【おとなのソロ部】ソロ&手ぶらでOK!世田谷「まんげ鏡や」で世界にひとつだけの万華鏡を作ろう

【おとなのソロ部】ソロ&手ぶらでOK!世田谷「まんげ鏡や」で世界にひとつだけの万華鏡を作ろう

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東京・世田谷区にある小さな工房「まんげ鏡や(まんげきょうや)」では、万華鏡の世界大会で最優秀作品賞を受賞したこともある先生に教わりながら万華鏡作りができるワークショップを開催しています。おひとりさまでの参加も多いワークショップは、「本格的な万華鏡が初心者でも作れる」と連日大人気! 没頭しながら作り上げた万華鏡をのぞけば、その輝きに感動もひとしおです。

Summary

万華鏡とステンドグラスに囲まれた工房で楽しむワークショップ

画像提供:まんげ鏡や
万華鏡教室内観/画像提供:まんげ鏡や

小田急線成城学園駅から徒歩約2分の場所にある「まんげ鏡や」は、気軽に万華鏡作りを体験できるガラス工房。もともとステンドグラス作家だったご夫妻が万華鏡の魅力に夢中になり、万華鏡教室やワークショップを始めたのだそう。

(左から)「ハーバリウム万華鏡」1万1000円、「オイルチェンバー万華鏡」1万1000円
写真左から)「ハーバリウム万華鏡」1万1000円、「オイルチェンバー万華鏡」1万1000円

ワークショップで作成できる万華鏡は、オイルの中を漂う花が作り出す幻想的な光景を楽しめる「ハーバリウム万華鏡」1万1000円や、ダイクロガラス&オパールの粉末をぜいたくに使った「オイルチェンバー万華鏡」1万1000円など、全4種類。今回は、初心者でもプロ仕様の万華鏡を作ることができる「オイルチェンバー万華鏡」を制作してみます。

ソロおすすめ Point
ワークショップは最大4人の少人数制。基本的にソロで参加する人が多く、じっくり万華鏡作りに没頭することができます。ワークショップの開催日程は月替わりで、週2回が目安。公式サイトから申し込むことができます。
画像提供:まんげ鏡や
(写真左から)最優秀賞受賞作品『雅』と『風雅』/画像提供:まんげ鏡や

万華鏡の作り方を教えてくれるご夫妻は、2015年にアメリカで開催された「BKS万華鏡世界大会」で、初出場にして最優秀作品賞を受賞してしまうほどの実力者。ご夫妻で共作した2つの受賞作品のうち、赤色の『雅』は工房に飾られているので、ぜひのぞいてみてくださいね。

また、「まんげ鏡や」は、ステンドグラス教室やワークショップを開催している「世田谷ステンドグラス美」に併設されているため、工房にはステンドグラス作品もたくさん。光が当たるとキラキラと輝くステンドグラスも美しいので、訪れた際はこちらにも注目です。

本格仕様の万華鏡を手作りできる「オイルチェンバー万華鏡」

さっそく万華鏡作りスタート! まずは、資料を見ながら万華鏡の仕組みについて説明してもらいます。キラキラと輝く万華鏡が自分で作れると思うと、説明を聞いている段階からワクワクしてしまいます。

ソロおすすめ Point
店主のおふたりは、万華鏡愛にあふれたとっても気さくな方たちなので、ひとり参加でも会話が弾みます。初めて万華鏡を作る人や工作が得意ではない人でも、1からやさしく教えてもらえるので大丈夫。材料や道具もすべて揃っているため、手ぶらで参加できるのもうれしいポイントです。

説明を聞き終えたら、万華鏡の本体を選びます。アクリルスプレーで塗装された本体は、どれもお手製のもの。グラデーション具合や色合いなどどれもちょっとずつ違うので、好みのものを見つけてみてください。今回は、色鮮やかなエメラルドグリーンの本体をチョイスしました。

続いて、万華鏡の心臓部分にあたる鏡を選びます。万華鏡には、通常の鏡のようにガラスの厚さによる影響を受けずに光を反射することができる表面鏡という特殊な鏡を使用します。普段使っている鏡と表面鏡の違いを目の前で見せてもらえるのもワークショップならではの体験です。

表面鏡を三角形に組み立てるのはとても難しく、プロでも何枚もダメにしてしまうこともあるのだとか。ワークショップでは、すでに三角形の形に組み立ててあるものが使えます。

(写真左から)「9ポイント2ミラー」、「11ポイント2ミラーハーフ」、「11ポイント3ミラー」/画像提供:まんげ鏡や
(写真左から)「9ポイント2ミラー」、「11ポイント2ミラーハーフ」、「11ポイント3ミラー」/画像提供:まんげ鏡や

鏡の組み合わせ方や角度によって、見え方も大きく変わります。真っ暗な夜空の中に浮かぶ月のような雰囲気で万華鏡の輝きを楽しめる「9ポイント2ミラー」、輝きの反射がひときわ美しいことで人気No.1の「11ポイント2ミラーハーフ」、360度無限に広がっていく輝きの世界に包まれるような気分が楽しめる「11ポイント3ミラー」の3種類の中から選びます。今回は、「11ポイント2ミラーハーフ」を選びました。

「ポイント」とは組み合わせた鏡の角度によって生まれる先端の数のことで、「ミラー」は使用している鏡の数のこと。「11ポイント2ミラーハーフ」は、「11個の先端があり、三角形の辺のうち、1枚がハーフミラーになっている」という意味です。ポイントが多いほどより細かく光を反射するので、緻密な画像を見ることができます。

鏡を選んだら、周りにクッションテープを付けていきます。これは本体の中で鏡が動かないように固定するためのもの。2カ所に貼り付けたら本体にピッタリ収まるように余分をカットします。鏡の中に指紋や埃が付いてしまうとそれもずっと反射してしまうので、細心の注意を払いながら慎重に……。

本体に鏡を入れることができたら、鏡のふちを油性ペンで黒く塗ります。こうすることで、きれいに光が反射するのだとか。ちょっとしたひと手間が万華鏡のクオリティを上げてくれるのです。

ソロおすすめ Point
万華鏡作りは各自が自分のペースでゆっくり進めることができます。工程ごとに細かくチェックしてくれるので、どんなに不器用な人でも大丈夫。失敗してしまったときはリカバリーもしてもらえるので、安心して制作できます。

本体の中に鏡を入れたら、筆で接着剤を流し入れてのぞきふたを接着します。接着剤がシュッと入っていくのがちょっと面白いです。

本体の準備ができたら、万華鏡作りで一番のお楽しみのオブジェクト作りに取り掛かります。このオブジェクトが鏡に反射することで、キラキラと輝く世界を作り出しているんです。

まずは、ダイクロガラスを5つ選びます。ダイクロガラスとは、ガラス板の片面にチタンなどの金属を真空蒸着させた虹色に輝くガラスです。

一見、透明でどれも変わりがないように見えますが、光が当たると水色やネイビー、桃のようなピンクと黄色が合わさった色など、カラフルに輝きます。のぞいたときにどの色がメインで見えるようにするかを考えて選ぶのがポイント。今回は、ブルーベースの見え方にするために、水色やネイビーのダイクロガラスを中心に選びました。

ダイクロガラスを選び終えたら、約45種類の色とりどりのガラスパーツの中から、好きなものを約20個選びます。

画像提供:まんげ鏡や
バーナーワークで作るガラスパーツ/画像提供:まんげ鏡や

ガラスパーツはすべて「まんげ鏡や」で作られているお手製のもの。同じものはひとつとしてありません。「世界でひとつだけの万華鏡を作ってほしい」という思いがこもったこだわりポイントです。

一通り選んだら、仮止めをしてのぞいてみます。同じ色のガラスパーツでも、大きさや形、色の濃淡で見え方が大きく変わってきます。何度でも調整ができるので、好みの見え方になるまでいろいろ試してみるのがおすすめです。先生ものぞきながら「このガラスパーツを取った方がもっときれいに見えるよ」「赤を入れると差し色になって締まるよ」などとアドバイスをくれるので、相談して決めていくのも楽しい!

この段階ではオイルが入っていないので、回すたびにシャランシャランと音を鳴らしながら切り替わる昔ながらの万華鏡になります。こちらも趣があってとっても素敵。この状態で気に入った場合は、オイルを入れずに完成させることもできます。

ガラスパーツを選び終わったら、輝きをさらにプラスするオパールパウダーを20粒ほど入れます。輝きを抑えたい場合は入れないことも可能なので、先生と相談して決めてくださいね。

最後にオイルを入れて、オブジェクトの完成です。気泡が入ったままだと見え方に影響するので、爪楊枝を使ってていねいに取り除きます。オパールパウダーが隅に張り付いてしまいがちなので、パウダーをオイルに浮かせるのも忘れずに。

本体と鏡を接着したときと同じ筆で、オブジェクトにふたをします。ふたができたら、本体と接着して完成です。制作時間は約1時間半でした。

ついに1から手作りした万華鏡が完成!

想像していたよりも簡単に万華鏡が完成したので、ちょっとびっくりしました。世界にひとつだけの万華鏡は思い入れもひとしお。お客さんのなかには、友人へのプレゼントにしようとして作りに来たものの、自分用にしたくなってしまう人もいるのだとか。

完成した万華鏡の見え方はこんな感じ。目標どおり、ブルーベースの輝きに仕上がりとってもうれしいです。アドバイスを受けて入れた黄色のガラスパーツも、リボンのように絡み合うデザインに見えて素敵です。

万華鏡を回し続けていると、今度はペールピンクとペールグリーンが中心の見え方に。ゆっくりと溶けていくように輝きが変わっていきます。この見え方はオイルチェンバー式の万華鏡ならではの特徴です。

世界でたったひとつの万華鏡作りが楽しめる「まんげ鏡や」のワークショップ。体験前は「難しそう……」と尻込みしていましたが、やってみると想像以上に簡単。先生たちとの会話を楽しみつつも、じっくりひとりで作業に没頭しながら、万華鏡作りをしてみてはいかがでしょうか。

■まんげ鏡や(まんげきょうや)
住所:東京都世田谷区成城2-35-13 成城ダイヤハイツ502
TEL:090-1458-0676
営業時間:10〜17時 ※ワークショップは13時30分〜と16時〜の2回制。スケジュールは公式サイトで要確認
定休日:月〜水曜
公式サイト:https://www.glass-studio.jp/
ワークショップサイト:https://www.stainedglass-studio.com/

ソロMemo
■取材時のソロ率:100%(平日の午後)
■おすすめの利用シーン:じっくり手作りや工作を楽しみたいとき、世界にたったひとつのものを作りたいとき、万華鏡の輝きをを楽しみたいとき


Photo:藤原早菜(vivace)、まんげ鏡や
Text:増田朱音(vivace)

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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