【岐阜】鮎や水、清流の国だからこそ出合える景色
岐阜県には木曽川、長良川、揖斐川などのきれいな川が流れ、県の魚でもある鮎が広く生息する「清流の国ぎふ」として知られています。今回はそんな清流の国にふさわしい、「水」や「鮎」に関係するスポットをご紹介します。これで「清流の国」とよばれる理由がわかるはず!
Summary
岐阜県名水50選の「阿弥陀ヶ滝」
郡上市にある阿弥陀ヶ滝(あみだがたき)は、マイナスイオンを全身で感じられるパワースポット。日本の滝100選、岐阜県名水50選に選ばれています。
駐車場から10分ほど、平坦で上りやすい遊歩道を歩けば滝に到着。取材した8月は、滝の付近に流れる川で川遊びをする子供たちがいました。滝の下を流れる川は透明度が高く、岐阜のきれいな「水」を感じながら涼をとることができますよ。
■阿弥陀ヶ滝(あみだがたき)
住所:岐阜県郡上市白鳥町前谷
料金・営業時間・定休日:見学自由(日出~日没まで)
「清流長良川あゆパーク」で長良川を知ろう
郡上市にある「清流長良川あゆパーク」では、漁業体験を通して日本三大清流「長良川」の環境、生活、文化などを学ぶことができます。それだけでなく、鮎の塩焼きなど食体験、クラフト体験も可能。さらに、道の駅も隣接していたり、レストランがあったりと、施設も充実していますよ。
ここでぜひ体験して欲しいのが、無料で見られる「多面シアター」。清流、鮎、人々の営みが繋がる長良川システムを体感できます。
長良川システムとは、長良川における人の生活、水環境、漁業資源が相互に深く関わり循環する仕組み。そのシステムが認められ「清流長良川の鮎」が世界農業遺産に認定されているんです。映像で楽しく理解できるのはよいですね。
さらにここでは、釣り堀体験や魚のつかみ取り体験などもできます。また、10名以上の団体(要事前予約)であれば、伝統漁法の鮎の友釣りの体験もできますよ。
ぜひ色々な体験を通して、長良川のことを知ってくださいね。
※あゆパークが実施する漁業体験以外で水遊びなどされる場合は、水難事故等もすべて自己責任になりますのでご注意ください。
■清流長良川あゆパーク(せいりゅうながらがわあゆぱーく)
住所:岐阜県郡上市白鳥町長滝420-10
TEL:0575-85-2115
営業時間:9時~16時30分(施設)、10時~14時30分(体験)
定休日:火曜(火曜が祝日の場合、翌日以降の平日)
透明度の高い湧き水に咲く睡蓮が美しい「名もなき池」
関市にある、“モネの池”として有名な「名もなき池」。透明度が高い湧き水に美しい睡蓮が咲き、池の中を優雅に泳ぐ鯉の姿がまるでフランスの印象派の画家・モネの代表作『睡蓮』に似ていることから「モネの池」として人気になりました。こちらは根道神社の境内にある池で、入場料はかかりません。
写真を撮るタイミングですが、雨の日の後などは池の水が濁ってしまうため、晴れている日を狙うのがオススメ。また、睡蓮の花が咲き誇る6月から7月が特にきれいです。
湧き水の透明度、美しい鯉を見るだけでも満足できますが、モネの『睡蓮』のような写真を撮るにはコツがあります。鯉がいる場所、光が入る時間帯などを考えて撮影しましょう。さらに、スマートフォンの機能などを使って、撮った写真の彩度を上げれば、さらにモネの『睡蓮』に近づきますよ。
透明度の高い湧き水のきれいさにも注目してくださいね。
■名もなき池(なもなきいけ)
住所:岐阜県関市板取白谷
TEL:0581-57-2111(関市役所 板取事務所)
営業時間・定休日:見学自由
鮎を食べるならここ!「板取川 洞戸観光ヤナ」
「清流の国ぎふ」に来たのならば、鮎は必ず食べて帰りたい! そこでオススメなのが、関市にある「板取川 洞戸観光ヤナ」。
長良川に合流する板取川の川岸にあり、清流のせせらぎを感じながら鮎を食べることができます。さらに、こちらではヤナ場(川を下る 「落ち鮎」を捕らえる漁法「ヤナ漁」をする場所)があり、夏の期間は洪水等で危険でない限り見学することができます。
※こちらのヤナ場は、ヤナ漁自体を疑似的に体験するための場所ではなく、見学することができる場所です。
まずはレストランで定番の「Aコース」3300円を頂きます。内容は、塩焼き2匹・煮付け1匹・魚田1匹・雑炊(鮎入り)・香の物・一夜干しと、まさに鮎尽くし!
今回は一緒に行った私含めて4名ともAコースにしたので、まとめて焼いていきます。新鮮な生鮎を好みに合わせて焼けるのが嬉しい!
どんどん焼けて、色がついてきます。
好みの焼き加減になったのでいただきます♪ 先に塩をかけてから焼くので塩の味がしっかりついて、クセになるおいしさ! 味噌の場合は塩をつけずに焼いて、焼いた後に味噌をつけて食べてくださいね。
コース料理を注文すると、川遊びができたり、小学生以下であれば魚のつかみどりが1回無料でできたりするのだとか。ほかにも釣り堀や土産店もありますよ。
鮎をたくさん食べたい時は特にオススメの「板取川 洞戸観光ヤナ」でした。
■板取川 洞戸観光ヤナ(いたどりがわ ほらどかんこうやな)
住所:関市洞戸小坂1712
TEL:0581-58-2217
営業時間:10~17時(16時LO)
定休日:11月中旬まで無休
滴り落ちる水の音が美しい「旧今井家住宅」の水琴窟
美濃市には、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された、うだつの上がる町並みがあります。「うだつ」とは、屋根の両端を一段高くして火災の類焼を防ぐために造られた防火壁のこと。美濃市は江戸時代の商人の町で、この「うだつ」が多く残っています。
その中でも最も古いうだつをもつ、庄屋兼和紙問屋であった町家が「旧今井家住宅」。
庭には環境庁が選んだ「残したい“日本の音風景100選”」にも選ばれた水琴窟があります。
水琴窟は底に小さな穴をあけた瓶(かめ)を逆さにして地中に埋め込んだもの。茶室の入口などに造られる風流な仕掛けで、穴から落ちた水が、瓶の中で反響して琴のような涼やかな音を響かせます。
旧今井家住宅の庭に出たら、直接水を瓶にかけて、音から涼を感じてくださいね。
■旧今井家住宅 水琴窟(きゅういまいけきゅうたく すいきんくつ)
住所:岐阜県美濃市泉町1883
TEL:0575-33-0021
営業時間:4~9月は9時~16時30分(最終入館は16時15分)、10~3月は9~16時(最終入館は15時45分)
定休日:12~2月の火曜(火曜が祝日の場合は翌日)、祝日の翌日
日本三大清流の長良川で見られる「ぎふ長良川の鵜飼」
岐阜市、長良川で行われる「ぎふ長良川の鵜飼」。鵜飼は鵜匠さんと鵜が一体となって繰り広げる古典漁法。鵜を自在にあやつり、鮎を捕る鵜匠さんの手縄さばきは圧巻です。
長良川は高知県の四万十川、静岡県の柿田川と並んで日本三大清流といわれ、日本名水100選にも選ばれています。まさに清流の国の象徴! そんな長良川の澄んだ水で育つ鮎は「清流の女王」と称され、流域の食や鵜飼などの伝統文化と深く結びついています。
鵜飼を鑑賞する際は、鵜飼だけでなく、長良川の美しさも感じてみてください。船に乗って日が沈むのを待ってから鵜飼が始まるので、それまでの間、ぜひ長良川の美しさに酔いしれてくださいね。
■ぎふ長良川の鵜飼(ぎふながらがわのうかい)
住所:岐阜市湊町1-2
TEL:058-262-0104
開催時期:毎年5月11日~10月15日
乗合船は18時15分出船、18時45分出船、19時15分出船 貸切船は17時30分~19時15分の希望の時間で出船
※詳細については鵜飼観覧船事務所へお問い合わせください。
長良川の魅力いっぱい!長良川鉄道「長良川わくわくたんけん号」
ここまで、水や鮎に関する岐阜県のスポットをご紹介してきました。最後は移動手段としても「清流の国」を感じられる電車をご紹介。
長良川沿線を走る長良川鉄道のラッピング車両、「長良川わくわくたんけん号」です。
長良川の魅力を全面に出し、「長良川に棲む生き物」をテーマにした車両。たくさんの魚たちのイラストに囲まれて、まるで川を探索しているようでワクワク! 長良川わくわくたんけん号の車窓から見える風景も美しく、のんびり過ごせます。
美濃太田駅から北濃駅までを運行しており、事前に公式サイトで運行状況を確認してから駅に向かってくださいね。
■長良川鉄道「長良川わくわくたんけん号」 (ながらがわてつどう「ながらがわわくわくたんけんごう」)
予約:不要
料金:乗車区間の運賃
運行日:公式サイトを確認
※駅での乗車券購入は原則として現金のみの扱いで、交通系ICカードやクレジットカードは使用できません。
※車内では、運賃支払いにクレジットカード・PayPayの使用ができます。1日フリーきっぷは、駅のほかにセブンイレブンで事前に購入することができます。そのほか、公式サイトでも購入することができます。
鮎や水、清流の国だからこそ出合える景色の数々はいかがでしたか? 今回ご紹介した以外にも「清流の国」を感じられるスポットはたくさんあるので、岐阜県に来たらぜひ、お気に入りを見つけてくださいね♪
Text&Photo:るるぶ情報版編集部(土屋香奈)
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