ヘルシンキ、オスロ、ストックホルム、コペンハーゲンの市内交通徹底ガイド!北欧旅行で役立つ交通情報をご紹介
美しい街並みや歴史を感じる建造物など、見どころの多い北欧の市街。ヘルシンキ(フィンランド)、オスロ(ノルウェー)、ストックホルム(スウェーデン)、コペンハーゲン(デンマーク)の4都市それぞれで移動する際の交通手段の利用方法や、アプリの活用などお役立ち情報をご紹介します。
Summary
- ヘルシンキ(フィンランド)市内交通の利用方法
- 幅広くカバーしているのはトラム
- オレンジの車体がおしゃれな地下鉄
- 大人数の移動なら、使い勝手◎なタクシー
- チケットの買い方
- 旅のスタイルによって選べる!ヘルシンキ・カード
- オスロ(ノルウェー)市内交通の利用方法
- 縦横無尽に動き回るならトラム
- 遠方へ足を延ばすなら地下鉄
- バスはアプリを使いこなす上級者向け
- フェリーでオスロフィヨルドをクルージング!
- 大人数の移動なら使い勝手◎タクシー
- チケットの買い方
- 広範囲の観光に便利なオスロ・パス
- ストックホルム(スウェーデン)市内交通の利用方法
- 幅広くカバーしているのは地下鉄
- バスはSLアプリを活用すると便利
- ユールゴーデンへの足はトラム
- 眺めも良くて気持ちいい!フェリー
- 大人数の移動なら使い勝手◎タクシー
- チケットの買い方
- お得に観光するなら!ゴーシティ・ストックホルム・パス
- コペンハーゲン(デンマーク)市内交通の利用方法
- 路線が増えてますます便利な地下鉄
- 縦横無尽に回るならバス
- 大荷物のときに重宝するタクシー
- 近郊へ足を延ばすならエストー
- 水上バスはプチクルージングも楽しめる
- チケットの買い方
- 広範囲の観光に便利なコペンハーゲン・カード
ヘルシンキ(フィンランド)市内交通の利用方法
ヘルシンキはフィンランドの首都であり、南部の港町。トラムや地下鉄など、ヘルシンキ市交通局(HSL)が管轄する公共交通機関のチケットはすべて共通です。ゾーン制で、市内だけなら最も範囲の狭いゾーンABを購入しましょう(1回で80分乗り降り自由)。乗車券はキオスクや駅にある券売機、公式アプリ「HSL」で購入できます(シングルチケット€2.95~、24時間チケット€9~)。
幅広くカバーしているのはトラム
市内を隈なく走る路面電車。運行ルートがよく変わるので、最新のルート検索はHSL公式アプリで行うと確実です。運行時間は6時ごろ~翌2時ごろで、運転間隔は10分程度(路線により異なる)。運転手からチケットは買えないので、乗車前に必ずチケットを準備してください。チケットは車内にある読み取り機にタッチして、乗車時刻を記録させます。
オレンジの車体がおしゃれな地下鉄
Y字に延びるシンプルな路線。運行時間は5時ごろ~23時ごろまでで、4~5分間隔(曜日によって異なります)で運行されています。ヘルシンキ市内の移動ならゾーンABですが、隣のエスポー市まで行くとゾーンABCになるのでご注意を。改札はないので、駅構内にある読み取り機にチケットをタッチし、乗車時刻を記録させてから乗車してください。
大人数の移動なら、使い勝手◎なタクシー
TAXIの看板がある場所に待機している車を拾うか、電話で呼び出すのが一般的です。料金はメーター制で、平日の昼間と夜間・休日で初乗りが異なります。
料金:4人乗り目安/初乗り€5.50(夜間・休日€7.70)、1kmにつき€1.10(夜間・休日€1.25)。最低料金€12.50。
URL:www.taksihelsinki.fi/en/
チケットの買い方
キオスクで買う
チケットは移動するゾーンを指定して購入します。地下鉄の駅構内またはトラム内にある読み取り機にタッチして、乗車時刻を記録させましょう。降車時は何もしなくてOKです。
券売機で買う
自動券売機で買えるのはシングルチケットのみ。さらに現金不可なので、クレジットカードを用意してください。チケットは紙製で購入時刻が印字されるので、読み取り機にタッチする必要はありません。持っているだけでOKです。
スマホで買う
公式アプリ「HSL」で各種チケットを購入することができます。ただし使用前にユーザー登録が必要なので、事前にアプリの準備を。下にある「TICKETS」をタップした後、「Buy a ticket」のページから買いたい種類のバナーをタップし、手続きしてください。有効になる時間を自分で設定できるので、事前に購入してもOK。利用時に使用開始にして、検札があれば見せられるようにしておきましょう。
旅のスタイルによって選べる!ヘルシンキ・カード
主要観光地の入場料や各種割引が含まれた観光パス。主要ホテルやストックマン8階で購入できます。交通機関を含まないヘルシンキ・カード、市内(ゾーンAB)乗り降り自由のヘルシンキ・カード・シティ、空港が含まれる範囲(ゾーンABC)が乗り降り自由のヘルシンキ・カード・リージョンの3種類が用意されていますよ。
24時間の料金:ヘルシンキ・カード€48、ヘルシンキ・カード・シティ€58、ヘルシンキ・カード・リージョン€63
オスロ(ノルウェー)市内交通の利用方法
ノルウェーの首都オスロの公共交通機関のチケットはすべて共通。料金はゾーン制で、オスロ市内のみどころは1ゾーン圏内に集中しています。乗車券は運転手からも購入できますが、割高になるので、スマホまたはオスロ・ビジター・センターで事前購入するのがおすすめです。料金はシングルチケット・1ゾーン42Nok.(すべて共通。1時間乗り降り自由。運転手から買うと62Nok.)、24時間チケット127Nok.。
縦横無尽に動き回るならトラム
市内に6路線(11~13番、17~19番)ある路面電車で、観光客が最も使いやすい交通手段。運転間隔は日中で10分程度(曜日・時間帯で異なります)。グリーネルロッカ方面は11・12・18番、ヴィーゲラン公園へは12番、ムンクへは13・19番が便利です。オスロ中央駅前には停留所が複数あるので、トラムの番号と行き先をよく確認しましょう。また、一部一方通行の個所があり、行きと帰りで乗り場が異なる場所もあります。チケットの場合は、乗車したら読み取り機にかざして有効にしてください。
遠方へ足を延ばすなら地下鉄
地下鉄はティーバーネと呼ばれ、1マークは地下鉄を意味します。全部で5路線ありますが、中心部には駅が少なく、フログネル方面へ行くときに使える程度。運行時間は6時ごろ~24時ごろで、運転間隔は15~30分程度(路線・時間帯により異なります)。改札はなく、チケットを駅の券売機またはアプリで購入してから乗車しましょう。
バスはアプリを使いこなす上級者向け
市内を隈なく走るバスの多くは15~30分間隔の運行。オスロの交通系アプリ「Ruter」でルートを検索すると、バス番号と所要時間、乗車/降車の停留所名が確認できます。
フェリーでオスロフィヨルドをクルージング!
市庁舎前広場の埠頭から運航している水上交通。オスロフィヨルドの島々を結ぶ通年運航の船もあれば、夏季限定の航路もあります。ビグドイ方面への船(Bygdøyfergene)は3月中旬~10月中旬のみで別料金。料金は片道67Nok.、1日券104Nok(オスロ・パス利用可)。
大人数の移動なら使い勝手◎タクシー
中央駅や主要観光地など、TAXIの看板がある場所に待機している車を拾うのが一般的。料金はメーター制です。料金目安は初乗り52Nok.、平日昼間1kmにつき16Nok.。最低価格140Nok.~。
チケットの買い方
トラム乗り場には券売機がないので、公式アプリ「Ruter」でチケットが買うのが一般的。街なかでもスマホをWi-Fiに繋げられるよう準備をしておきましょう。チケットは持っているだけでOKです。
シングルチケット
左下のTravelをタップし、ルート確認をしてから購入へ。または下のTicketsをタップし、青いBuy Ticketのバナーをタップします。券種(Single Ticket)、人数、乗車する時間を指定し、クレジットカード情報を入力して決済してください。
24時間チケット
券種を(24-hour Ticket)に変えて、後はシングルチケットと同じ手順。購入後はTicketsのページに保存されるので、車内検札があった際はここからInspectionをタップし、2次元コードを提示してください(スクリーンショット不可)。
広範囲の観光に便利なオスロ・パス
国立美術館やムンクを含む市内約30カ所の観光施設の入場料と、フェリーを含む公共交通機関乗り放題、一部レストランの割引サービスが含まれています。オスロ・ビジター・センターや主要ホテルで扱っているほか、専用アプリ「Oslo Pass」なら24時間いつでも購入できますよ。価格は24時間520Nok.、48時間760Nok.、72時間895Nok.。
ストックホルム(スウェーデン)市内交通の利用方法
スウェーデンの首都ストックホルムは、北欧の中で最も大きな都市。交通局(SL)が管轄する公共交通機関のチケットはすべて共通で、1回で75分乗り降り自由です。乗車券は公式アプリ「SL」かICカード、またはタッチ決済できるクレジットカード(デジタルウォレットも可)を使用します。料金はシングルチケット42Sek.(タッチ決済で26Sek.)、24時間チケット175Sek.、72時間チケット350Sek.。
幅広くカバーしているのは地下鉄
T-Centralen(テーセントラレン)駅を中心に青(ブロー線10・11番)、赤(ロダ線13・14番)、緑(グロナ線17~19番)の3系統が運行されています。各路線、途中で枝分かれしており行先名が分かりにくいので、番号と合わせて覚えておくのがおすすめ。運行時間は5時ごろ~翌1時ごろ(週末は24時間運行)で運転間隔は10分ほど。ホームへ下りる前に自動改札を通るので、SLアプリ内のデジタルチケットやICカード、クレジットカードなどをかざして通過します。車内では音声アナウンスが入るほか、次の停留所名が表示されるので、降りる駅を間違えないようにしましょう。
バスはSLアプリを活用すると便利
グスタフスベリへ行く際などに利用します。SLのアプリでルート検索すると、バス番号と出発時刻、所要時間などが確認できるので、旅行者でも使いこなしやすくなりました。バスは前から乗って、後ろから降りるスタイル。乗車時は読み取り機にカードやスマホなどをタップするのをお忘れなく。
ユールゴーデンへの足はトラム
T-Centralen(テーセントラレン)から出ている7番のシティトラム(Spårväg City)はユールゴーデン島の観光地をめぐるのに便利。SL社が運行しているので、乗車券は地下鉄と共通です。ただし、乗車券は車内で買えないので乗る前に必ず準備しましょう。通年運行していますが、時間は平日・休日で変動するのでご注意を。
眺めも良くて気持ちいい!フェリー
ストックホルムは水上交通も発達しており、私営のフェリーも運航されています。「ゴーシティ・ストックホルム・パス」が使える観光ボートツアーもあり。ユールゴーデン島へは80番(ニブロ湾発)または82番(ガムラ・スタン発)のフェリーを利用するのもおすすめです。いずれもSL社が通年運航しています(1時間に2~4本)。
大人数の移動なら使い勝手◎タクシー
中央駅や主要観光地など、TAXIの看板がある場所に待機している車を拾うのが一般的。料金はメーター制です。車内には10kmまたは15分の料金目安が書かれているので、確認しておくと安心です。ウェブサイトから配車予約も可能。料金目安は初乗り59Sek.、1kmにつき14.90Sek.。4人乗り10km15分で350~400Sek.。
URL:www.taxistockholm.se/en/
チケットの買い方
窓口で買う
中央駅には有人の「SL カスタマーサービス」があり、緑のチャージ式ICカード「トラベルカード」が購入できます(ICカード代別途20Sek.)。改札などにタップした時刻から有効。支払いはクレジットカードのみです。
スマホで買う
公式アプリ「SL」でチケットが購入できます。下にあるApp ticketsをタップした後、Buy app ticketの青いバナーをタップ。買いたいチケットの種類を選んで、値段を確認のうえ、Payのバナーをタップしてください。購入画面でクレジットカード情報を入力して決済します。購入後はApp ticketsのページに保存されるので、改札を通る際は2次元コードを読み取り機にかざしてください。
お得に観光するなら!ゴーシティ・ストックホルム・パス
乗り降り自由(Hop-on, Hop-off)のバスやボートツアー、主要博物館・美術館の入場料など、市内66のアトラクションが含まれているオールインクルーシブパス(公共交通機関は含まれない)。専用アプリ「Go City®」でゲットしましょう。料金は1日パス969Sek、2日パス1309Sek、3日パス1579Sek. 。
URL:gocity.com/ja/stockholm/(日本語)
コペンハーゲン(デンマーク)市内交通の利用方法
デンマークの首都であり最大の港町のコペンハーゲン。観光客が主に利用するコペンハーゲンの公共交通機関は地下鉄(メトロ)です。さらにバス、水上バス、エストーも同じチケットで乗れます。コペンハーゲン市内だけを巡るなら乗り放題のシティパス・スモールもおすすめ。料金はシングルチケット24Dkk.(2ゾーン。すべて共通で、75分以内なら乗り換え自由)、シティパス・スモール(ゾーン1-4)24時間90Dkk.。
路線が増えてますます便利な地下鉄
地下鉄の路線は4種類あり、いずれも24時間運行。夜間は本数が減るものの、運転間隔が短いので便利です。街の繁華街を貫く3・4号線は利用頻度が高いです。全駅改札はなく、ホームへ向かう途中にある券売機(クレジットカードかコイン払い)でチケットを買うか、スマホでチケットを購入してから乗車しましょう。車内では音声アナウンスが入るほか、次に停まる駅名が表示されるので、下車するタイミングがわかりやすいです。チケットは持っていればOK。時折、車内検札があるので、その際は係員にチケットかスマホ画面を見せてください。
縦横無尽に回るならバス
駅まで遠いエリアへのアクセスに便利。黄色い車体が一般的で、ターミナル駅を結ぶAバスは一部が赤く、停車地点の少ない急行運転のSバスは一部が青い色です。運行時間は5時ごろ~24時ごろ。行き先もしくはゾーン数を運転手に伝え、直接現金で支払えますが、おつりのないよう少額紙幣またはコインを準備しましょう。
大荷物のときに重宝するタクシー
コンゲンス・ニュートー広場や主要観光地など、TAXIの看板がある場所に待機している車を拾えます。タクシー会社の配車アプリ(TAXA 4x35など)を使うと、呼び出せるのはもちろん、目的地を地図上で指定できるので言葉の面でも安心ですね。料金目安は平日230Dkk.、週末280Dkk.(いずれも10kmまたは12分。配車代除く)。
近郊へ足を延ばすならエストー
エストーは市内と近隣の街を結ぶ近郊列車で、コペンハーゲン観光で利用するのはコペンハーゲン中央駅~Østerport駅くらい。運行は6時ごろ~24時30分ごろで10~20分間隔(路線·時間帯により異なります)。チケットは駅の券売機のほか、コペンハーゲン中央駅のチケットオフィスでも購入できますよ。
水上バスはプチクルージングも楽しめる
南端のTeglholmen行き(991番)と、地下鉄と接続する北端のOrientkaj St.行き(992番)の2路線。運航は日中30~45分、夜間45~60分間隔(7時ごろ~20時30分ごろ)。ニューハウンからオペラハウス、カステレット要塞、王立図書館などへ行くときに便利です。チケットはスマホアプリでの事前購入がおすすめですよ。
チケットの買い方
券売機で買う
地下鉄の駅構内には自動券売機が設置されており、コインまたはクレジッドカードでチケットが購入できます(紙幣は不可)。シングルチケット購入時は移動するゾーン数を指定するので、行先のゾーンを確認しておきましょう。
スマホで買う
公式アプリ「DOT Tickets」でチケットが購入できます。シングルチケットは出発地と目的地を入力すると、ルート検索とチケット購入が同時に行える仕組み。シティパスは利用ゾーンと使用日時、有効時間と購入枚数を指定し、クレジットカード情報を入力して決済しましょう。チケット購入後はマイページ「My DOT」にチケットが保存されるので、車内検札があった際はここを提示してください(スクリーンショット不可)。
広範囲の観光に便利なコペンハーゲン・カード
市内80カ所以上の観光施設の入場料と、公共交通機関乗り放題(ゾーン1-99)、空港送迎が含まれた「ディスカバー・カード」と、市内40カ所以上の観光施設の入場料とホップオン・ホップオフ・バス乗り放題が含まれた「ホップ・カード」の2種類。コペンハーゲン・ビジター·サービス、コペンハーゲン中央駅のチケットオフィスのほか、専用アプリ「CPH Card」でも購入できます。料金はディスカバー・カード24時間499Dkk.、ホップ・カード24時間575Dkk.。
【最新版】『るるぶ北欧』
Text:るるぶ情報版(海外)編集部
Photo:井田純代
●2024年4月時点の情報で記事を更新しています
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