っています。
こちらの弁当箱は、杉の木を使用したもの。杉の調湿効果によりご飯の余分な湿気を吸収し、おひつに入れたときのようにふっくらとおいしい状態を保つことができます。曲げわっぱに憧れる人も多いですが、変色などもしやすいため、扱いやすいこちらがおすすめだとか。5種類の大きさから選ぶことができます。
「cotogoto」では、インテリア雑貨の取り扱いもあります。目に留まったのが、こちらの郷土玩具。お気に入りの雑貨を思いのまま飾れるのも、ひとり暮らしの特権ですよね。
沖縄のシーサーのルーツともいわれる石獅子のミニチュアに、のほほんとした表情に癒やしをもらえそうな宮城のこけし。生まれ故郷の玩具を飾って、故郷に思いを馳せるのもいい時間です。
行くと必ず今の自分が欲しいと思える道具に出合える、頼れるお店「cotogoto」。お気に入りの暮らしの道具を一つずつ揃えて、おうち時間を楽しむ。そんな毎日を過ごせたら、普段から前向きな気持ちになれそうですよね。
公式サイト:https://cotogoto.jp/
■おすすめの利用シーン:家でのひとり時間を充実させたいとき、丁寧な暮らしをはじめたいとき、手仕事で作られるいいものに触れたいとき、素敵な食器で家での食事を楽しみたいとき、引っ越しを機に新たに食器やキッチン用品を揃えたいとき
Text:松崎愛香
Photo:yoko
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