2つの駅が一体になった「道の駅・川の駅 水の郷さわら」|千葉

2つの駅が一体になった「道の駅・川の駅 水の郷さわら」|千葉

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今回ご紹介するのは、千葉県香取市佐原に位置し、隣接する利根川の川の駅と一体になったユニークな「道の駅・川の駅 水の郷さわら」です。「道の駅」には豊かな水が育む作物が揃い、「川の駅」では、利根川での舟遊びや自然を体験したり、古くから水郷の町として栄えた歴史を知ることができます。利根川の支流・小野川沿いには“小江戸”ともよばれる佐原の町並みが残っており、あわせて楽しむのもおすすめです。

Summary

利根川に面した雄大なロケーションは、川遊びの拠点にピッタリ

利根川の岸辺に立つ。左が道の駅、右が川の駅
利根川の岸辺に立つ。左が道の駅、右が川の駅

道の駅と川の駅からなる「道の駅・川の駅 水の郷さわら」は、全国初となる「道の駅」と「川の駅」が一体となった全国初の複合施設。「道の駅」には豊かな水が育む作物が揃い、「川の駅」では、利根川での舟遊びや自然を体験できるほか、古くから水郷の町として栄えた歴史を知ることができます。日本三大河川のひとつである利根川に面し、空と大河の雄大な眺めを一望できるダイナミックなロケーションも魅力です。

地産の野菜や果物、手作りのお総菜が人気の「道の駅」

気取らない雰囲気の直売所
気取らない雰囲気の直売所
早場米
早場米の産地として有名

豊かな水と温暖な気候に恵まれた香取市は、県内でも有数の農産物生産地としても知られています。市内の生産者が丹精込めて作った新鮮な野菜や果物など、さまざまな地域特産品が販売されています。また早場米の産地としても知られ、8月初旬には新米が登場します。代表的な銘柄は「コシヒカリ」。また千葉県外ではあまり手に入らない千葉県奨励品種の「ふさおとめ」や「ふさこがね」も要チェックです。

美しく実った季節の果物が並ぶ
美しく実った季節の果物が並ぶ

古くから水路沿いの土留(どど)めを兼ねて植えられていた無花果(いちじく)など、果物の栽培も盛んです。ブドウ、イチゴ、キウイフルーツなど、バラエティ豊かな旬の果物も見逃せません。

品種の多さに驚くサツマイモ売り場
品種の多さに驚くサツマイモ売り場

野菜も豊富です。なかでもマッシュルームの生産は日本一。サツマイモの栽培も盛んで、「ベニアズマ」や「べにはるか」などの有名銘柄のほか、「ゆきこまち」など初めて見る品種も。その銘柄はどんなレシピに合うのかの解説などもあり、サツマイモ好きならワクワクしてしまうはず。

とろけるように甘いオリジナルブランド「金蜜芋®」を栽培する「石田農園」の「金蜜芋のやきいも」は、メディアやSNSでしばしば採り上げられる人気商品。近年は正規品のように形はよくない規格外だけどおいしさは変わらないサツマイモを、フードロスの削減を目標に、あえて「金蜜芋のやきいも(不揃い品)」700g入り1200円として商品化。冷凍保存もできる人気商品です。

美しい「金蜜芋のやきいも」正規品。不揃い品は形は揃っていないが味は正規品と同じ
美しい「金蜜芋のやきいも」正規品。不揃い品は形は揃っていないが味は正規品と同じ
佐原市街にある石田農園直営「金蜜堂」のパフェ
20種のオリジナル素材からなる「金蜜堂」の「お城パフェ」3000円(前日までに要予約)

石田農園は、すぐ近くの佐原市街でカフェ「金蜜堂」も営んでいます。実は地元にもあまり知られていない千葉のサツマイモのおいしさを知ってもらいたいという思いで始めたそうです。水運で栄えた江戸時代の古きよき町並みが残る佐原。佐原の町歩きの記事については、末尾にリンクがあるので、ご参照ください。

作りたてでまだ温かい。どれもみんなおいしそう
作りたてでまだ温かい。どれもみんなおいしそう

地元産の米を使った手づくりおむすびの種類の多さにも目を奪われます。ついついあれもこれも買いたくなってしまいます。

惣菜は弁当のほんの一例。右下は千葉県の郷土料理の祭り寿司
総菜や弁当の種類も豊富。右下は千葉県の郷土料理の祭り寿司
口コミで評判の厚焼きたまご
「ネギ入り×砂糖抜き」480円と、「ネギなし×砂糖入り」430円

お弁当やお総菜の種類の多さ、ボリューム、リーズナブルな価格設定にもビックリ。なかでも香取市の卵を使ったジャンボな手焼きの「厚焼きたまご」はリピーターの多い人気商品。数量限定なので、見かけたら買うべし!

県外にはあまり出回らない林ぶた
県外にはあまり出回らないブランド豚の林SPF
あああ
「小見川均質牛乳」200ml160円(左)、900ml600円。瓶もレトロでかわいい

地元の農畜産物も逸品揃い。ブリーダー・生産者・飼料メーカーがタッグを組んで生み出した千葉県産の銘柄豚「林SPF」や、低温で時間をかけて殺菌するホモジナイズド製法で、濃厚な味わいに定評がある弘養舎の「小見川均質牛乳」もお見逃しなく!

豊富な品揃えに、つい買いすぎてしまいそう。これらの特産物を使った定食や麺類は隣接するイートインコーナーで味わうこともできます。

利根川が育んだ水郷の歴史や水害対策がわかり、舟遊びの拠点にもなる「川の駅」

隣接する「川の駅」
隣接する「川の駅」エントランス

「道の駅」に隣接する「川の駅」は、水辺交流センター、防災教育展示室などからなる施設。ヘリポートや緊急船着き場も備え、災害に備える防災ステーションとしての役割もあります。1階にはおみやげ売り場、軽食処、案内所があり、自転車の貸し出しや、ここから発着する観光船のチケット販売を行っています。

土砂をポンプでくみ上げる浚渫船(しゅんせつせん)の模型
土砂をポンプでくみ上げる浚渫船(しゅんせつせん)の模型
歴史解説のコーナー
歴史解説のコーナー

江戸との交易で利根川にはかつて盛んに舟が行き交い、商都・佐原が誕生しました。歴史を知ってから佐原を歩けば、ただ雰囲気を楽しむだけでなく、少し深い観光ができそうです。

ここには留鳥となった白鳥もいて通年姿を見ることができる

「道の駅・川の駅 水の郷さわら」前の水辺には、多くの水鳥が生息しています。野生なので、えさやり等は禁じられています。

モーターボート遊覧。水郷大橋往復と横利根閘門往復は各1000円 たぬき島周遊500円
モーターボート遊覧。「水郷大橋往復」と「横利根閘門往復」は各1000円 「たぬき島周遊」500円

観光船(モーターボート)に乗ることもできます。常設コースは所要約15分の「水郷大橋往復」、所要約20分で国の重要文化財に指定された「横利根閘門往復」、目の前にぽつんと浮かぶ「たぬき島周遊」の約10分のコースがあります。

さはら木舟での佐原水路巡り。片道20分400円、往復40分800円
さはら木舟での佐原水路巡り。片道20分400円、往復40分800円

情緒ある和船の「さはら木舟」もあります。木舟に揺られて商都佐原の古い町並みの水路巡りもおすすめです。モーターボート、木舟ともに運航時間は10時30分~15時(天候等による変動あり)。

ポケふたを探そう

(c)Pokemon.(c) Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
(c)Pokemon.(c) Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.

「道の駅 川の駅 水の郷さわら」では、ポケットモンスターのキャラクターが描かれたモンマンホール「ポケふた」を探してみましょう。この「ポケふた」は世界に1枚しかないオリジナルデザインで、株式会社ポケモンから観光振興などを目的に、千葉県では唯一(2024年現在)、香取市に寄贈された貴重なものです。ここにあるのは、ハスボーとタネボーとムクバードのポケふた。水辺の町らしいデザインです。
「ポケふた」はこのほか、JR佐原駅の駅前広場、水郷佐原あやめパーク、佐原の古い町並みの中にある伊能忠敬記念館前にもありますから見つけてくださいね。

「道の駅・川の駅 水の郷さわら」からすぐの佐原旧市街には、道の駅で人気の金蜜芋を使ったスイーツを味わえるカフェ「金蜜堂」や、歴史が香る古い町並みもありますし、千葉最強の開運パワースポットともいわれる香取神宮もあります。道の駅でレンタサイクルをすれば、佐原の町並み経由で香取神宮まで約5㎞と気軽な距離。川風に吹かれながら和舟で向かうのもおすすめです。

text&photo:松尾裕美

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