
絵画のような景色が広がる「軽井沢レイクガーデン」。緑とバラに包まれる湖畔の庭園を散策
南軽井沢に位置する「軽井沢レイクガーデン(かるいざわれいくがーでん)」。園内の湖を中心に約1万坪のガーデンが広がり、約400種類のバラと約300種類の宿根草が迎えてくれます。湖にかかるめがね橋やロマンチックな散策路にガゼボ、まるで絵画のような世界観にうっとり。庭園をゆっくり散策したあとは、ショップで香りのグッズを選んだり、緑に包まれた英国スタイルのカフェでティータイムを過ごしたり。華やかなバラときらめく湖が美しい、ナチュラルガーデンの楽しみ方をご紹介します。
フォトジェニックな湖畔のローズガーデン
軽井沢駅から車で約10分。2007年に開園した「軽井沢レイクガーデン」は、湖を中心に8つのエリアからなる広大なナチュラルガーデンです。イングリッシュローズ、フレンチローズを中心に植栽されたバラは、なんと約400種類。6月中旬〜7月上旬の「ローズシーズン」は、色とりどりに咲き誇るバラが庭園の主役に。うっとりするような華やかな香りが漂います。
ローズシーズン以外にも、春には生命力あふれる木々の芽吹きにチューリップやムスカリが色を添え、夏には睡蓮など水辺の花が見頃に。8月上旬にはバラの二番花も楽しめます。秋になると可憐な秋バラやアスター、シュウメイギク、10月中旬からはカラフルに染まる紅葉に包まれて、四季折々の豊かな花々がガーデンを彩ります。
各エリアの見どころをチェック
散策ルートは決まっていませんが、湖のほとりの小道や架け橋を歩けば、1時間ほどでぐるりと巡ることができます。それでは、さっそくガーデンに入ってみましょう。
エントランス
エントランスでは季節の草花を飾った噴水がお出迎え。一歩足を踏み入れたとたん、優雅な別世界に誘われます。
エントランスから緑が生い茂るアーチを進み、次のエリアへ。
イングリッシュローズガーデン
ローズシーズンには、イギリス原産を中心に約160種類のバラが華やかに咲き誇ります。
蔦の絡まるめがね橋も絵になります。バラだけでなく可憐な野の花も可愛らしいので、ぜひ目を向けてみて。
ウッドランド
滝の音が涼しげな、宿根草と樹木のエリア「ウッドランド」。晴れた日に丘に登ると、雄大な浅間山を望めます。取材した7月下旬は大きなアナベルの花が満開でした。
ラビリンスローズガーデン
石に囲まれたラビリンスローズガーデンは、どこかロマンチックな雰囲気が漂います。
フレグランスローズパス
続いて「フレグランスローズパス」へ。その名の通り、ここは優雅なバラの香りが楽しめる小径。華やかで甘いオールドローズ(ダマスク)の香り、爽やかなフルーツのような香りなど、香りのタイプ別に4つにエリア分けされているのがユニークです。
バラにはネームプレートが付いているので、花名もぜひチェックしてみて。人の名前が多いことに気づくはず。それぞれのバラには、作曲家や著名人、物語の登場人物、品種をつくった人の家族の名前などが付けられているのだとか。
色合いも大きさも花びらの形も香りも個性豊か。お気に入りの品種を見つけてみてください!
レイクサイドパス
湖畔の小径では、水辺の植物と山野草の群生が眺められます。レイクサイドパスには「ガゼボ」がありフォトスポットとしても人気。歩き疲れたら、涼しげな水音と小鳥のさえずりを聞きながら、ベンチでひと休みしましょう。
レイクサイドパスからウッドランドに戻り、色とりどりの睡蓮が咲く睡蓮の池、クレマチスとバラのパーゴラが見事なフレンチローズガーデンを抜けると、エントランスゾーンに戻ってきます。春〜秋、それぞれに豊かな表情を見せてくれる湖畔の庭園。その日の開花状況は、軽井沢レイクガーデンの公式サイトで確認できます。
散策を楽しんだあとは、ショップやカフェのある英国のマナーハウスへ!
◾️軽井沢レイクガーデン(かるいざわれいくがーでん)
住所:長野県北佐久郡軽井沢町発地342-59 レイクニュータウン
電話:0267-48-1608
開園期間:4月中旬〜11月上旬(2024年は〜11月4日)
開園時間:9〜17時(最終入園16時30分)
ローズシーズン(6月中旬〜7月上旬)を除く水曜は〜16時
ローズシーズン(6月中旬〜7月上旬)の土日は7時〜
入園料:高校生以上1200円、4歳〜中学生800円
ローズシーズン 高校生以上1800円、4歳〜中学生1000円
※シーズンを通して閉園1時間前以降の入園は200円引き
英国のマナーハウスを思わせる重厚な建物で、バラモチーフの雑貨やお菓子を
マナーハウスとは貴族の「領主の館」という意味。ガーデンと一体化したようなマナーハウス内にある落ち着きあふれるショップ「Mary Rose(メアリーローズ)」には、バラがモチーフの雑貨やお菓子、香りのアイテム、ガーデナーが厳選した本格ガーデングッズなどが並びます。
ブルガリア産ダマスクローズの花びらを贅沢に40%も使用した「ローズペタルジャム」。紅茶に入れたり、トーストやヨーグルトにのせたりすれば、優雅な香りが味わえます。
「ローズエリキシール」は、濃厚なブルガリア産ダマスクローズエキスをハチミツのように仕上げたローズシロップ。紅茶やお湯に溶かしてローズドリンクにしても。
「イングリッシュローズ・ディンブラ」は、ドライローズ入りバラフレーバーの茶葉(30g)とディンブラ産茶葉(70g)の組合せ。本型のパッケージに4種類のティーバッグ各8袋を詰め合わせた「ブーケアソート」は、ジャケ買いする人も多い人気アイテムです。
軽井沢レイクガーデンのガーデナーがこだわりぬいて完成させた、オリジナルアイテムにも注目です。ハンドクリームは植物由来成分99.9%で、お顔の保湿にもおすすめの一品。ルーム&ピローミストは、お部屋や枕にシュッとひと吹きするだけで、リラックスして過ごせます。
香りはどちらも2種類あり、「ローズガーデン」はブルガリアンローズの精油を贅沢に使用し、軽井沢の木々の香りを加えて爽やかに。「ガーデンフラワー」はレイクガーデンの景色をイメージしたハーブやウッドの香り。心がほっと癒されます。
◾️Mary Rose(めありーろーず)
営業時間:9時30分〜閉園まで
定休日:開園期間中は無休
※ショップだけの利用も可能
オーセンティックな英国式ティールームでくつろいで
散策帰りにぜひ立ち寄りたいのは、ガーデンの一角にある「ELEVENSES TEA ROOMS(イレブンシス ティールームス)」。イギリスのティータイムというとアフタヌーンティーが思い浮かぶけれど、実は午前11時にもお茶を楽しむ伝統があるのだそう。そんな“11時のティータイム”をモチーフにしているのが、かつてイギリスに住んでいたオーナーが営むこちらのティールームです。
いちばん人気は、バターたっぷり、サクッとふんわり仕上げたスコーン。英国の老舗ロダス社製クロテッドクリームと季節の自家製ジャムで味わえば、至福のひとときです…!わざわざこれを目指して都内から食べに来る人もいるほど。
メレンゲを立てて焼き上げたキャロットケーキは、甘さ控えめで見た目よりも軽やか!オリジナルで配合した6種のスパイスが味わいに奥行きをもたらし、軽い食感のピーカンナッツ、ホイップしたクリームチーズとよく合います。「ケーキセット」の紅茶はマグカップでたっぷり提供。イギリスの紅茶といえばティーカップを連想しますが、マグカップで楽しむのもポピュラーなのだそう。
紅茶は10種類ほど用意。イギリス人が毎日飲む紅茶からインスピレーションを受け、上質な茶葉を独自にブレンドした「イレブンシスティー」は、ミルクとの相性も抜群です。
このほか、お店でローストしたスパイスと自家製ブイヨンで作る「BEEF CURRY(ビーフカリー)」1683円や、黒ビール入りの衣で揚げた「FISH&CHIPS(フィッシュ&チップス)」1408円といった食事系メニューもあり、「イギリス本場の味よりおいしい」と評判です。大きな窓からはレイクガーデンの緑と花々が見渡せて、気分爽快。広々としたテラス席では、爽やかな高原の風も感じられます。
バラや山野草に癒されながら散策を楽しみ、ガーデンの緑を眺めて英国式のティータイムを堪能……心が豊かになる休日を過ごしてみませんか?
◾️ELEVENSES TEA ROOMS(いれぶんしす てぃーるーむす)
電話:0267-41-6973
営業時間:10〜17時(16時30分LO)
定休日:火曜
※ティールームだけの利用も可能
Text:塚田真理子
Photo:五味貴志
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